気の向くままに

終着はいつ、どこでもいい 気の向くままに書き記す

左側から見た表情は悲しそうだった…

2016-10-29 17:41:36 | 日記

 左側から見た表情は悲しそうだった。だが下から見ると大きく口を開けて笑っているようで、右からは声を上げて嘆き悲しむように見えたという。池の近くで見つかったそのお面のような石は、島にない岩石で、人の手で作られたようだった。

▲「島」は小笠原諸島の西之島、先ごろ火山活動で拡大した後に初めて上陸調査が行われたあの島だが、「お面」が見つかったのは42年前の調査の時である。その前年の噴火を受けて行われた東海大学などによる調査だった。

▲18世紀にスペイン船に「ロザリオ島」と命名され、また19世紀に英国船が「失望の島」と呼んだ西之島である。「失望」とは何もない島だったかららしく、かつて人間が定住していた記録はない。はてお面は誰がいつ何のために……(青木(あおき)斌(ひとし)ほか著「海底火山の謎」)。

▲3年前からの噴火で以前の10倍以上の269ヘクタールに広がった島の面積である。こんな規模の火山島の出現はあまり例がないというから、神話の世界の天地創造を目の当たりにしているようなものだ。実際、この島の溶岩の分析から大陸形成の謎に迫る研究もあるという。

▲噴火で多くの生物が死滅した島内だが、先日の調査ではアオツラカツオドリなどの鳥類、オヒシバなどの雑草、ハサミムシなどが確認された。他の陸地から遠く離れた溶岩の島にさらにどんな生物が進出し、どんな生態系ができるのか。生命のドラマも始まっている。

▲環境省は生態系保全のため島の立ち入りを原則禁止するよう検討中という。この世に生み出した新たな土地で神さまはどのようなわざをふるうのか。邪魔をせぬよう見守りたい太平洋の創世記だ。

毎日新聞2016年10月29日 東京朝刊

 

<👀も>

 協会のhpがgoogleで一発で検索できた。

 マイクロソフト エッジにも1ページに載っていた。

 よかったあ~!

 yahoo Japanを数ページ見てみたが載っていなかった。表示の順位が、ずっとずっと後ろの方なのだろう。

 

 


和気清麻呂はいないのか

2016-10-28 14:27:38 | 日記

 レーガン米大統領の政策は、ナンシー夫人の信奉していた占星術師の影響を強く受けていた。レーガン政権の首席補佐官が、1988年に出した回想録で内幕を暴露すると、米国内は騒然となる。

 ▼ナンシー夫人は大統領の重要な日程までも、占星術師と電話で相談してから、補佐官たちに指示していた。孤独に苛(さいな)まれる権力者は、占いに限らず心の支えを求めるものらしい。

 ▼韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が頼ったのは、古くからの女性の友人、崔順実(チェ・スンシル)氏だった。父親の朴正煕(チョンヒ)大統領が暗殺されたとき、崔氏の父親が力を貸してくれ、娘の順実氏とも親しくなった。だからといって、機密資料の提供が許されるわけがない。南北軍事当局の接触や竹島、慰安婦問題など日韓関係に関わるものも含まれている。

 ▼崔氏が重要政策や政府高官の人事に関わってきたとすれば、朴政権の統治の正統性さえ問われる事態である。崔氏が私物化しているとされる財団での資金流用や、崔氏の娘が名門大学に不正入学した疑惑まで持ち上がっている。

 ▼奈良時代の女帝、称徳天皇は、天涯孤独の境遇だった。僧・道鏡に魅了されたのは、亡父の姿と重なったからだといわれる。天皇の寵愛を受けた道鏡は、宇佐八幡宮の神託だとして、あろうことか皇位につこうとする。「無道の人(道鏡を指す)は、よろしく早く掃き除くべし」。改めて宇佐に派遣された和気清麻呂は、逆の神託を得て道鏡の野望を砕いた。

 ▼清麻呂は左遷されながらも、皇統の断絶という日本最大の危機を救った。残念ながら、朴大統領の近くには、「無道の人」しかいなかった。というより、高潔で有為な人物を寄せ付けない、大統領自身のかたくなさこそが、一番の問題かもしれない。

2016.10.28 【産経抄】

 

<👀も>

 今日は寒かった。明日から一週間、最高気温が15℃の日が続く予報。


ハロウィーン・パレード

2016-10-27 18:34:33 | 日記

 よく知らないのに懐かしいのはなぜだろうと思っていた。仮装行列してお菓子がもらえて…で思い出した。そうか、昔の地蔵盆と同じだ。

▼日本でもすっかり定着した10月31日の「ハロウィーン」である。週末はイベントがめじろ押しだ。市場規模は1300億円以上でバレンタインデーを超えたとの推計もある▼古代ケルト人の収穫祭と悪霊除けが起源とされるが、時代によって大きく姿を変え、「もっとも誤解に満ちた祝祭」(リサ・モートン「ハロウィーンの文化誌」)だという。キリスト教との複雑な関係や、移民がアメリカに伝えてから子どもや大人の祝祭として変容してきた歴史は興味深い。

