気の向くままに

終着はいつ、どこでもいい 気の向くままに書き記す

4月有効求人倍率1・34倍、初の全県1倍超え

2016-05-31 14:32:10 | 日記

 厚生労働省が31日午前に発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・04ポイント増の1・34倍で、1991年11月以来、24年5か月ぶりの高水準となった

 統計を取り始めた2005年2月以降、初めて全47都道府県がそろって1倍を上回り、仕事を探している人より求人数が多くなった。厚労省は「都市部だけでなく地方でも雇用情勢が改善している」と分析している。

 都道府県別の有効求人倍率は、求人票を受理したハローワークごとの「受理地別」と、実際に仕事をする「就業地別」の2種類がある。今回、全47都道府県が1倍を上回ったのは、実態をより反映する就業地別の統計だ。都道府県別に見ると、福井(1・94倍)、富山(1・82倍)、岐阜(1・80倍)の順に高く、沖縄(1・01倍)、高知(1・03倍)、鹿児島(1・05倍)で低かった。

2016年05月31日 YOMIURI ONLINE


<所感>

 若年者層の減少が顕在化したのだろう。この現象は今後ますます顕著になっていくと考えられる。

 


軍事科学研究で自国守ることのどこが「平和主義に反する」のか? 奇妙な国「日本」 榊原智

2016-05-29 11:13:45 | 日記

 高度な科学技術を持ちながら、それを外国の侵略から自国と国民を守り抜くことに生かそうとすると、「平和主義に反する」と批判される奇妙な国がある。

 ほかならぬ現代日本のことだ。

 このようなおかしな軍事忌避の風潮を作ってきた“張本人”の一つが日本学術会議だ。法律で設置され、国の予算で運営される日本の科学者を代表する公的機関だが、2度に亘(わた)り軍事目的の科学研究の否定を声明し、それが科学技術研究の基本原則とされてきた。

 「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない決意の表明」(昭和25年4月総会)と「軍事目的のための科学研究を行わない声明」(42年10月総会)である。

 税金を最も多く支給されてきた大学と思われる東京大学も軍事研究を長く禁じてきた。

 平成27年1月の東大総長見解には「学術における軍事研究の禁止」は「東京大学のもっとも重要な基本原則の一つ」とある。軍民両用技術(デュアル・ユース)のあり方は「丁寧に議論し対応していくことが必要」とし、軍民両用技術の研究だけは場合によっては認めるが、軍事に絞った研究は認めないというところか。軍事研究を禁じたり、制限する内規を持つ日本の大学は他にも存在する。

 学術会議も東大もまるで似非(えせ)平和主義である。

 

 侵略から国と国民を守るには、外交や自衛隊、日米同盟だけでは足りない。優れた防衛装備を整えるため科学者、技術者の貢献が欠かせない。それは世界の民主主義国の常識であり、平和への道である。

 災害派遣で汗を流してくれる自衛隊員は兵士である。自衛隊が日本を守るために戦うことは、自衛のための「戦争」にほかならない。この戦いまで否定するのは侵略者に塩を送るに等しい。

 平時の今でさえ、命がけで警戒監視の任務にあたっている自衛隊員たちに優れた装備を与えようと努めることが、平和主義に反するわけがない。

 日本の科学技術が自衛隊や、ときには同盟国、友好国の軍隊を強くすることは平和を保つ抑止力を向上させる。日本国民と自衛隊員の命を守ることにもつながる。

 学術会議や東大などが軍事科学研究を忌避して喜ぶのは誰か。隙あらば日本を侵略しよう、軍事力で脅かして日本を従わせようという外国とそれを喜ぶ勢力だろう。冷戦期ならソ連とそのシンパだ。今ならどこか、読者の頭には容易に浮かぶはずだ。

 防衛省は27年度から、先端研究に資金配分する「安全保障技術研究推進制度」を作り、東京工業大などとプログラムを組んでいる。「産学官の力を結集」するとした「国家安全保障戦略」(25年12月閣議決定)を受けた制度だ。

