大奥 第5巻 (ジェッツコミックス) 価格:¥ 650(税込) 発売日:2009-09-29 |
この、男女逆転大奥の物語、最新刊を、また友達に貸してもらいました。
花は元禄、生類憐みの令やら、赤穂浪士討ち入りやら、エピソードには事欠かない華やかな時代ですが、やはり印象に残ったのは女将軍綱吉の悲しみでした。
最高権力者とはいっても、将軍である彼女らはむしろ囚われびとで、世継ぎを作る道具でしかない。
家光は人柱といい、綱吉は岡場所で身体を売る男たちより卑しい、と言った女将軍たちの哀れは、なによりそれでも自分の責任から逃げようとしないところですね。
自分を救い出してくれるものが現れることさえ期待せず、運命に殉じる姿が、いじらしくも哀しい。
八代将軍吉宗は、そんな大奥の中どう生きるのか、今後の展開が気になるところです。
それから、赤穂浪士討ち入りも、なるほど、と腑に落ちる展開でした。
気持ちのすれ違いと、プレッシャーによる悲劇だったのですね。
シンさんが以前コメントで書いて下さってましたが、なぜ浪士たちがあんなにも江戸の町民たちに支持されたか、綱吉が絵解きをするところは私も感心しました。
今後どんな展開があって、どう幕末へと続いていくのか……楽しみにしています。
たしかに織田信長とか武田信玄とか、色々な逸話のある武将はありますけど……[E:bearing]
でももし私が奥方だったらかなりイラッとしそう[E:angry]
それでふと思い出したのですが、千夜一夜物語にハールーン・アル・ラシッド、という王様が出てくるのですよ。
お忍びで城下を回ったりする、アラビア版水戸黄門みたいな物語なのですが、王は助さん角さんならぬ大臣と首斬り役人(今でいう警察署長のような立場)を引き連れています。
それで、王妃が首切り役人に“王に馴れ馴れしすぎるのでは”と怒るエピソードを思い出しました[E:coldsweats01]
あくまでも私の勝手なイメージですが、かつての日本の忠義は、どこか“恋情”のスパイスが含まれているような、気がしてます[E:coldsweats01]
(衆道の歴史とか考えると、アリな解釈でしょうかね?[E:coldsweats01])
腹黒なとこだけ[E:smile]
そうか、一途な忠義者、という見方もできるわけですね。
舘林からついてきた、文字通りの腹心の部下だからなぁ……[E:think]
他の歴史上の人物だと、(とくに外国)誰みたいな感じですかね……[E:think]
それとも忠義って、日本独自のものですかね[E:catface]
たった一人に忠誠を誓い、その一人の為に、どこまでも策謀を巡らせる…屈折した純情の持ち主、と考えると、実はとても私の好みなキャラなのでした[E:coldsweats01]
(ちなみに、似てないと思いますよ[E:coldsweats01])
策略家ではあるけれど、彼女の綱吉への忠誠は本物だとは思うのですが……[E:think]
腹黒いところが自分に似ているからかな?
正直、申し訳ないですが、私は彼女があんまり好きではないのでした[E:despair]
「将軍といえど、女である以上は、男から選ばれる側にいるのだ」と、刷り込まれて育った彼女は、自分が心底から愛した男を選んだ事は、一度も無いのでは…?
自分を崇めてくれる男達の中から、ただ選ぶだけだった綱吉…その彼女の前に現われた、少女お信。
このお信の、“自分は選ばれる側ではない、選ぶ側なのだ”という新しい価値観に、きっと、解放感を感じたのでは、ないでしょうか[E:confident]
ところで、柳沢吉保については、いかが思われました?
松姫の死後、泣き崩れる綱吉の姿に貰い泣きする彼女の姿が、実はすごく好きなのでした[E:coldsweats01]