短編小説
幻想病 中道 進
1病院
幸雄は病院の前に立つ、巨大な病院の前で胃の痛さに、神経が強烈に痛さを打つ、その痛さに顔をしかめる。
幸雄(ううううー。しびれる。俺もいよいよか。しかし、せっかく人間に生まれたんだ。生きて生きぬかなきゃあ。聞くところによると、人間に生まれたのは希という。世の中には、蛇、蛙、サル、狐などたくさんの動物がいる。その中に、人間に生まれたのは運がいいという。
(幸雄が言う、人間に生まれたのは希とは仏説にある。しかし、宗教や伝説など、また、12支の辰、猿など動物でたとえる話など、迷信などさまざまにある。話は変わり、幸雄は病院の案内板を見る。1階は受付、医療費支払い所。緊急患者対応所、検査科、輸血部、2階は放射室、内視境、手術室等さまざまな医療室がある)
幸雄 手術室か、ここだな、ここでいたい胃の部分を治療するのは。悪ければ胃をばっさり切るか、いや、いてて、しかし、投薬でなをるばあいもある。しかし、俺のはだいぶ悪いようだ。胃を取って、美味しいものは食べられなくなるか、ビフテキ、トロ、お酒もだめか、何のために生きるんだ、ようし、その前に、美味しいものをいっぱい食べるぞ、死にたくない、この世に未練が残る。
あの時、友達と酒をのみ騒いだ。キャバレーも行った。あの女はどうしているんだろう。競輪、大穴を当てたな。ちくしょう。死ぬものか。未練がたっぷりある。老人ではないのだ。まだまだやれる。この病気さえ良くなれば。しかし、医者は胃を全部ばっさりか。いやだ。
おばさん もしもし、すいません、ここを通りたいのですが。
幸雄 あーすいません。すいません。つい看板に夢中になっていました。どきます
次回へ続く
幻想病 中道 進
1病院
幸雄は病院の前に立つ、巨大な病院の前で胃の痛さに、神経が強烈に痛さを打つ、その痛さに顔をしかめる。
幸雄(ううううー。しびれる。俺もいよいよか。しかし、せっかく人間に生まれたんだ。生きて生きぬかなきゃあ。聞くところによると、人間に生まれたのは希という。世の中には、蛇、蛙、サル、狐などたくさんの動物がいる。その中に、人間に生まれたのは運がいいという。
(幸雄が言う、人間に生まれたのは希とは仏説にある。しかし、宗教や伝説など、また、12支の辰、猿など動物でたとえる話など、迷信などさまざまにある。話は変わり、幸雄は病院の案内板を見る。1階は受付、医療費支払い所。緊急患者対応所、検査科、輸血部、2階は放射室、内視境、手術室等さまざまな医療室がある)
幸雄 手術室か、ここだな、ここでいたい胃の部分を治療するのは。悪ければ胃をばっさり切るか、いや、いてて、しかし、投薬でなをるばあいもある。しかし、俺のはだいぶ悪いようだ。胃を取って、美味しいものは食べられなくなるか、ビフテキ、トロ、お酒もだめか、何のために生きるんだ、ようし、その前に、美味しいものをいっぱい食べるぞ、死にたくない、この世に未練が残る。
あの時、友達と酒をのみ騒いだ。キャバレーも行った。あの女はどうしているんだろう。競輪、大穴を当てたな。ちくしょう。死ぬものか。未練がたっぷりある。老人ではないのだ。まだまだやれる。この病気さえ良くなれば。しかし、医者は胃を全部ばっさりか。いやだ。
おばさん もしもし、すいません、ここを通りたいのですが。
幸雄 あーすいません。すいません。つい看板に夢中になっていました。どきます
次回へ続く