 閣議決定された方針との齟齬(そご)が気になるのだろう。学術会議の大西隆会長は26日の記者会見で、軍事科学研究を否定した先の2声明について、見直しも含め検討することを明らかにした。

 あるべき答えは簡単だ。2声明を撤回し、日本や仲間の国を守るための軍事科学研究を禁じたり統制したりすることをやめればいいのである。(論説委員)

2016.5.28  産経 【一筆多論】


<👀も>

 


「保守迎合」「美しい」…神宮訪問の海外反応

2016-05-27 14:45:09 | 日記



伊勢神宮を訪問し、参道を歩く(左から)レンツィ伊首相、ユンカー欧州委員長、オランド仏大統領、トルドー加首相、オバマ米大統領、メルケル独首相、安倍首相、トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)、キャメロン英首相(26日午前11時31分、三重県伊勢市で)=代表撮影


安倍首相が各国首脳と伊勢神宮を訪問したことについて、海外メディアは様々な見方を示した。

 AFP通信は「安倍首相は熱烈な神道の崇拝者」であり、「日本人の精神性を理解してもらうために選んだ」などと解説。そのうえで、「神道は日本のナショナリズムと密接に結びつくもので、世界の指導者が訪問するにはふさわしくないとの指摘もある」との見方を伝えた。

 英BBCは「『安倍首相は伝統的な価値観の復活を望む保守派に迎合している』と言う批評家もおり、伊勢神宮訪問が議論を呼んでいる」と報じた。

 サミットを取材する海外メディアの中には、今回の訪問を好意的にとらえる声もある。米通信社「ユナイテッド・ワールド」の経済アナリスト、ジェームズ・キナーズリーさん(27)は「神道は日本の美しい文化の一つ。海外の首脳がバチカンを訪問するのと同じで、伊勢神宮の訪問は別に不適切だとは思わない」と話した。

2016年05月27日 YOMIURI ONLINE


<👀も>

 今日はG7伊勢志摩サミット、オバマ大統領の岩国訪問、広島訪問のテレビ中継に釘付けだ。


「目出度さはことしの蚊にも喰れけり」は…

2016-05-26 18:08:05 | 日記

 「目出度さはことしの蚊にも喰れけり」は一茶の句である。この季節、老いた身に今年も蚊がやってきて食っていく、めでたいかぎりという。どんな虫にもやさしいまなざしを注いだ一茶には、蚊を詠んだ句が200以上もあるそうだ。

▲もっとも大方の人は「血を分けし身とは思わず蚊の憎さ 丈(じょう)草(そう)」であろう。刺されたかゆみやうるささはがまんできても、遠い南の国からやってきたウイルスまで仕込んでいかれては、めでたいと喜んでいる場合でもない。

▲先年、ビル・ゲイツ氏のブログに「人を殺す動物」のランキングが掲載され、蚊が群を抜いてトップだったのが話題となった。世界保健機関などによれば蚊の媒介する感染症で毎年命を奪われる人は72万人、これは2位の人間に殺される人の数47万人を大きく上回る。

▲ただ蚊にすれば、死者の多くは途上国の劣悪な衛生環境を放置する人間の仕業という反論もあろう。また人の招いた温暖化が蚊の生息域を広げてもいる。ともあれジカ熱が流行するブラジルで五輪が開催される今年は、蚊と感染症に世界が改めて注目する年になった。

▲一昨年はデング熱の国内感染が広がり、今年は海外でジカウイルスに感染した帰国者の報告も相次ぐ日本である。媒介するヒトスジシマカが飛ぶ季節を迎え、蚊の生息調査を例年よりも早めたり、産卵前の繁殖防止策を呼びかけたりする自治体の取り組みが始まった。

▲身近な場所でも屋外の水のたまりを今なくせば繁殖防止に効果的という。「孑孑(ぼうふり)が天上するぞ三ケの月」も一茶。その心に映ったように、ボウフラも三日月になるために空にのぼるのならいいのだが……。

2016年5月26日 毎日新聞 東京朝刊 余録


<所感> 蚊について

 蚊が出始めた。先日アースノーマットを準備した。刺されたかゆみやうるささはがまんできない。刺されたことに気づいたら直ぐにその個所を流水で洗い流してかゆみや腫れを緩和している。

