2009年のWBC決勝の韓国戦で、イチロー選手は決勝打を放ち、侍ジャパンに2連覇をもたらした。「イチローは世界最高の打者だ」。キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長は早速、政府系のウェブサイトで絶賛したものだ。
▼幼い頃は米国の大リーグで活躍する野球選手を夢見ていた、カストロ氏の訃報が届いた。1959年のキューバ革命以来、「国父」として君臨を続けたカストロ氏は、「反米帝国主義の闘士」として今後も称(たた)えられていくのか。
▼それともトランプ次期米大統領が言うように、「自国民を約60年間抑圧してきた残忍な独裁者」にすぎないのか。確かに638回もあったとされる暗殺計画を逃れた90年の生涯は、謎と矛盾に満ちている。
▼広島の原爆資料館を訪れた際、被爆者の受けた苦しみについて繰り返し尋ねていた。核廃絶にも言及していた。もっともミサイル配備をめぐって米ソの対立が激化したキューバ危機では、核戦争のきっかけになりかねない行動を取った人物でもある。米軍の偵察機を撃墜するよう、ソ連軍兵士にけしかけた事実を自ら明かしている。
▼キューバで晩年を過ごしたヘミングウェー、コロンビアのガルシア・マルケスらノーベル文学賞受賞作家との交流もよく知られている。その一方で、国民には言論の自由を許さなかった。独裁者でありながら、銅像や名前の付いた道路、建物は一切ない。生活もいたって質素だった。
▼「歴史は私に無罪を宣告するであろう」。カストロ氏は26歳のとき、当時のバティスタ独裁政権に対する武装蜂起に失敗し、逮捕されている。その裁判で、自らを弁護した有名な言葉である。棺の蓋が閉められて、歴史の法廷がいよいよこれから始まる。
2016.11.28 【産経抄】
<👀も>
あわただしかった一週間が過ぎた。
世界チャンピオンになったことがあるという先生の太極拳体験会で、「先生に質問はないですか」と言われたので、「太極拳とは、健康体操ですか、武術ですか」と質問したら、「健康体操と思えば体操だし、守りに入ったらカンフウに近づいていく」との回答であった。
交流ということで、私たちは練功前半を披露した。上野、杉本、宮下が最前列に位置したので気持ちよくできた。
「かほくホテルなごみ亭」の奥さん(中国人)と世界チャンピオン先生は友達だそうな。30人ほどの中、20人ほどは若い中国人で、残りの10人ほどは、昔々若かったかほく市太極拳協会の人であった。
今日の健悠倶楽部では、準備運動と練功と24式前半を1回限りで、あとは続けられなかった。