▼21世紀になって「アメリカ製で最新の一大ヒット輸出品」になったと位置付け、日本について「コスプレと祭りが好きなこの国ではあっさり受け入れられた」とモートン氏は評す。卓見だろう。

▼題材にした小説や映画は数多い。米歌手の故ルー・リードさんの「ハロウィーン・パレード」という曲もある。にぎやかな行列を見ながら亡くなった友人を悼む内容だ。ハロウィーンは日本の盆と同じで死者が訪ねてくる日と考えられていたという。ならば、そういう過ごし方もおかしくはない。

▼曲はこういう言葉で終わる。「来年会おう、ハロウィーン・パレードで」

[京都新聞 2016年10月27日掲載]

 

<👀も> 京都迎賓館を見学したが何か、しっくりこない。裃をまとって行くような場所に感じる。

 

http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg14235.html


 


宇宙実験こそISSの存在意義です

2016-10-25 16:35:31 | 日記

 国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する大西卓哉宇宙飛行士(40)が、10月末に予定されている中央アジア・カザフスタンへの帰還を前にISSでの生活や心境について、読売新聞社に寄稿した。(写真はいずれも大西宇宙飛行士撮影、JAXA/NASA提供)

 

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士の大西卓哉です。読売新聞への寄稿も今回が3回目、そして最終回となります。早いもので、今年7月9日に国際宇宙ステーションに到着してから3か月が経ち、地球への帰還が目前に迫ってきました。今回は初めての長期滞在を通じて感じたことを書きたいと思います。

 

実験装置 地上と一緒に改良

SS内に設置された実験装置と大西さん

 第1回のレポートで「初めてISSを見た時、人類の科学力に畏敬の念を感じた」と書きました。それからの3ヶ月間、そのISSで非常に密度の濃い時間を過ごしました。体が無重力環境に適応するのに1週間ほどかかりましたが、ほどなくして最初の大きなマイルストーンとなったドラゴン宇宙船の到着がありました。ドラゴン宇宙船は米国のスペースX社の補給機で、ISSに物資を補給するだけでなく、貴重な実験や研究のサンプル(試料)を地上に持ち帰る能力を有しています。

 多くの実験装置を搭載してISSに到着し、そのサンプルを積んで地上に帰ることになります。従って、限られた時間内にそれらの実験を遂行する必要があります。加えて、同じくドラゴン宇宙船で運ばれてきた、アメリカの次世代民間有人宇宙船がISSにドッキングするためのアダプターをISSに取り付ける船外活動もあり(私は船内の支援を担当)、私と米国人のチームメイト2人にとって、目の回るような1ヵ月半でした。

 その間、JAXAの小動物飼育装置のメンテナンスを筆頭に、数多くの実験や研究に、時には操作者として、時には被験者として参加しました。どのテーマも興味深いものばかりで、地上の研究者の方々の熱意が伝わってきました。

 私たち宇宙飛行士の仕事は、彼らの目となり耳となり、手となり足となって研究を実施することですが、時には現場にいる私たちにしかわからないこともあります。

 例えば、実験装置の使い勝手です。

実験装置ののセットアップ作業をする大西さん

 地上で念入りに検討され、工夫の末に開発された実験装置でも、いざISSの無重力状態で使用するとなると、色々な不都合が出てくることがあります。そういうときに、実際にそれを使っている私たち宇宙飛行士が、何が問題になっていて、手順をどう工夫すれば解決できるのかを地上に伝え、一緒になって手順を改良していくことが、とても重要になってきます。

 宇宙実験は、少しずつ条件を変えて繰り返すものが多いので、長期間に及ぶものがほとんどです。実験装置というハードウェアはもちろん、手順や宇宙飛行士の訓練といったソフトウェアに相当する部分でも、地道に小さな改良を積み重ねていくことが、最終的に実験の成果を生み出すことにつながります。

 問題を一つ一つ解決するたびに、私たち宇宙飛行士がこの宇宙にいることの意義を実感することが出来ました。宇宙空間は地上とは全く異なる世界です。地上では、重力に邪魔されてはっきりと観測出来ない現象も、宇宙でなら長時間観察することが可能です。そういった宇宙ならではの環境を利用し、人類が新たな科学的知見を蓄え、その成果を地上の人々の暮らしに還元することが、宇宙実験に携わる全ての人間の使命であり、私たち宇宙飛行士はその中でも現場にいる者として大きな役割を担っているということを、ISSに来て強く感じました。

 

自然破壊 見えないからこそ危険

 ヨーロッパ・アルプス山脈


 アフリカ大陸の地上にできた風紋

 先日、ハム無線による日本の子供たちとの交信イベントで、ある子供から次のような質問を受けました。

 「最近、地球の自然環境が破壊されていると思いますが、宇宙から見てそれが分かりますか?」

 というものです。自分がここに来てから見てきた地球の姿を改めて思い返してみました。どれも美しい姿でした。息をのむような絶景も、何度も見てきました。私たちの住む地球という惑星は、水に恵まれた本当に美しい星です。

