だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

雨宮修平

2010年01月15日 02時30分48秒 | 漫画やアニメが好き
『カンゲキだ。ひとりの少年が、コンテスタントからピアニストに成長する瞬間に出会えるなんて』

 雨宮修平は日本を代表するピアニストを父に持ち、幼少の頃からピアニストになるべく育てられてきた。本人もそれを当然と考えて、ピアニストになるべく頑張っていた。

 そんな頃、主人公一ノ瀬海と出会う。

 主人公との出会いは鮮烈で、雨宮の全てを変えてしまう。雨宮は初めて天才というものを知り、自分が目指していた完璧なピアノの、更に上があることを知る。

 そして、彼の苦悩の日々が始まる。

 目指すべき場所はわかる。でも、どうすればそこに辿り着けるのかがわからない。

 やがて父と海の師匠との確執も加わり、本来であれば共に切磋琢磨し、上達しあう間柄になるはずだった主人公が、倒すべき敵になってしまう。

 そんななか迎えたショパンコンク-ル第二選。そこで彼は光を放つ。

 葛藤を乗り越え、

 苦しみを乗り越え、

 自分自身のピアノを手に入れる。

『もう彼が『完璧なピアノ』を弾くことはないだろう。それはコンクールにとっては致命的かもしれないけど、それでいいんだ。芸術とはそういうものなのだから』

 僕は一色まこと先生が描く『ピアノの森』が好き。

 どうしようもないほど好き。

 それは誰もが輝くから。

 艱難辛苦を乗り越え、自分のピアノを弾き、己の存在価値を示すかのように光り輝くから。

 そこに確かな感動がある。

 人生はこんなにも素晴らしい

 と胸を張って云える素晴らしさがある。

 雨宮修平が生まれ変わる瞬間は、きっと17巻に収められると思う。

 発売されたら読んで欲しい。

 できたら、最初からきちんと読んで欲しい。

 こんなに光り輝く人生賛歌の物語は、そうそうありはしないんだから。

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