 今年は家のまわりの草藪に除草剤を散布した。蚊の発生を多少は制限できるだろう。


「世の中には3種類の人がいる…

2016-05-25 15:27:00 | 日記

 「世の中には3種類の人がいる。『話せば分かる人』『話しても分からない人』『話さなくても分かる人』だ。政治家は『話しても分からない人』にも分かってもらう努力を続けねばならない」。こう語ったのは、小泉純一郎元首相である。

▲15年前の伊ジェノバの主要国首脳会議(サミット)、反グローバリズムを唱える抗議デモで参加者が死んだのを受け、夕食会で対話の努力を訴えたのだ。だがこの後、サミットの会場は警備しやすいリゾート地となる。あすからの伊勢志摩サミットもその流れをくむ。

▲2005年の英グレンイーグルズ・サミットでは、首都ロンドンを狙った同時爆破テロが発生、イスラム過激派が犯行声明を出した。罪もない市民を襲うテロは「分かってもらう努力」への絶望的な気分を広げてしまった。

▲むろんデモとテロを同列に論じてはいけない。ただサミットを取り巻くグローバル経済や欧米中心の秩序への批判や憎悪は直視すべきだろう。加えて今年のサミットは、どんな厳重な警備も通用しない深刻な挑戦に向き合うことになった。各国民の不満の噴出である。

▲英国では欧州連合離脱の機運が高まり、米国で自国第一を訴えるトランプ旋風が吹きすさぶ。また欧州では反難民を掲げる極右政党の台頭が著しい。どうも自由、人権、民主主義をベースに世界の安定にむけて主要国の協調をめざすサミットの足元が危ういのである。

▲世界経済や国際社会における責任に背を向け、内に閉じようとする主要国の政治である。どうやって国民に「分かってもらう努力」をすべきなのか。存分に語り合ってほしいこの伊勢志摩サミットだ。

2016年5月25日 毎日新聞  余録


「反面教師」という言葉は毛沢東の演説から広まったが…

2016-05-23 13:35:34 | 日記

 悪しき手本を意味する「反面教師」という言葉がある。考古学者、故森浩一さんの小学生時代の担任は、まさにそんな教師だった。ある日、川のなかで遊んでいて、土器の破片を見つけた。古代の土器だと直感したそうだ。もっとも翌日、担任の先生に見せても相手にしてくれない。「古代の遺物が身近に落ちているはずがない」と決めつける。

 ▼森少年は、自分で考古学の本を探し、古墳時代の土器だと突き止めた。先生の言葉といえども、むやみに信じてはいけない。「何故そう言えるのかを自分なりに検証するくせがついた」のは、この体験からだという(『森浩一の考古交友録』)。

 ▼北海道苫小牧市の道立高校の正門で、教員が生徒に安全保障関連法への反対を呼びかけるビラを配っていた。下校時には署名まで求めていた。これまでも似たような事例は、各地で報告されている。「政治的中立性」など、どこ吹く風のようだ。選挙権年齢の18歳への引き下げが決まってから、学校を政治闘争の場と心得る一部教員の暴走が、一層目立ってきた。

 ▼森少年のように、自分なりに検証するくせがついた子供はどれくらいいるのだろう。多くの小学生は、教員の言動から、大きな影響を受けているのではないか。中学、高校生にとって教員は、成績をつける「権力者」である。うかつには逆らえない。

 ▼反面教師という言葉は、1960年代になって中国から日本に入ってきた。毛沢東が演説で用いて、知られるようになった。「反安保」の主張を子供に刷り込もうとする教員たちの活動は、中国にとって大変都合がよろしい。

