Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 146

2020年11月18日 | ダマスクローズをさがして ― Ⅲ

“薔薇”という言葉の語源について。・・・・・・思えば、「薔薇」という言葉について今まで何もお話してこなかったのは、何とも間の抜けたことでした。遅まきながらお話することにします。

 

薔薇は、ラテン語の rosaに由来し、ギリシャのシャクナゲ [ rhodon , ῥόδον] にまでその起源をさかのぼることができますが、残念ながらそれ以上のことは何も出てきません。薔薇は、オデッセイア [Ὀδυσσεῖα] に登場する青銅器時代のギリシャで知られていたのですが、どの種類の薔薇がホメロスに、夜明けと薔薇の花の女神の有名な比喩をさせたのかは判っていません。

ギリシャのロードン(rhodon , ῥόδον)の源は、おそらく現在は失われた西アジア語にあると思われます。ギリシャ語からの借用語ではないのですが、独立したルートからの、未知の言語から派生した言葉であろうと考えられています。アルメニアのヴァルトローズ [vart rose, վարդ]、スロベニアのvrtnicaローズ(rož)、グルジアのヴァルディ [vardi , ვარდი]、アラビア語のアルワード [ al-ward ,الورد]、ヘブライ語のvered [ורד ]とCoptic urt。この言葉はアラビア語からアフリカやアジアのイスラム諸国で話されている多くの言語に広まりました。

 

ラテン語に由来する“rosa”は、現代ヨーロッパの言語の ”ローズ” のおおもとで、ほとんどの場合、わずかな違いしかありません。ローズという名は英語だけでなく、ドイツ語、デンマーク語、フランス語でもおなじです。その他のゲルマン語では、アイスランド語のロス ( rós)、スウェーデン語のロス ( Ros)、オランダ語のルース ( Roos) があります。ロマンス諸語のイタリア語、スペイン語、ポルトガル語は、rosaです。バルト語とスラヴ語ではSの音が全体に響き渡り、時には口蓋音で発音されます。ラトビア語の( rozes)、リトアニア語の(rožės)、チェコ語の( růže)、ポーランド語の( róża)、ロシア語の( roza [роза])などがあります。バスク語 ( Arrosa) では最初に母音がきます。

サンスクリット語のshatapattra [शतपत्त्र] は百枚の葉(満開の花の意)であり、vrittapushpa [वृत्तपुष्प] は丸い花を意味します。

ローズオイルのアター(attar ; ottoとも綴る)という用語は、アラビア語のitr [عطر]香水に由来するペルシャ語のアタール ( atar : عطر、香水)までさかのぼります。 また、カザフ語の ätirgül [әтіргүл] は(香りのある薔薇)の意です。

 

参考サイト

Indian Spices: Rose (indianetzone.com)

San Marcos Growers: Rose

The Rose FAQ (mc.edu via archive.org)

B and B Nursery: Rose Classes (via archive.org)

Rose Classification

Geschichte der Rose (Kim Ai) (via web.archive.org)

Aroma from Carotenoids: Rose

chemikalienlexikon.de: Phenylethanol

Pflanzen des Capitulare de Villis: Hundsrose (biozac.de)

Recipe: Majboos Laham [مجبوس لحم] – Lamb with rice (epicurious.com via archive.org)

Recipe: Machboos Dijaj [مجبوس دجاج] – Chicken with Rice (www.netcooks.com)

Recipe: Rasgulla [रस गुल्ला] (tripod.com)

Recipe: Ras Malai [रस मलाई] (recipecottage.com)

Recipe: Gulab Jamun [गुलाब जामुन] (recipecottage.com)

Cooking with Kurma: A Bed of Roses (kurma.net)

 

 

 

ロサ ダマスケナ トリギンティペタラ-カザンリクR. Damascena Trigintipetala – Kazanlik 

ブルガリアのカザンリク地方で今も香料用として栽培されていることから別名(Kazanlik)が付いています。

            

  

https://www.flickr.com/photos/davidcarlson/14675363132 

  

            R. Damascena Trigintipetala – Kazanlik

 

エッセンシャルオイルの抽出に何世紀にもわたって使用されてきた薔薇。 その強い香りの花は直径5cm、二重で、白に溶け込むピンク色のわずかに波立った30枚の花びらでできています。 耐病性があり、活発で、半日陰耐性、枝分かれがよく、薄緑色の葉が150 cmの高さまで、または壁に上らせれば250 cmまで成長し、最大150cmの幅まで広がります。 この薔薇は1612年以前に選ばれた、ブルガリアのカザンリク地域で栽培されている主要な品種の1つであり、この薔薇の名前はエッセンシャルオイルの薔薇としてヨーロッパ全土で有名です。

主に装飾的で香りのよい観賞用薔薇として知られていますが、料理でも重要です。ヨーロッパではローズ製品は比較的重要ではありませんが、マジパンの風味付けにはローズウォーターが必要であり、飲み物に含まれることもあります。さらに、ブルガリアでは甘いロゼリキュール※があります。薔薇の花びらの良い香りのワインは古代ローマで人気がありました。

 

 


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