 自然災害は宇宙からでもはっきりと見えます。台風が発達していく様子や、大雨が降ったあとの土砂が海に流れ出る様、森林火災の煙、洪水の爪痕などです。

 ところが、私たち人間の手による自然破壊の様子は、少なくとも私の目には見えませんでした。自然災害と比べてはるかに緩慢に、はるかに小さな規模で進行するためでしょう。その質問を受けて考えさせられたのは、「見えないからこそ、より危険なのだ」ということでした。地球環境を守るというのは言うほど簡単なことではありませんし、私自身「地球は美しい、だから地球の自然は守らなければいけないんだ」という単純な論法は好きではないのですが、地球の外からこの星を眺めるという稀有な機会を与えて頂いた者の1人として、そこで感じたことをそのまま書かせて頂きました。

 

帰還したら皆様に直接報告を

 アフリカ・マダガスカル島のベツィボカ川

 夜の帳(とばり)。ISSから見た地球の昼と夜の境界

 私の長期滞在は、通常よりも少し短めのものになりそうですが、その密度は決して小さくはなかったとクルー全員が自負しています。私が参加した「第47/48次長期滞在」では、過去最高のペイロードタイム(宇宙飛行士がISSで実験・研究に従事した週の平均時間)を記録したと聞いています。

 ISSが完成してから数年が経ち、数々のノウハウを蓄え、その運用は更に効率性を増しています。今後も、この記録はあとに続くクルーによって次々に塗り替えられていくことでしょうし、そうなっていかなくてはなりません。

 帰還した後の私の仕事は、まず宇宙医学研究のデータ取りに生きたサンプルとして出来る限りの協力をすること。そして、ISSでの仕事を通じて得た知見を地上の管制チーム、実験の運用チーム、研究者の方々と共有することです。約1年後に打ち上げが予定されている金井宣茂飛行士にも、伝えておきたいことが沢山あります。

 宇宙飛行士の仕事というのは、どうしても打ち上げや帰還、船外活動といった大きなイベントに注目がいき、普段のISSでの仕事というのは、まだまだ一般の皆様には紹介しきれていないのではないかと思います。まさにそこで行われている宇宙実験にこそ、ISSの存在意義があるのだということを皆様にはご理解頂きたいと思っています。

 その思いで、今回の長期滞在に臨む訓練の段階から、グーグルプラスというソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のツールを利用して、日々の仕事や感じたことなど、出来る限り詳細に記してきたつもりです。帰還後には直接皆様にお会いして、私の経験を共有できるよう、なるべく多くの地で報告会を行えるようにしたいと思っています。

 その日を楽しみに、元気に地球に帰りたいと思います。最後まで、どうぞ応援よろしくお願いいたします!

2016年10月25日 YOKIURI 大西飛行士の宇宙便り


<所感> 

 おいしいものも食べられずに無機質の空間で作業をする。頭脳明晰で心身ともに強靭な選ばれた人。


<👀も>

 やっぱり、これだ! 好きな音を聞きながら、見たい画像を見たり、ゲームで熱くなったりして、腹がへったらインスタントラーメン食って一日を過ごした。

八甲田山

十和田湖

八甲田ロープウェイ

奥入瀬渓流


変わる図記号

2016-10-24 18:18:11 | 日記

 2020年東京五輪に向け、日本人に長く親しまれてきた絵文字が変わる。

▼経済産業省が、日本工業規格(JIS)の改正委員会で現在約140ある図記号のうち約70を国際標準化機構の規格に来夏から、そろえる方針を先ごろ示した。手のひらに斜線が引かれた「さわるな」を意味する図記号は、「近寄るな」と受け取られるため、手を横から見たデザインになる。

▼3本の湯気が立ち上る温泉マークは人の姿が加わる。現状だと外国人にはスープなどの温かい料理に見えるからという。伝統ある記号の変更に「日本最古の温泉記号発祥の地」を名乗る磯部温泉(群馬)が猛反発している。

▼♨の意味が訪日外国人に理解してもらえないなら改善はやむをえまい。本紙窓欄「若いこだま」にも、小学生が「おもてなし」精神から図記号一新に賛同する投稿を寄せていた。

▼温泉マークの由来は諸説あり、明治時代から地形図の記号として使われ始めた。手ぬぐいやお饅頭(まんじゅう)についたり、絵文字で送信されたりと庶民に愛されている印の一つに違いない。

▼時代の流れとはいえ「さかさくらげ」とも呼ばれる素朴な絵文字♨が温泉の図記号から消えるかと思うと、さみしいものがある。国際標準化の波。新しく変わることより、変わらないでいることの方が難しい昨今である。

 2016年10月24日 京都新聞

 

 


外国人が日本の紅葉に惹かれるワケ…実は当たり前のことだった

2016-10-23 17:23:52 | 日記

 

 行楽の秋というと、紅葉を楽しむ人も多いのではないか。遠方まで足を運んで色づいた木々の絶景を楽しむのはもちろん、通勤通学で見かけるいつもの景色が紅葉で変化している様子を楽しむのも、これまた一興である。そんな紅葉の楽しみ方として、前回、「粋な紅葉の楽しみ方!重要なのは時間帯と人工物との融合」という記事をリリースしたが、そもそも紅葉を楽しむ習慣は日本人だけのものなのだろうか? 気になったので旅の専門会社である株式会社ベンチャーリパブリックのトラベルjpナビゲーター・水津陽子さんに尋ねてみた。

