だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

エレキテル

2009年07月19日 23時54分40秒 | 小説が好き
 今日は土用の丑の日。

 となればそう、平賀源内。

 僕の敬愛する菊地秀行先生の、三百冊記念の本が『逢魔が源内』。

 夕暮れ時――逢魔が刻になると普段と違う人格が出現する、平賀源内の怪しい活躍を描いた本。

 個人的感想としては、普通に面白い、というもので、買うほどのものではなかったけれど、その中で飛び切り気に入っている一文がある。これだけで、買ってしまおうかと本気で悩んだ一文。

『遠くで半鐘が鳴っている。
 告げている。いまが逢魔が刻であると』

 これがもう、たまらなく痺れた!

 いや、わからない人はわからなくていい。

 ただね。これが。これこそが菊地秀行節なんだよ。

 買っていない小説にも、その魅力は確かに詰まっているってこと。

 うなぎなんか、どうでもいいってことさ。

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