食欲の秋。
お客さまに、食べ物のお話を聞かせていただくのが楽しみな季節。先日も、カットをさせていただきながら大学で教鞭をとっておられるMさまから、お蕎麦のお話をうかがいました。
その日、芦屋の奥池にあります芦屋川「むら玄」というお蕎麦屋に電話をしたら、いっぱいで断られたそうで。
いつの世も、需要と供給のバランスで、この世はなりたっていて、なかなか手に入らないものほど欲しくなる法則は普遍。
近隣のお蕎麦屋の話しで盛り上がり、最後は、案の定、三立て「挽きたて」、「打ち立て」、「茹で立て」が最高ですねという結論に落ち着く。
最近は、セルフうどん屋の成功をまねて、セルフそば屋を街で見かけるようになりました。夜遅くに蕎麦が食べたくなって暖簾、いや自動ドアを開けて入ってみました。
機械で大量生産された蕎麦は、香りや食感など職人さんが手打ちしたものとは相当開きがあると感じます。それでも、鴨汁ならぬ鶏汁蕎麦はこんな感じ。
山芋をお好みで。白ごまと海苔が美しい盛りつけ。食器にもこだわりありで、お味もそれなりに美味しい。
ピントきりの間は、ますますその差を広げ。良きにつけ悪しきにつけ、本来の様式美は形を少しずつ変えていく。
TPPの影響で、食材の価格が下がり、食の多様さというかバリエーションにはさらに拍車がかかりそう。素直に喜ぶべきなのでしょうか・・。
加えて、鮓やラーメンなど、日本の食文化の世界への波及は留まることを知らず。
それ自体は喜ばしくもありますが、オリジナルの持つ様式や伝統美みたいなものは、形を変えず受け継がれて欲しいものだと思いますね。
いつもお読みいただき、感謝しています。
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