桜よりも人気 訪日客最多は紅葉シーズン

 水津さんによると紅葉を楽しむ習慣うんぬん以前に、世界の紅葉事情はこのようになっているという。

 「実は、世界で紅葉が見られる地域はカナダなど限られているようです。広葉樹がないと紅葉もないですし、東南アジアのような常夏では楽しめません。ロシアなどの寒冷地では針葉樹が多いのでこれも紅葉しませんね」(水津さん)

 その結果、紅葉シーズンは桜の時期同様、訪日外国人には人気なのだという。

赤く色づく木々、人工美との融合は日本独特

 来日する外国人観光客は、一年の中で10月から11月が一番多いという。また、海外で売られている日本のガイドブックでは、紅葉が大きく紹介されているらしい。ヨーロッパでは黄色・黄褐色系が中心で、葉が赤く色づく樹木の種類そのものが少ないそうだ。

 「日本は社寺などに枯山水の庭があり、人工的、箱庭的な場所への興味もあるのかもしれません」(水津さん)

 人工美と紅葉の組み合わせは、伝統的な庭園文化からも受け継がれてきた、我々日本人の独特の感覚なのかもしれない。

 普段あまり気にもとめていなかったが、世界のどこにでもあるわけではない紅葉を気軽に愛でることができる環境は実に貴重である。今年の紅葉はこれまでと違った視点で楽しんでみてはいかがだろうか。

 「教えて!goo」では、「紅葉の楽しみ方って?」ということで皆さんのアイデアを紹介中だ。

2016.10.23 15:00 産経 【教えて!goo】


<👀も>

水やりも肥料やりもいらないシイタケ、なんと便利な食材だろう。

野菜が高騰していると聞く、「青汁」でも飲もうか。

今宵の就寝前はこれだ。



比大統領 「米と離別」断絶でないと釈明

2016-10-22 20:03:14 | 日記

 【バンコク西脇真一】フィリピンのドゥテルテ大統領は22日、中国訪問中に「米国と離別する」と述べたことについて「自分の言いたかったことは、外交政策を(米国から)離すこと」であり「米国との関係を断ち切ることではない」などと釈明した。アーネスト米大統領報道官は21日、ドゥテルテ氏について「問題のある公式声明があまりにも多い」と改めて不快感を示し、米比関係に「不必要な不確実性をもたらす」と批判した。 

 ドゥテルテ氏は18〜21日までの訪中を終えて21日夜に帰国し、地元の南部ダバオで記者会見。「過去に我々は米国が与える指示に常に従ってきた」と述べて、歴史的にフィリピンが米国追従路線だったとの認識を示した。その上で、「離別」は外交関係を絶つことではないと説明し、「(米国との)関係を維持することは、我が国の最大の利益である」などと述べた。

 米軍のイージス駆逐艦が21日に南シナ海で実施した「航行の自由」作戦については言及しなかったようだ。

 アーネスト報道官によると、22〜25日にマニラを訪問するラッセル国務次官補(東アジア・太平洋担当)が、米比関係についてフィリピン側と議論する予定だ。また同報道官は、米国政府としてはフィリピンとの条約に基づく防衛義務を順守する意向を強調。フィリピンに対しても同様の対応を求めた。

毎日新聞2016年10月22日 11時16分

 

▽ 関連記事 

 中比共同声明に中国世論が反発 「大盤振る舞い」も成果乏しく 法制定求める意見殺到(2016.10.22 日経)

【マニラ=時事】フィリピンのドゥテルテ大統領は22日、中国訪問中に「米国と決別する」と発言したことについて、米国との外交関係断絶を意味するものではないと釈明した。中国からフィリピン・ダバオ空港に帰国した際、記者団に答えた。

 ドゥテルテ氏は「私が言ったのは、外交政策での決別という意味だ。過去の政権は米国の指示に常に従っていた」と語った。また、先の訪中については「われわれが共有する歴史の転換点を示している」と意義を強調した上で、今後米国を訪問する意向はないことも明らかにした。

 一方、米大統領選でクリントン、トランプ両候補のどちらを支持するかとの問いには「個人的にはあまり関係ない。私の好みはプーチン(ロシア大統領)だ」と述べた。

 ドゥテルテ氏は20日、北京で「軍事的にも経済的にも米国との決別を表明する」と発言。米国務省報道官は発言の真意について説明を求める方針を示している。

 

発言の真意について説明を求める方針を示している。

2人は広報を見て来たとのこと。2人とは多いと感じた。広報に載せた甲斐があるとも思った。

【マニラ=時事】フィリピンのドゥテルテ大統領は22日、中国訪問中に「米国と決別する」と発言したことについて、米国との外交関係断絶を意味するものではないと釈明した。中国からフィリピン・ダバオ空港に帰国した際、記者団に答えた。

 ドゥテルテ氏は「私が言ったのは、外交政策での決別という意味だ。過去の政権は米国の指示に常に従っていた」と語った。また、先の訪中については「われわれが共有する歴史の転換点を示している」と意義を強調した上で、今後米国を訪問する意向はないことも明らかにした。

 

 

