だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

残念

2010年04月27日 23時32分23秒 | 漫画やアニメが好き
 富樫義博先生の『HUNTER×HUNTER』がもの凄いことになってるね。

 これから話すのは先週号の話。

 主人公のゴンは自分が慕うカイトを助ける為に、これまで全力を尽くしていた。

 だが、ようやくカイトの命を救えるはずの敵を捕らえ、カイトの元へ導いた結果、得られた答えはすでに手遅れだ、というもの。

『残念だけど、彼はもう死んでいる』

 静かに告げる敵の言葉を聞いて、ゴンは力なく崩れ落ちる。

 その様子を、ゴンの親友であるキルアは見ていた。音声はなかったが、見ているだけで全てを理解した。

 そして――、

 ここからが良かった。

 その後のキルアの取る行動全てが、僕の理想とするヒーローそのものだったから。

 キルアは理解した瞬間に疾走り出していた。

 電光石火――それは技の名前だけど、あのときのキルアを例えるに、これ以上似合うものはないだろう。

 キルアは疾走る。雷光の如き速さで。大切な友の為に。

『待ってろよ、ゴン』

 と声なき声で叫びながら。

 いやあ、ホントこのシーンはグッときた。キルアは別にヒーローというキャラではないけど、友のため、大切ななにかの為に疾駆する姿はまさにヒーローのそれだったね。

 ちなみに、向う先でのゴンは悲惨そのものだった。

 我に返った彼は、ひとつのことしか考えられなくなっていた。

 明日を失ってもいい。

 全てを引き換えにして、仇を取る。

 タイトルの『残念』は、仇であるピトーが口にした台詞からきているんだろうけど、もうひとつ意味があるかもしれない。

 作中で、登場人物たちは特殊能力を操る。その能力の源を指して『念』という。

 深読みすれば、『残念』はゴンの覚悟を指しているとも取れる。たとえ『念』が『残』らずとも。

 そして、話は今週号に続く。

コメントを投稿