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本と女の子 おもいでの1960-70年代 (らんぷの本) 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2005-12-02 |
20代前半の頃、新年に決まって読み返す本がありました。
それは、自分が中学の時使っていたバースディブック、日記帳です。
少女の頃の自分に触れると、初心に帰れるような気がしたのです。
それにそのバースディブック、少々変わった本でありました。
A5変形というのか、正方形に近い小さめの本なのですが、1ページが4つに区切られており、見開きで8日分が書き込めるようになっています。
したがってただでさえ1日分の書き込みスペースが小さいのですが、その小さい枠の左半分には、もうすでに日記が書き込まれているのです!
『ケイトのバースディ・ブック』新書館から発行されていた、フォア・レディースというシリーズの中の一冊でした。(ケイトのバースディ・ブック自体は入手困難のようなので、フォア・レディースについて触れている本を上にあげました)
ごく小さなポイントの活字で印刷されたその内容は、ときには普通の日記風。例えばこんな感じ。
“4月11日 先生が黒板に字を書いている間、紙ヒコーキを飛ばす、そのスリル。”
かと思うと豆知識風の記述もあります。
“3月6日 1876年3月6日、アレグザンダー・グラハム・ベルは電話を発明しました。その最初の会話は「ワトソン君、こっちへ来てくれ、頼みたいことがある」というものだったそうです。”
中学生の私はすっかり影響され(初めての日記帳がそれだったのだ)精一杯こじゃれたこと書こうとしているのが可笑しい。
年末の方の記述に、“年が明けると17歳になる”とあるので、本の中の架空の少女は、16歳ということが分かります。フォア・レディース自体、10代後半から20代向けのラインナップだったような気がします。
久しぶりに読み返し、背伸びしている中学生の自分に対面したのは少し、くすぐったかったです。
たしかに少女の頃には戻れないけれど、コドモ時代には出来なかった色々な楽しみもあるような……[E:smile]
それを思うとオバサンもそう悪くはないかしら[E:confident]
しかし思えば、こっちから見ても実は14歳は別の国の住人で、日記読んでも自分じゃない感はぬぐえないのであった[E:coldsweats01]
私も、リアル25歳の時に、14歳からそう言われたら、「ちょっと体育館の裏まで顔貸しなさい[E:angry]」(←スケ番か[E:coldsweats01])とか言ってたかも[E:coldsweats01]
しかし、もうこの歳にまでなると、ある種の開き直りで[E:coldsweats01]
「そーだよー[E:smile] 14歳には立ち入れない、アレもコレもソレも有りの別の国の住人さ[E:note][E:wink]」と、答えるでしょうね[E:smile]
私も今は、手帳は書いていますが、日記はまったく書かなくなりました[E:coldsweats01]
でも中学時代のその日記は、見られることを前提に書いてある左半分の日記(日記の体裁のストーリー・エッセイ)の影響を受けているので、あんまり秘密は書いてませんね[E:smile]
それに、20代の頃は読み返すと“ぎゃー!”と恥ずかしくなりましたが、この歳になると他人みたいで結構平気です[E:happy01]
ただ、“14歳の女の子にとっては、25歳の女の人は別の国の人です”と書いてあるのは、ちょっと説教したくなります[E:annoy]
昔のドラマや漫画だと、日記に秘密を書いていて、それを人に見られたばっかりに窮地に陥るシチュエーションがよくありましたよね。あれで、“人に見られる証拠は、残しちゃいけない[E:coldsweats01]”と学習してしまいました[E:coldsweats01]
今では仕事の関係上、全く出来ませんが、ちょっと長めの旅行に出た時には、紀行文みたいなものを書きたくなります。
非日常を楽しむ時間が過ぎ去っていくのを惜しみ、とことん味わい、記憶と記録に残しておきたくなるんでしょうね…[E:confident]
管理人さんの大切にされている日記の文章、考えてみると、深いものがありますよね。
日常において、いつもいつもドラマチックな事がある訳じゃない、でも何か一つでも心に残る出来事があれば、それを大切に残しておく、その為の日記なのだ、という事ですよね…[E:confident]