「あなた、どっちのチーム?」
「さあ、どっちだろう。」
「私たちはミシガン出身。赤いほう。」
「ってことはナショナルリーグなんですか。」
「そうよ。」
「そんなに彼がうまいとは知らなかった・・・」
「お友達はどこ出身?」
「ラスベガスって言うか・・・」
「じゃあ、相手の白と緑のほうね。」
「そうなんだ・・・どこにいるんだろう。」
動きは速いし、みんな同じ顔に見えてしまうが、白と緑のユニホームには幸い名前が書いてある。でも見当たらない。
「ミシガンからこれを観に来たのですか?」
「そう、私たちの旦那がプレーしているから。あなたはどこからきたの?」
「日本です。」
「日本からこれ観に来たの!?」
「いえいえ、ここで仕事しているんですよ。あれ?今そこに来た人、友人みたい。赤いユニフォームだけど。」
「ああ、彼はラスベガスの人よ。私たちのチームに人が足りなくてインターネットで探したの。」
「へえー。じゃあ、友人だきっと。16番。彼も同じショーで働いているんですよ。」
「私の旦那は7番で彼女の旦那が12番で、向こうの彼女の旦那は今ベンチにいる大きい人。」
「あの真ん中の人ですね。」
近くで見るアイスホッケーの迫力はすごい。スケートは前後左右自由自在でスピーディー。チームの動きを見ながらのスティックの扱いもみごと。ボールは見えないほどの速さでパスをされ、時には宙を舞う。人と人、ボールと壁、ぶつかるその音も迫力を増す。
「去年はシカゴで試合があったのだけど、いつもナショナルリーグは点差がなくてどきどきするのよね。」
しばらく交互に点が入っていたが、5点からミシガンのチームが続いてゴールを決め始める。
「あの15番、上手いですね。」
「ああ、彼もラスベガスの人よ。」
「もう一人、同じショーで働いている人がいるって聞いたから、きっと彼だ。」
15番は全体を大きく見、いざボールがくるとほかの誰よりもすばやい動きをする。16番は気性が激しいらしい。ぶつかったあと審判にベンチ横の小さなガラス張りの部屋に入れられた。
「今日の次の試合も来る?夜の7時半。」
「今日もショーです。」
「ああそうか。じゃあ彼も仕事なんだ。」
「はい。」
「朝早い試合に出て夜仕事に行くんだ・・・じゃあ、明日の夜の5時半の試合は?」
「彼は仕事を休むって言ってました。私は仕事です。」
今度は7番が小さな部屋に入れられた。
「あの、今入れられている部屋は何ですか?」
「あそこはペナルティールーム。反則をしたら入れられるの。」
「じゃあ、2分間、そのチームは人数が減るんですね。」
「そういうこと。」
「あらら・・・」
「3点差が開いて残りこの時間だったらもう勝ちも決まったようなものね。」
そして最後の最後に16番がひそかにと言っていいほど小さくゴールを決め9対5でミシガンのチームが勝った。
アイスリンクから出てきた彼は汗びっしょりで、そして誇らしげだった。握手をしたその手に4歳から始めたという事実を感じ取れた。
「さあ、どっちだろう。」
「私たちはミシガン出身。赤いほう。」
「ってことはナショナルリーグなんですか。」
「そうよ。」
「そんなに彼がうまいとは知らなかった・・・」
「お友達はどこ出身?」
「ラスベガスって言うか・・・」
「じゃあ、相手の白と緑のほうね。」
「そうなんだ・・・どこにいるんだろう。」
動きは速いし、みんな同じ顔に見えてしまうが、白と緑のユニホームには幸い名前が書いてある。でも見当たらない。
「ミシガンからこれを観に来たのですか?」
「そう、私たちの旦那がプレーしているから。あなたはどこからきたの?」
「日本です。」
「日本からこれ観に来たの!?」
「いえいえ、ここで仕事しているんですよ。あれ?今そこに来た人、友人みたい。赤いユニフォームだけど。」
「ああ、彼はラスベガスの人よ。私たちのチームに人が足りなくてインターネットで探したの。」
「へえー。じゃあ、友人だきっと。16番。彼も同じショーで働いているんですよ。」
「私の旦那は7番で彼女の旦那が12番で、向こうの彼女の旦那は今ベンチにいる大きい人。」
「あの真ん中の人ですね。」
近くで見るアイスホッケーの迫力はすごい。スケートは前後左右自由自在でスピーディー。チームの動きを見ながらのスティックの扱いもみごと。ボールは見えないほどの速さでパスをされ、時には宙を舞う。人と人、ボールと壁、ぶつかるその音も迫力を増す。
「去年はシカゴで試合があったのだけど、いつもナショナルリーグは点差がなくてどきどきするのよね。」
しばらく交互に点が入っていたが、5点からミシガンのチームが続いてゴールを決め始める。
「あの15番、上手いですね。」
「ああ、彼もラスベガスの人よ。」
「もう一人、同じショーで働いている人がいるって聞いたから、きっと彼だ。」
15番は全体を大きく見、いざボールがくるとほかの誰よりもすばやい動きをする。16番は気性が激しいらしい。ぶつかったあと審判にベンチ横の小さなガラス張りの部屋に入れられた。
「今日の次の試合も来る?夜の7時半。」
「今日もショーです。」
「ああそうか。じゃあ彼も仕事なんだ。」
「はい。」
「朝早い試合に出て夜仕事に行くんだ・・・じゃあ、明日の夜の5時半の試合は?」
「彼は仕事を休むって言ってました。私は仕事です。」
今度は7番が小さな部屋に入れられた。
「あの、今入れられている部屋は何ですか?」
「あそこはペナルティールーム。反則をしたら入れられるの。」
「じゃあ、2分間、そのチームは人数が減るんですね。」
「そういうこと。」
「あらら・・・」
「3点差が開いて残りこの時間だったらもう勝ちも決まったようなものね。」
そして最後の最後に16番がひそかにと言っていいほど小さくゴールを決め9対5でミシガンのチームが勝った。
アイスリンクから出てきた彼は汗びっしょりで、そして誇らしげだった。握手をしたその手に4歳から始めたという事実を感じ取れた。
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