<👀も>

 今日は森林公園インフォメーションセンターの学習室で太極拳をした。したいと思っていたことが今日実現できた。

 4人が体験に来ていた。2人は広報を見て、二人は会員の勧誘で来たそうである。広報で2人参加とは広報した甲斐があると思った。

 高島さん、森田さんが参加していた。喜ばしい。新会員が徐々に増えていく中で昔の人がいるってことはいいことと思う。偏に指導者によるところが大きいのだろう。

 協会のHPアドレスが今日配られた。数日前に、表さんと安藤さんのこそこそ話を小耳に挟んで無理やり見せてもらった。どうも小出しにしていたようだ。 今日は、練習前にメモを1~2人に渡していたが、練習終了後に指導者の発言によってメモを近くの人に配っていた。

 違うだろう!「協会のHPを作りました。URLはこれです。HPの運営についてご意見などありましたら・・・までお願いします。なお、アクセスを・・・」と言って、全員にメモを配布すれば一層よかった。公開したHPはできるだけ多くの人に見てもらうものだから。

 協会の発展を心から願っている。

 さて、今日は雰囲気のいい環境で、私的な雑音もなく、指導者の下「メダカの学校」のように動いていた。私は勿論、皆さん満足のようだった。

 できるだけ早く足腰をもとにもどして高島さんのようになろう。 


「潔き敗者」にはなれない

2016-10-21 14:31:02 | 日記

 米国史上初めてテレビ討論が行われた1960年の米大統領選は、大接戦となった。開票日の深夜になって、共和党のニクソン候補はようやく事実上の敗北宣言を行う。

 ▼ところが一夜明けると情勢は一変、民主党のケネディ候補との差はほんのわずかになっていた。しかもテキサス州などから不正投票の報告が届く。「票の数え直しを要求しよう」。党の幹部からの電話を受けた数分後に、ニクソン氏は決断を下し、正式に敗北を認めた。

 ▼数え直しに時間がかかれば、対外関係に破滅的な影響が出ることを恐れた、と回顧録で振り返っている。「グッドルーザー(潔(いさぎよ)い敗者)」として歴史に記録されたかった、とも。

 ▼共和党のドナルド・トランプ候補は、支持率で民主党のヒラリー・クリントン候補に、引き離されつつある。もっともトランプ氏の辞書に、グッドルーザーの一語はなさそうだ。「大規模な不正が起きつつある」。投票の3週間も前に、早くも選挙の正当性に疑問を突きつけている。「泣き言はやめろ」。あきれはてたオバマ大統領の批判も、どこ吹く風である。昨日行われた3回目のテレビ討論でも、その姿勢は変わらなかった。

 ▼トランプ氏の強みは、「コアな支持層」だという。どんな暴言を吐こうが、税金の未納が明らかになろうが、女性へのわいせつ行為の疑惑があろうが、トランプ氏を見放さない。もし、選挙本番で敗れたとしても、本人がその結果を認めなければ、支持者はあくまでついていく。

 ▼2000年の大統領選挙では、投票から5週間も候補者同士が法廷闘争を続ける、異例の事態となった。トランプ氏とその仲間たちが巻き起こす混乱は、16年前とは比較にならない深い傷痕を米国に残すだろう。

2016.10.21 産経抄


米大統領選 クリントン氏「3連勝」 討論会支持52%

2016-10-20 15:51:04 | 日記

 【ラスベガス(米西部ネバダ州)西田進一郎】米大統領選の民主党ヒラリー・クリントン候補(68)と共和党ドナルド・トランプ候補(70)による第3回テレビ討論会が19日午後(日本時間20日午前)、ネバダ州の大学で行われた。来月8日に投開票を控えた最後の直接対決でも両候補は、大統領としての資質などを巡り互いを非難。「選挙の公正さ」を疑問視するトランプ氏は選挙結果を受け入れるかについて、「そのとき話す」と明言を避けた。 

 討論会は、移民▽経済▽外交−−などを含む六つがテーマ。過去2回の討論会では主要メディアが「クリントン氏勝利」と判断しており、トランプ氏の巻き返しが焦点となった。だが、今回の討論会直後に米CNNが勝者を聞いた緊急世論調査では、クリントン氏52%、トランプ氏39%の結果となり、クリントン氏の「3連勝」となった。

 トランプ氏を巡っては「同意なく性的な接触を受けた」と訴える女性が次々と登場。トランプ氏は「まったくのうそだ」と主張し、クリントン氏陣営がこの動きに関与していると指摘。クリントン氏に「女性をけなすことが自分を大きく見せると考えている」と批判されると、トランプ氏は「私ほど女性を尊敬している人はいない」と反論した。

 また、クリントン氏はトランプ氏が「思慮が浅い」とし、核兵器使用を判断する大統領としてふさわしくないことを強調。トランプ氏は私用メール問題などに触れ「クリントン氏はうそつきだ」と応酬し、互いの発言を遮って激しい言い合いになる場面もあった。

 移民政策について、トランプ氏は「我々は壁を造る。壁が必要だ」とメキシコ国境に壁を造る考えを示し、不法移民を「つまみ出す」と強制退去させる方針を改めて主張。クリントン氏は不法移民に法的地位を与えることで「(社会の)陰から表に出し、経済の向上にもつながる」と訴えた。

