だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

安らかな眠りの為に

2010年06月27日 01時10分07秒 | 漫画やアニメが好き
 少し前に『ヒーロークロスライン』という企画があってね。日本の色んな漫画家が、同じ世界観で、様々なヒーローものを描き、それらの作品が作中内において互いに影響を請け合う、という企画で、まぁ、企画倒れで終わってしまったんだけどね。

 その中に『ALCEBANE(アルクベイン)』という漫画があって、原作たかしげ宙。漫画衣谷遊。というその作品は、未完ながら、衣谷遊先生の作画能力の高さにより、個人的にはかなりお気に入りだったんだ。

 その後、この作品の主人公台場巽は設定を微妙に変え、二つの作品に登場することとなる。

 ひとつは『死がふたりを分かつまで』原作:たかしげ宙、作画:DOUBLE-S。

 もうひとつは『JESUS 砂塵航路』原作・七月鏡一・作画・藤原芳秀。

 僕が現在読んでいるのは『JESUS』の方。この中で台場巽のある特性が語られる。

 SFチックなスーパーコンピューターを開発し、自らアメコミヒーローのような戦闘服を着込んで戦う彼は、幼い頃のある事件から重度の不眠症となる。極度の疲労による眠りを得る為、果てない学習で脳をイジメ、果てない鍛錬で肉体を苛め抜いた彼は、やがて眠る為に最良の方法に辿り着く。

 すなわち、人を救った後に眠りにつくことが出来る。

 以来、彼は犯罪と戦うことを決める。自らが生きるために。

 なんて単純で、明快で、魅力的な動機だろう。

 こんなヒーローが活躍する物語をもっとじっくりと読んでみたい。

 不可能は承知であるが、衣谷遊先生の描く『ALCEBANE』の続きが読みたい。

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