 ▼とすれば、泉下の毛沢東から見れば、政治活動に日夜いそしむ教員たちは、「正面教師」ということになる。

2016.5.23 【産経抄】


インドで史上最高気温51度、熱中症や停電頻発

2016-05-22 15:48:48 | 日記

 【ニューデリー=田尾茂樹】インド各地が熱波に見舞われている。

 同国の気象当局は20日、西部ラジャスタン州ファロディで19日の最高気温が51度に達し、60年ぶりに国内の最高気温を更新したと発表した。今後も数日間は同国北西部で47度を超える暑さが予想され、当局は最高レベルの警報を出し、警戒を呼びかけている。

 これまでのインドの最高気温は1956年に同州アルワルで観測された50・6度。19日には西部アーメダバードなど多数の地点で観測史上1位の最高気温を記録した。首都ニューデリーでは病院を受診する熱中症患者が続出。首都圏の電力使用量も過去最高を更新し、一部地区では供給が追いつかず停電が頻発した。

 今年のインド各地の気温は平年より3~5度高く、4月以降、300人以上が暑さの影響で死亡した。昨年は5月中旬以降の熱波で2400人以上が死亡した。

 


2016年05月21日  YOMIURI ONLINE

 

<👀も>

 暑い日となった。羽咋体育館で実施された第25回石川スポレク交流大会に出席してきた。大会は午前中で終了したのでココス羽咋で昼食。

 昼食時の先生の顔色は、開会前に見た顔色よりずいぶんとよかった。

 一時期一緒に仕事をしたことのある2歳年上の小松の男に会場で出会った。二十数年ぶりである。 これもまた太極拳が取り持つご縁であろう。 

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松井知事「自分だけ優遇おかしい」 知事経験者も“辞任勧告”

2016-05-21 17:15:53 | 日記

 政治資金の「公私混同」問題について、第三者に調査を依頼するとした東京都の舛添要一知事をめぐり、他府県の現職知事や知事経験者らからは「このままでは身を引くしかない」「トップとして考え方がおかしい」との声が上がっている。20日の記者会見で具体的な説明を避けた舛添氏は都民の信頼を裏切る形となり、今後の都政運営への深刻な影響も懸念されている。

記者会見する東京都の舛添要一知事=20日午後、東京都庁

 「説明責任を全く果たしていない。政治資金を使ってせこくてずるいことを繰り返してきたのではないか」。神奈川県知事を務めた松沢成文参院議員は手厳しい。

 自宅と同じ住所にある事務所の家賃、絵画の代金、正月やお盆のホテル宿泊費…。次々に明らかになる「公私混同」問題について、松沢氏は「このまま説明できないなら潔く身を引くしかない」と迫った。

 鳥取県知事のほか、政治資金を所管する総務相を務めた慶応大の片山善博教授も「説明で納得できる部分が全くない。知事を続けるのは、観客のいない劇場で踊るようなものだ」と皮肉る。

 「都議会がもっとチェックすべきだ」と注文するのは財政難が続く大阪府の松井一郎知事。「大阪の場合は職員にも負担を求めているし、府民の補助金も見直している。そんな中、やはり自分だけが突出した優遇というのはトップとして考え方がおかしいと思う」と突き放した。

 元大阪府知事の橋下徹氏は、知事時代に新幹線グリーン車の利用や日当を廃止した経緯があることから、「(舛添氏は)じつにせこい」と切り捨てる。海外出張でホテルのスイートルームを繰り返し利用したことについても「やり過ぎだ」と批判する一方で、進退については「都民と舛添さんの判断になる」と述べるにとどめた。

2016.5.21 産経


<👀も>

 体調が回復してきた。医師に処方してもらった咳止め、痰、アレルギーの薬を服用した効果があった。回復に10日間を要した。禁酒10日目。

 何十年ぶりか?風邪症状により医師の診察を受けた記憶がない。

 考えられる原因は、窓を開けたまま一夜を眠ったからだろう。


日本は友達付き合い少ない 内閣府、国際比較

2016-05-20 12:07:54 | 日記

 

 日本の高齢者は友達付き合いが少ない−−。内閣府による日本、米国、ドイツ、スウェーデンの60歳以上の男女を対象にした意識調査で、こんな傾向が明らかになった。内閣府は「高齢者が地域社会から孤立しないように社会参加を促す取り組みが求められる」としている。政府は20日、こうした調査結果を盛り込んだ2016年版「高齢社会白書」を閣議決定した。

