陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

いつか必ず老いる

2005-12-21 05:21:04 | Weblog
ヘルパーの仕事では独居の女性の家を多く担当する。老人性欝病や心気症の方が私の担当に随分居られる。不思議と独居でありながら周りからのフォローが手厚い。遠方から近隣から子供さん、親戚とみんなの心配や気配りが目に付く。しかし共通して、人恋しいように見える。どんな世話をされても不満がずっとくすぶっている。

漠然と体の不調がひとりで居ることを不安にさせている。体が元気な時はこんなではなかったと言われる。気持が沈んでいる分、体調の悪いことばかりに目がいって心身ともに最悪の悪循環。頼りになる人が傍に居て欲しい思いが単発でフォローされることで、ますます人頼りが増長してしまっているようでもある。

一方、何度も入院して、どんどん体は不具合となり、病気は増え、生活に制限が出来てもひとり生活が一番いいと言いわれ、退院する度にそれなりの生活復活を図ろうとする意欲が見える人がある。端から人に頼ろうと言う気持がない。体の不具合をも受け入れて、出来るところは自分でしようという意欲も失われていない。自分流にこだわりを持つ人が多い。生活を楽しむ術をちゃんと持っておられるような。

夫を亡くして、随分と夫頼りだった生活だったことが自覚された。誰にも頼れない、自分ひとりだと力んだ時期もあったが、結構ひとり身は楽チンかとも最近思える。決定事項は自分で決めれば良い。同居人の同意を求めたり、歩調をあわせる行為がなくなった。糸の切れた風船みたいに飛んでいってもかまわない。しかし、息子が居るから足を地面から離せないでしっかり歩こうとする意志が働いているようでもある。

老化は突然にやってこない。じわじわと来るものらしい。元気である間、自分らしく生活を楽しむことはイメージできる。しかし体がどんどん動かなくなった時の自分はなかなかイメージできない。入院して退院後に急に人恋しくなる人を見る。

だれかれの世話を乞うて落ち込まない自分で居られるか?きっぱりと自信はない。介護の仕事をしながら、自分の老化についていつも考える。老化が他人事でないと、ありがたいことに、足腰が寒さに悲鳴を上げて、若くない自分を自覚させる様な痛みをくれる。さぁ~カイロを貼って出かけますか