 政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」がまとめた世論調査の平均値(10〜18日)では、両候補の一騎打ちを想定した支持率で、クリントン氏の48.6%に対し、トランプ氏は42.1%で、6.5ポイント差が開いている。

2016年10月20日 毎日新聞

 

 


最高齢ジャイアントパンダ、死ぬ…114歳相当

2016-10-17 16:35:03 | 日記

 

 世界最高齢パンダの「佳佳(ジアジア)」(2015年7月、香港で)

 

 【広州=幸内康】香港紙「明報」(電子版)によると、世界最高齢のジャイアントパンダ「佳佳ジアジア」が16日、飼育されていた香港のテーマパーク「海洋公園」で死んだ。

 年齢は38歳で、人間なら114歳に相当する超高齢だったという。

 佳佳は中国四川省で保護された雌で、1999年、香港の中国返還2年を記念し、香港に贈られた。以来、延べ2900万人以上が訪れたといい、昨年、飼育されている最高齢パンダとしてギネス世界記録に認定された。

 この2週間で体調が急激に悪化し、16日には寝たまま動けない状態になったため、動物愛護の観点から園が安楽死させた。

2016年10月17日 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

<所感> ん? 動物愛護の観点から安楽死させた?


<参考>

▽ ジャイアンツパンダの寿命 動物の寿命図鑑

14~20年(野生)
最高30年程度(飼育下)
出典:Sandiego Zoo


長寿情報
・37歳 2015年7月現在(香港・オーシャンパーク「佳佳(ジアジア)♀ ギネス記録)
・36歳(中国桂林動物園「美美(メイメイ)」)
・22歳7ヶ月(上野動物園「リンリン」)

 

▽ 動物園と野生だったら、動物にとってはどっちが幸せ? 教えて!goo

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/7979735.html


回答1 野生の動物は、なぜ走るのか。なぜ大空を飛ぶのか。

全て食料を確保する為です。

運動と言う概念はありません。楽しいと言う概念もありません。自由と言う概念もありません。

ただ単に食料を求めて、鳥は飛び、移動し、走るのです。

動物園では、その苦労がありません。走れなくて可愛そう、飛べなくて可愛そう、と言うのは人間の勝手な思い込みに過ぎません。

生きながらえ、生殖活動が出来る場所は、野生動物にとって楽園です。

この楽園が動物園という形だったとしても、そこで生きることは幸せと言う事になります。


回答2 一括りに考えることが難しいですね。

サバンナで生きたまま内臓を引きずり出され肉食動物に食われている草食動物の動画や、群れのリーダー争いに負けた雄ライオンの子ども達が新リーダーに噛み殺されている動画見て「野性は幸せそうだな」とは感じませんし、動物園でストレスのせいで脱毛症にかかっているマレーシア熊や、檻から抜け出せるところはないかと始終探しているような動物達を見て「動物園は幸せそうだ」とも思いません。

しかし、野生で種の保存という生物最大の目標を果たした上で群れの中で最期の時を迎える動物の映像や、飼育員に馴れ親しんでなんの心配も無いような表情で甘えている動物を見るとそれぞれ「幸せなんだろうな」と感じます。

ヒトの人生の幸せの形が一つでないように動物も「動物園が幸せ」「野生が幸せ」と単純に2択で考えられるものではないのではないでしょうか。 

 


有人宇宙船「神舟11号」 17日打ち上げ

2016-10-16 21:48:17 | 日記

 中国有人宇宙プロジェクト弁公室の幹部は16日、記者会見し、有人宇宙船「神舟11号」を17日午前7時半(日本時間同8時半)に打ち上げると発表した。9月に打ち上げた無人宇宙実験室「天宮2号」とドッキング実験を行い、飛行士が約30日間滞在する。

 

 神舟11号には2人の男性飛行士が乗り込む。内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、予定通りに軌道に乗れば、ドッキング実験は2日以内に行う計画。(共同)

2016年10月16日 毎日新聞

 

<👀も>

 YOSAKOIソーラン 日本海本祭が14日から宝達志水町で開催されている(16日まで)。押水運動公園のメインステージ演舞を40分ほど見てきた。

 楽曲、振り付け、動きから元気をもらってきた。出場者の最高年齢は77歳とのこと。4分余りの演舞であるが後半になると、さすがにみんなから遅れてくるそうな。

  金沢大学チーム(チーム名は ゆい「結」)はいかにも若者らしい身体と動きだった。年齢が10歳ほどから2~30歳ほどに見受けられるチームもいた。・・・舞台上では皆さん若く見えたけど、近くで見るとそんなでもない人もいた。遠近効果だろう。

 エネルギーを持て余すほどあった20代を思い出しながら見ていた。

 頭脳さえ機能していれば過去・現在・未来を行き来して楽しめることに気づいた。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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昨年、ドバイで行われたチェスの大会で…

2016-10-14 15:03:45 | 日記

 昨年、ドバイで行われたチェスの大会で最高位のグランドマスターの称号をもつジョージアの棋士の不正が発覚した。対局中にくり返しトイレに立ち、そこに隠しておいたスマートフォンのアプリを局面分析に使用していたというのである。

