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利腕 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 12‐18)) 価格:¥ 756(税込) 発売日:1985-08 |
ギャンブルには興味のない私ですが、馬の美しさには魅かれるので、競馬だけはちょっぴり気になります。
ところで『アメトーーク』は、ゲストにたいていそのテーマにはそれほど関心のない(あるいは知識のない)女性タレントが出てますが、今回は千秋でした。
その彼女が、「馬も、レースに勝ちたいと思うの?」と素朴な質問をしていて、競馬芸人さんたちは「思う、思う」と口々に答えていました。
それで思い出したのが、ディック・フランシスのミステリーです。
このシリーズはエンターテインメントとしてすぐれて面白いのですが、作者はミステリ作家になる前は、有名な競馬のジョッキーでした。(障害走だったと思う)
ジョッキーとして超有名かつ強かったので、引退後作家に転身した当初はゴーストライターがいる、と思われたほど。
で、このシリーズの主人公は作者と同じ障害走の元ジョッキーで、引退後探偵になったシッド・ハーレーという男ですが、その彼が事件の調査の過程で、障害馬にのってみるシーンがあるのです。
手元に本がないので曖昧ですが、こんなシーンだったと思う。
軽く流して走った後、いよいよ障害を飛ぶ、となったとき、
“馬はもうその気になっていたから、仮に止めようとしても止められなかったと思う”
と、シッドのモノローグがあったと思うんですよね。それで、“へえ~、馬の方も、勝負する気持ちというか、自主的に戦ってる部分あるんだな”とその時思いました。
その一途さがちょっといじらしかったりして。
そのシーンがどの本に入っていたか、ちょっと思い出せないのですが、(スイマセン)シリーズの中でまずおススメするのはこの『利腕』です。
シッドは、身長が同じ(5フィート6インチ)だったので勝手に親近感もってました。
でもその身長は高校生時のもので、大人になって計ったら170センチだったので、5フィート7インチの方が近かった
でも、『アメトーーク』をきっかけに、またシリーズを読み返したくなりました。