 

 困ったときに家族以外で助け合える親しい友人を複数回答で尋ねたところ、「いない」と答えた割合は、日本が25.9%と最も高く、ドイツ17.1%、米国11.9%、スウェーデン8.9%と続いた。近所の人と「病気のときに助け合う」割合は、最も高いドイツが31.9%だったのに対し、日本は最下位の5.9%にとどまった。

 また、老後の備えを50代まで「何もしていない」との回答が最も多かったのは日本で42.7%。次いでドイツ26.1%、スウェーデン25.4%、米国20.9%だった。

 現在の貯蓄や資産が老後の備えとして「足りない」と答えたのも日本が57.0%と最多。2位の米国でも24.9%にとどまるなど、日本は他の3カ国と差がついた。内閣府は「壮年期から老後を見据えた準備をすることが重要だ」と指摘する。

 調査は15年10〜12月、各国でそれぞれ1000人程度に聞いた。施設で暮らす人は対象にしていない。(共同)

2016年5月20日 毎日新聞

 


それにひきかえ舛添さんの美術収集って…

2016-05-19 16:29:03 | 日記

 第一次世界大戦後のロンドンやパリで、絵画や彫刻を買いまくる日本人がいた。一点ずつでは面倒とばかり、手にしたステッキで画廊の壁をぐるりと指し示し、画商に尋ねる。「全部でいくらかね」。

▼有名な「ステッキ買い」伝説を残したのは、川崎造船所(現・川崎重工業)の社長を務めていた松方幸次郎である。戦時下のロンドンに拠点を置いて船舶を売りまくり、「造船成り金」と呼ばれた。一説によれば、購入に費やしたのは3千万円、現在の貨幣価値に換算すれば900億円以上にもなる。

▼印象派の巨匠、モネの自宅を訪ねたとき、邸内にある絵を全部買いたいと申し出て、モネを怒らせた。「私は自分のために買うのではない。フランスまで来られない日本の若い画家たちのために本物の油絵を見せてやりたいのだ」。松方の説明で、モネは納得したという。

▼「松方コレクション」と呼ばれた収集作品の一部は、フランスに残されたまま第二次大戦終結を迎えた。戦後、日本政府による粘り強い交渉によって、ようやく返還が決まる。フランス側の要請によって、作品展示のために建設されたのが、ル・コルビュジエ設計による、国立西洋美術館である。開館は昭和34年、松方が84歳で亡くなって9年後だった。

▼美術館が世界文化遺産に登録されれば、あらためて松方の生涯にスポットが当たるかもしれない。自宅に油絵一枚飾らなかった質素な生活ぶりからも、美術品収集に私心を持ち込まなかった、松方の信念がうかがえる。

▼それにひきかえ…。政治資金の使い道は、家族との温泉宿での宿泊や、料理店通いだけではなかった。趣味の美術品購入にもせっせとつぎ込んでいた、東京都の舛添要一知事とは大違いである。

2016.5.19  【産経抄】

 

 

ルノワール『アルジェリア風のパリの女たち』1872年 国立西洋美術館

 

モネ『睡蓮』1916年 国立西洋美術館

 

ロダン『地獄の門』1880 - 1917年 国立西洋美術館

 

画像はウイキペディアより)

 

<所感> 「東京都の舛添要一知事とは大違いである」  = 松方幸次郎を引き合いに出すことも大違いである。

 


深夜のウクライナの駅で見た〝悩ましい光景〟

2016-05-16 13:54:38 | 日記

 4月末、モスクワから鉄道でウクライナの首都キエフに出張した。対露関係悪化を受け飛行機の直行便がなくなったためだが、モスクワへ帰る際にキエフの駅で悩ましい光景を見た。

 私が切符を購入したのは午前2時過ぎにキエフを出発する列車だった。広い待合スペースに行くとベンチは人でいっぱいだった。

 しかし様子がおかしい。異臭も漂っている。薄明かりの下、彼らをよく見るとホームレスと思われる人々だった。100人はいただろう。眠る場所をめぐり怒鳴り合う姿もあった。私は小さな喫茶カウンターの席に座り、椅子の足に巻き付けるように荷物を置いた。