▲先ごろ日本でも将棋のプロの公式戦でスマホの持ち込みや利用が禁止されると聞いた時、これもご時世かと思う気持ちと、将棋でこれは情けないという思いがせめぎあった。チェスはもちろん将棋でもコンピューターソフトが人間の棋力を上回りつつある今日である。

▲で、驚いたのはあすから始まる竜王戦七番勝負の挑戦者だった三浦弘行(みうらひろゆき)九段が年内の公式戦出場停止処分となったとの突然のニュースだった。処分理由は手続き上の不備だが、背景には将棋ソフトの不正利用疑惑をめぐる将棋連盟の聞き取り調査があったというのだ。

▲対局中に不自然な離席が多いというこの疑惑に、ご当人は「まったくのぬれぎぬ」と訴えている。真相は分からないが、思い出す言葉がある。その死の11カ月前、将棋ソフトとの対局に敗れた米長邦雄(よねながくにお)永世棋聖はコンピューターが棋士の力を超える日について記した。

▲「その日が来ても、棋士が将棋を指す姿、脳みそを振り絞って考える姿、人間の苦悶する姿勢、対局に打ち込む集中力−−そうしたもろもろを含めてプロ棋士という存在が人々から尊敬され、愛され、ファンの心をつかみ続けることを、私はただただ望んでいます」。

▲もしその棋士がコンピューターの操り人形にすぎなかったのなら……そんなファンの悪夢を振り払うプロ棋士の矜持を示すかたちで収めてほしい騒動だ。

2016年10月14日 毎日新聞 余録

<👀も>

 猪谷氏と宇野気駅前近くの「和(なごみ)」で昼飯。刺身定食、てんぷら定食は1000円+消費税 まずまずの店。


「残業100時間で過労死は情けない」…これが企業の「本音」とすれば過労死の根はどこまでも深い

2016-10-13 15:16:08 | 日記

 鈴木建設の営業マン、ハマちゃんこと浜崎伝助は、有給休暇消化率ナンバーワンのマイペース社員である。釣りと家族をこよなく愛し、仕事はいつも後回しになる。西田敏行さん主演の映画『釣りバカ日誌』シリーズ第1作が公開されたのは、昭和63年の暮れだった。

 ▼皮肉なことに、ハマちゃんの辞書にはない「過労死」という言葉が、クローズアップされたのも、この年からだ。弁護士グループが、「過労死110番」を開設して相談活動を始めると、朝から晩まで電話が鳴りっぱなしになった。

 ▼「過労死と過労自殺をゼロにしたい」。遺族たちの訴えが実を結び、2年前に施行されたのが、過労死防止法である。もっとも、悲劇は今も繰り返されている。昨年末、電通に勤務する女性社員が自殺したのは、過重労働が原因だった。労災認定されていたことが、今月7日にわかった。

 ▼「死んだほうがよっぽど幸福」。月に100時間を超える残業をこなしていた女性社員は母親や友人に、悲痛なメッセージを送っていた。同じ日に、政府が発表した「過労死白書」によると、「過労死ライン」とされる、1カ月の残業時間が80時間を超える正社員がいる企業は、2割を超えている。

  ▼「残業100時間で過労死は情けない」。元大企業幹部の大学教授がインターネットのニュースサイトに投稿した、白書に対するコメントである。批判が集中し、「炎上」する騒ぎになった。これが企業の「本音」とすれば、英語の辞書にまで載るようになった「karoshi」の根はどこまでも深い。

 ▼『釣りバカ日誌』は22作目で完結し、サラリーマンのユートピア物語は幕が下りた。現実の職場で続く地獄の物語に終止符が打たれるのはいつの日か。

2016.10.13 【産経抄】

 

 


白楽天は晩年の詩がいい!   

2016-10-11 18:04:42 | 日記

三十四十は五欲に牽(ひ)かれ

 七十八十は百病に纏(まと)わる

五十六十はかえって悪しからず 

恬淡清淨として心安然(あんねん)たり

 すでに声利を愛貪(あいどん)するに過ぎて後 

なお病羸(るい)昏耄(もう)の前に在り

 未だ筋力の山水を尋ぬる無きにあらず 

なお心情の管弦を聴くあり 

閑かに新酒を開きて数盞(さん)を嘗め 

酔いて旧詩を憶い一篇を吟ず 

敦詩 夢得 しばらく相い勧む 

他の耳順の年を嫌ふを用いずと


3,40代は欲に、7,80代は病にふりまわされる。 
だから5,60代は人生を楽しむ時期と言える。 
名誉利益の執着はなくなったが、まだまだ健康で、 
自然や音楽に触れる気力も残っているから。 
孔子は論語の中で(六十にして耳順がう) 、 
60歳でありのままを受けいられるようになる 
と言ったように老いることは悪くないよ。 
と周囲に諭した漢詩。


いい具合に力が抜けた感じが好き。 
コネなしに科挙を突破し、誰もが憧れた人物の晩年。 
名利にしがみつかない潔さが素晴らしい。 


富や名声への関心は極めて薄いが、食欲だけは捨てられない。 
万人にいい顔はせず、頼りにしてくれる人だけに誠意を尽くす。 
暇すぎるのは苦痛ゆえ、依頼がなくなるまでは少々の仕事を続ける。

