連載小説 青春の登竜門 中道 進
4話 老人と青年
3 利己
文幸は無茶に飲んでいた。老人の話にショックを受けているようだった。日本兵が、暑さやマラリア、飢餓で苦しみ、その果てに倒れ弱体し無抵抗で鳥や虫たちの餌となり死んでいった。そんなことが現実にあったか。戦争は悲劇だ、地獄そのもの。文幸は心の葛藤で、良心とエゴとの戦いだった。俺には関係がない。酒で心をごまかしていた。
翌日、携帯電話は何回も呼び出しが鳴った。文幸は携帯を取ったのだった。(もしもし、文幸ですが)相手は会社の部長であった。(おい、何時だと思っているんだ)(‘文幸 すいません。ただちに向かいます)(部長 お客様が待機していらっしゃる。頼むよ) 文幸は、11時になった腕時計を見て、あわてて家を出たのだった。
4 飛躍
会社では辞表は免れたが大目玉をくらった。散々に部長に絞られた。帰りには、よくいく喫茶店に行った。そこには、友人の吉見が来ていた。吉見は同じ会社にいたが退社してコンピュター会社に就職していた。(吉見 僕は今、人々を幸福にとの理念の組織に所属し
ている。人間は利己主義では、自分だけが良いのでは、いつかは壁にぶつかる。いつかは堕落してしまう。世界には飢餓や内乱、また、宗教の対立で難民者も少なくない。その中、己だけが良ければとの狭い考えでは暗闇の世界だ。それでは行き詰まるだろう。君は何もない、生きる目的まないのでは酒におぼれて暗闇だ)(文幸 人々を幸福にする組織というのはなんだ。騙されているのでは)(吉見 私たちの組織は、明確な目的を待った指導者で、世界の哲学界でも大に認識されている人なのである。世界は宗教戦争、不況問題、民族の対立問題さまざまな問題がある。その中にて、絶対の平和主義
の哲学がなくては世界では通じない。利益主義、利己主義では相手にされないだろう。私たちは、文化、教育交流にしても平和主義を、相手の幸福を根本にして外交している。私も、文化交流で世界に行く。人々の幸福のための交流である)(文幸 君は変わったな、人の幸せを願う人になったのか)(吉見 君はただ目的もなく生きている
ね。酒、ギャンブルも楽しいだろう。しかし、いつかは壁にぶつかる。目覚めて、他を思う人生を歩んだらどうだろうか)(文幸 俺には無理だよ。また会おうよ。帰らしてもらう。では、またな)文幸は喫茶店を去った。しかし、吉見の生き方が素晴らしいと思った。酒の人生、暗闇の人生ははかないものだ。
第4話終了
4話 老人と青年
3 利己
文幸は無茶に飲んでいた。老人の話にショックを受けているようだった。日本兵が、暑さやマラリア、飢餓で苦しみ、その果てに倒れ弱体し無抵抗で鳥や虫たちの餌となり死んでいった。そんなことが現実にあったか。戦争は悲劇だ、地獄そのもの。文幸は心の葛藤で、良心とエゴとの戦いだった。俺には関係がない。酒で心をごまかしていた。
翌日、携帯電話は何回も呼び出しが鳴った。文幸は携帯を取ったのだった。(もしもし、文幸ですが)相手は会社の部長であった。(おい、何時だと思っているんだ)(‘文幸 すいません。ただちに向かいます)(部長 お客様が待機していらっしゃる。頼むよ) 文幸は、11時になった腕時計を見て、あわてて家を出たのだった。
4 飛躍
会社では辞表は免れたが大目玉をくらった。散々に部長に絞られた。帰りには、よくいく喫茶店に行った。そこには、友人の吉見が来ていた。吉見は同じ会社にいたが退社してコンピュター会社に就職していた。(吉見 僕は今、人々を幸福にとの理念の組織に所属し
ている。人間は利己主義では、自分だけが良いのでは、いつかは壁にぶつかる。いつかは堕落してしまう。世界には飢餓や内乱、また、宗教の対立で難民者も少なくない。その中、己だけが良ければとの狭い考えでは暗闇の世界だ。それでは行き詰まるだろう。君は何もない、生きる目的まないのでは酒におぼれて暗闇だ)(文幸 人々を幸福にする組織というのはなんだ。騙されているのでは)(吉見 私たちの組織は、明確な目的を待った指導者で、世界の哲学界でも大に認識されている人なのである。世界は宗教戦争、不況問題、民族の対立問題さまざまな問題がある。その中にて、絶対の平和主義
の哲学がなくては世界では通じない。利益主義、利己主義では相手にされないだろう。私たちは、文化、教育交流にしても平和主義を、相手の幸福を根本にして外交している。私も、文化交流で世界に行く。人々の幸福のための交流である)(文幸 君は変わったな、人の幸せを願う人になったのか)(吉見 君はただ目的もなく生きている
ね。酒、ギャンブルも楽しいだろう。しかし、いつかは壁にぶつかる。目覚めて、他を思う人生を歩んだらどうだろうか)(文幸 俺には無理だよ。また会おうよ。帰らしてもらう。では、またな)文幸は喫茶店を去った。しかし、吉見の生き方が素晴らしいと思った。酒の人生、暗闇の人生ははかないものだ。
第4話終了
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