 ジョージア(グルジア)からモルドバに向かう途中という少し身なりのいい男性が、たまりかねたように話しかけてきた。「3年前に来たときは本当にきれいな場所だった。それが今や、このありさまだ」。ホームレスの一人が彼の荷物を盗もうとしたため、会話はそこで途切れた。

 駅にはまた、数多くの若い兵士たちがいた。タクシーの運転手に聞くと、親ロシア派武装勢力との紛争が続く東部に向かう兵士という。出発前に少しでも休憩を取りたかったのか、ホームレスらの間でうたた寝をする姿もあった。ウクライナの置かれた厳しい現状が垣間見えた気がした。(黒川信雄)

2016.5.11 産経ニュース【赤の広場で】


<👀も>

濡れマスクをして寝るのは喉に良い。






東京五輪の招致疑惑 潔白の指南を「コンサル会社」に仰いでみては

2016-05-15 16:47:54 | 日記

 家を新築したおじに、おいの与太郎が祝いに来た。「家は総体檜(ひのき)造り」に始まり天井は薩摩の鶉木(うずらもく)、お庭は御影造り-と祝いの口上を父から教わっている。与太郎はしかし、要領を得ない。「天井はサツマイモにウズラ豆、お庭は見かけ倒し…」。

 ▼落語『牛ほめ』である。作中の父は世故にたけ、ご近所の飼い牛のほめ口上も息子に授けている。世が世なら、コンサルタントとしてそれなりの商売にはなったろう。現代には経営、建築、美容、果ては選挙に至るまで「コンサル」と名の付く肩書はごまんとある。

 ▼詐欺の片棒を担ぐ徒輩もおり、玉石の値踏みは欠かせない。2020年東京五輪招致委員会は3年前、海外の代理店に2億円余りの「コンサル料」を払った。素性をたどると、汚職疑惑でフランス当局の追及を受けている国際陸連前会長の息が掛かった会社らしい。

 ▼コンサル料が送金された口座は、ロシア陸上界のドーピング隠蔽をめぐる資金のやりとりにも使われていた。「実績のある代理店」は招致にかかわった竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長の言葉だが、「正当な対価」との釈明には誰もうなずくまい。

 ▼「復興五輪」を掲げた招致活動に挿話がある。原発事故の余波を危ぶむ海外メディアに「福島と東京は250キロも離れている」と述べ、被災地を落胆させたのが竹田氏だった。誰の指南で言ったかは知らない。いまは立場をわきまえた言葉を身につけておられよう。

 ▼衆院予算委員会では、竹田氏らの参考人招致を求める声も上がっている。カネの使い道に一点の曇りもないならこの際、スポーツ界の代表が潔白を主張するのもよろしかろう。説明は丁寧かつ正確に。不安なら、かのコンサルに指南を仰げばよい。

2016.5.15 【産経抄】

 

<👀も> 喉がいがらっぽい、鼻水、咳が出る。三日目。夏風邪か?

 

西洋オダマキ


「民主党政権だと思っていたら…政策は社民党政権だった」大社会党の復活か

2016-05-14 11:47:32 | 日記

 

 かつて神奈川県教組委員長を経て社会党で参院議員を務め、後に左派勢力と決別した小林正氏と、民主党(現・民進党)の将来像について意見を交わしたのは3年近く前のことである。仮に民主党に社民党、生活の党(当時)が合流したらどうなるだろうかと。

 ▼「再び旧社会党ができて『何だこりゃ』となる」。小林氏はこう笑っていた。そんな冗談口が、もしかすると実現するかもしれない。社民党の吉田忠智党首が「民進党との合流も選択肢」だとの考えを示したのだという。

 ▼社民党内には反発も根強く、まだどうなるかは見通せない。ただ、落ち着くところに落ち着いたような妙な納得感がある。両党は所属議員や支援団体を見ても「ある意味同根」(自民党の谷垣禎一幹事長)だからだ。