まろ(吉田喜貴)のブログより




<👀も>

 私の狭い畑にだけ赤とんぼが乱舞していた。

 咲き終わったコスモスを引き抜いて片付けしたり、長く伸びた草を刈ったりしていたからだろうか?作業が終わるころにはみんなどこかへ行ってしまった。長年ぶりに赤とんぼの乱舞を見た。

 風邪がはやってるようだ。今晩も寒いだろう。


中国の劣悪なネット環境 海外企業悩ます速度や検閲 上海支局長・河崎真澄

2016-10-09 15:57:20 | 日記

 9月に中国・杭州市で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会合のメディアセンターで、通常の中国国内のインターネット環境では厳しく遮断される動画投稿サイト「ユーチューブ」や交流サイト「フェイスブック」などが、外国人記者に限って自由にアクセスできるよう解除された。G20参加首脳や政府関係者の宿泊先でも、本人認証があれば規制サイトの閲覧ができた。

 G20での“おもてなし”とされた一時的な措置だが、実は伏線があった。米通商代表部(USTR)が今年3月に発表した「外国の貿易障壁に関する年次報告書」で、中国当局によるネット検閲強化で外国企業は深刻な障害を受けていると厳しく批判したからだ。これに対し中国当局は「情報セキュリティーを守ることが利用者の信頼性を高め、外国企業に公平な市場環境を作っている」などと強弁し、火種になっていた。

 G20の場でこの問題が再燃しないよう、ネット規制への批判もかわす狙いで、特定の相手だけに解除したものとみられる。もちろん、USTRが危惧した「外国企業が受ける深刻な障害」に何ら好転の兆しはない。

 世界で最も厳格な検閲システム「グレート・ファイアウオール」と呼ばれるチェック機能で、中国共産党政権の一党支配に異を唱えるサイトや、反政府活動の情報交換の場になりそうだと中国当局が判断した情報サービスは、ことごとく遮断する。中国の検閲方針に従わなかった米グーグルの検索サイトや、同社のGメールサービスも規制する恣意的な政策だ。対中進出した外国企業は、この規制との戦いがビジネス上で大きな足かせとなっている。

 ほかに、ネット環境を脅かす、見えにくい問題もある。

 東京都千代田区に本社を置くIT(情報技術)サービス大手、インターネットイニシアティブ(IIJ)の上海法人の山口貴司副社長は「中国国内のネット通信スピードの遅さ」を問題視する。山口氏によると、昨年のデータで1秒あたりのネット平均接続速度が日本は15メガビットで世界7位だったのに対し、中国は日本の4分の1以下の3・7メガビットで43位。検閲の影響で、送ったメールが相手に届かないケースも少なくないという。

 

 山口氏は、通信スピードの遅さの原因として(1)海底ケーブルの陸揚げ局と検閲(2)需要と供給の問題(3)通信会社の南北問題-を挙げる。

 日本や欧米など海外と通信回線を結ぶ海底ケーブルの陸揚げ局は、広大な中国本土の中でも山東省青島市と上海市郊外の崇明島、広東省スワトー市のわずか3カ所。香港経由など陸路で結ぶ回線もあるが、いずれも海外とのネット通信が常に集中し、速度が低下する最大の原因となる。検閲のため余分なルートを経由することもネックだろう。

 ネット通信環境に抜本的な改善がみられない上、需要と供給の落差が一段と深刻化している。中国のネット利用者は携帯電話経由も含め、昨年の段階で6億8800万人に達した。10年間で実に6・2倍もネット人口が増えたが、回線の供給が追いつかないのが実情だ。それに加え、国有通信大手で北京を中心とする「中国聯通」と上海を中心とする「中国電信」の2社の“縄張り”が中国本土の回線をほぼ南北で二分する構図となり、両社をまたぐ通信がスムーズにはいかない。 

 ネット環境の良否は企業活動を大きく左右する。名目の国内総生産(GDP)で世界第2位を誇る中国で通信速度がかくも遅いことは、ビジネス環境の国際化や今後の経済成長で致命傷ともなる。山口氏は「中国において(自動車の設計図など)大量のファイルの海外とのやりとりに支障が出たり、アクセスできない海外のサイトにしかない最新情報が得られず、他国との技術競争で後れをとったりする点」を懸念する。

 今年1月に施行された「反テロ法」ではIT業者に対し、データ通信の暗号情報をすべて公安当局と国家安全当局に報告するよう義務づけた。金融機関が本社と支店間でやりとりする機密性の高い取引情報もすべて、当局側に筒抜けだ。このほかにも、中国が発信源と特定されているサイバー攻撃の数々、ウイルス感染の被害、中国企業が管理していた千万単位の顧客情報の漏洩問題など、リスクは枚挙にいとまながい。

 昨年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で、李克強首相は産業の高度化を目指す「『インターネットプラス』行動計画」を打ち出したが、ベースとなるネット通信環境はかくも劣悪。外国企業は頭を抱えるばかりだ。

2016.10.9 日経 【日曜経済講座】

<👀も>

 室内温度 22℃  じっとしていると寒い。 電気ストーブを300Wにして足元に置いてちょうどよい。