白への憧憬

　僕は自分自身が嫌い。

　自分のこと全てが嫌い。

　自分のずるいところとか、

　汚い部分を知っているからね。

　もう、嫌で嫌でたまらない。

　もちろんこう書くと、

　そんなことないですよ、

　と僕を肯定してくれる人はいるかもしれないけれど、

　その人たちは騙されているだけなんだ。

　なんたって僕は飛びっきりの嘘つきなんだから。

　でもね、

　そんな僕だから、

　清らかな人。

　心優しき人。

　性根の真っ直ぐな人。

　そんな人たちに憧れてやまない。

　そういった人たちが自らの純粋さ故に、

　傷つき、

　苦しんでいる姿を見るのがいたたまれない。

　僕はなにもしてあげることが出来ないし、

　きっとその想いの全ては理解していないんだろうけど、

　そんな人たちの全てがいとおしい。

　なんのことがよくわからないだろうけど。

　僕自身よくわかっているわけではないんだけど。

　あなたたちのことが

　だいすきです。