なんだか私の周りには
私の好きなことを私よりはるかに上手にやる人が出てきて
しかもそれが親友レベルになるくらい良いやつで
距離も近くて
それを兄に話したら
「それしんどいな」と言われた
誤魔化していたことを言い当てられた私はギョッとした
強力な味方というよりは
真っ当に望みを潰されているように感じていた
今がどっちもやめる時なんかもしれんと思うくらいは
友人の力に圧倒されていた
20代前半
漫画も芝居もどっちも好きだった私には
両の友人に肩を並べて立つには
時間が足りなかった
だから片方を取った
苦渋の選択と言えるほど
どちらにも力はなかったから
一つに絞って高める作業をしな、なんともなれんと思ったから
それをやる中でさんざんけちょんけちょんになりながら
悉く可能性を潰し切るまで自分から手は離さないと決めたのが芝居だった
あの時「お前、ほんまにやりたいの?」て
めちゃくちゃ自分に訊いた
いつも自分をこてんぱんにするものがあって
それでもやんのか、と訊いていた
怯むならやめろと、いつも脅していた
そのせいで「ほんまにやりたいの?」とめちゃくちゃ人に訊く
誰にでも、友人にも、一回り歳下の子にも、子どもにも
やりたくないこと無理にしたら病気になるから
私は病的に自分に問うてきたけど
それで病気にはなってないから。
昨日、ある人を見ていて初めて
20代前半にぶちのめされたことが恵だったと知った
びっくりした
全然ステキな経緯じゃないと思っていたのに
触発は開花だったと、目に見えてわかったから