 ▼試みに民主党政権時代の主要なプレーヤーを振り返ると、一つの特徴が浮かぶ。横路孝弘元衆院議長、輿石東参院副議長、仙谷由人元官房長官、鉢呂吉雄元経済産業相、千葉景子元法相、岡崎トミ子元国家公安委員長…と、社会党出身者がやたら目立つ。

 ▼菅直人元首相や江田五月元参院議長は社会党から分裂した社民連の出で、いわば同類といえよう。社民党の福島瑞穂前党首は、鳩山由紀夫内閣の閣僚も経験した。当時、民主党内では保守派とされる某省政務官が、「民主党政権だと思っていたら(政策は)社民党政権だった」とこぼすのを聞いたこともある。

 ▼「民進党が掲げた旗に賛同してくれるなら歓迎する」。民進党の安住淳国対委員長は13日、こう受け入れる考えを表明している。社民党側には、前身の社会党時代からの71年の歴史に幕を下ろすことに抵抗もあろうが、なに、気にすることはない。大社会党の復活だと思えばいい。

2016.5.14 【産経抄】

 


「出来ない昔にもどれない」としても

2016-05-12 16:22:02 | 日記

 オバマ米大統領の広島訪問を、中国、韓国はお気に召さないらしい。両国のメディアは「侵略戦争の加害者」を「被害者」と印象付ける、と反発した。かつての日本は「悪い国」でなければならないのだ。だから原爆投下を「戦争の早期終結のため」と正当化する米国を仲間と思っていたのだろう。

 ▼日本側が謝罪を求めないのも理解できないのではないか。できれば、慰霊碑の前で「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」(碑文)と誓っていただきたいが、なにより現職の大統領が被爆地を訪れ、実相を目にすることに大きな意味がある。そして、どのようなメッセージを発するかに注目する。

 ▼コラムニストの山本夏彦さんは「ひとたび出来てしまったものは、出来ない昔にもどれない」と言った。つい先日、北朝鮮が誇らしげに核保有国を宣言した。目指す「核兵器なき世界」の実現は遠いが、決して使わせてはならない。広島、長崎こそが抑止力である。

2016.5.12 【浪速風】

 


お金持ちもいろいろ

2016-05-11 14:32:18 | 日記

 縁の下やピラニアが泳ぐ水槽の下、子供のランドセル、果てはブラジャーのパッドの中まで。脱税者は、現金や通帳、印鑑をあらゆるところに隠す。故伊丹十三監督の大ヒット映画「マルサの女」では、マルサすなわち国税局の査察官が、全てを見破って脱税者を追い詰めていた。

 ▼映画製作のきっかけは、伊丹さんの納税体験である。監督1作目の「お葬式」の大成功により、支払った法人税は億単位となった。関係者への徹底取材の結果、映画のすべてのエピソードは、事実に基づいているという。

 ▼伊丹さんが、今世間を騒がすタックスヘイブン(租税回避地)の存在を知っていたら、大いに興味をそそられていただろう。世界中から流れ込んだ合法、非合法の資金は、母国の税務当局の目が届かないところでプールされているはずだった。

 ▼ところが、パナマの法律事務所から流出した「パナマ文書」によって、事情が変わった。国際調査報道ジャーナリスト連合は昨日、タックスヘイブンの顧客となった企業や個人のリストをインターネット上で公表した。名前が挙がった日本の著名な経営者らは、「租税回避が目的ではない」と、弁明に大わらわである。

 ▼かと思えば、「もっと多くの税金を支払いたい」と主張するお金持ちが現れた。米国有数の富豪であるロックフェラー家やアニメ映画で知られるディズニー家を含めた、ニューヨーク州に住む約50人である。州内の貧困児童とホームレスを救うために、年収約7500万円以上の高所得者の税率をさらに上げるべきだ。

 ▼今年3月、こんな内容の書簡を州知事に送り、話題になった。小泉純一郎元首相の「迷言」の一つ「人生いろいろ」に倣えば、お金持ちもいろいろということか。

2016.5.11 【産経抄】