ガンダルヴァ:インド神話に登場する精霊。匂いを食べて生きる。また、天上の楽師でもあるとされている。
昨日の『パフューム』を観ているときから、このブログは書こうと思っていた。正確に云うならば、もっと早く。このブログを始めた当初から書きたかった。
だけど、どうしてもうまく書く自信がなかったので、今日まで避けてきたんだ。
正木秀尚先生が描く『ガンダルヴァ』という漫画は、それ程の傑作なのだ。
簡単に書くならば、ガンダルヴァと同じ白檀の体臭をもつ主人公香田尋が、究極の香りを求め続ける漫画、で終ってしまう。
だが、それで終わらすことは出来ない。この漫画はそんな簡単なものではない。
僕はこの漫画のよさを正確に表現することが出来ない。なんだかんだと色々言葉を尽くすことは出来ても、どうしてもそれでは足りない気がする。言葉では表現しきれない、ありとあらゆる素晴らしさがここには詰まっている。それはそう、人生の素晴らしさを言葉で表現しきれないのと一緒。
つまるところこの漫画は生命賛歌なのだと思う。いや、これも正確ではないのかも。でも、僕はこの漫画を読むと元気になる。何故と聞かれてもわからないけれど、とにかくこの漫画を読むと幸福に満たされるんだ。その意味の真なるは、どうか自分の目で確かめてほしい。
さらに云うならば、この漫画を通して正木秀尚という稀有な才能の持ち主の凄さも実感して欲しい。
残香と書かれた後書きからわかるプロの精神。連載中止後に書かれたという第七話『SOMA』の、明らかにわかる連載作品との違い。
生み出された香りと生み出したものの香り。その二つが混ざり合い、この作品は
芳醇な香りを醸し出している。
先に書いた通り『パフューム』を観てこのブログを書こうと決めた。香りを題材にしたという共通点があるものの、『パフューム』と『ガンダルヴァ』では大きく違うところがある。それは『明るさ』だ。
『パヒューム』は陰鬱とした暗さがあり、『ガンダルヴァ』は底抜けに明るい。
その違いはきっと、タイトルにある精霊のおかげなのだろう。
そして、二つの作品に共通した点は、『孤独』を扱っている、というところだ。根底にある拭いようのない寂しさが、逆に『ガンダルヴァ』という作品に明るさをもたらしているんだ。
『読むな! 嗅げ!!』
上條淳士先生の推薦コメントのお陰で巡り会うことの出来た香り立つ傑作。
『ガンダルヴァ』が大好き。
追記
この漫画は河出書房新社より発売中です。上下巻の二冊で終わりです。かなりマニアックな作品なので目にする機会もなく、手に入れようとしても苦労するでしょうが、それだけの価値はある漫画です。
ぜひ、読んでみて下さい。
昨日の『パフューム』を観ているときから、このブログは書こうと思っていた。正確に云うならば、もっと早く。このブログを始めた当初から書きたかった。
だけど、どうしてもうまく書く自信がなかったので、今日まで避けてきたんだ。
正木秀尚先生が描く『ガンダルヴァ』という漫画は、それ程の傑作なのだ。
簡単に書くならば、ガンダルヴァと同じ白檀の体臭をもつ主人公香田尋が、究極の香りを求め続ける漫画、で終ってしまう。
だが、それで終わらすことは出来ない。この漫画はそんな簡単なものではない。
僕はこの漫画のよさを正確に表現することが出来ない。なんだかんだと色々言葉を尽くすことは出来ても、どうしてもそれでは足りない気がする。言葉では表現しきれない、ありとあらゆる素晴らしさがここには詰まっている。それはそう、人生の素晴らしさを言葉で表現しきれないのと一緒。
つまるところこの漫画は生命賛歌なのだと思う。いや、これも正確ではないのかも。でも、僕はこの漫画を読むと元気になる。何故と聞かれてもわからないけれど、とにかくこの漫画を読むと幸福に満たされるんだ。その意味の真なるは、どうか自分の目で確かめてほしい。
さらに云うならば、この漫画を通して正木秀尚という稀有な才能の持ち主の凄さも実感して欲しい。
残香と書かれた後書きからわかるプロの精神。連載中止後に書かれたという第七話『SOMA』の、明らかにわかる連載作品との違い。
生み出された香りと生み出したものの香り。その二つが混ざり合い、この作品は
芳醇な香りを醸し出している。
先に書いた通り『パフューム』を観てこのブログを書こうと決めた。香りを題材にしたという共通点があるものの、『パフューム』と『ガンダルヴァ』では大きく違うところがある。それは『明るさ』だ。
『パヒューム』は陰鬱とした暗さがあり、『ガンダルヴァ』は底抜けに明るい。
その違いはきっと、タイトルにある精霊のおかげなのだろう。
そして、二つの作品に共通した点は、『孤独』を扱っている、というところだ。根底にある拭いようのない寂しさが、逆に『ガンダルヴァ』という作品に明るさをもたらしているんだ。
『読むな! 嗅げ!!』
上條淳士先生の推薦コメントのお陰で巡り会うことの出来た香り立つ傑作。
『ガンダルヴァ』が大好き。
追記
この漫画は河出書房新社より発売中です。上下巻の二冊で終わりです。かなりマニアックな作品なので目にする機会もなく、手に入れようとしても苦労するでしょうが、それだけの価値はある漫画です。
ぜひ、読んでみて下さい。
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