…とさりげなく言った。諒はこういう時は子供と同じで、大きく反応すると調子に乗りまくるのだ。
「はーい…せっかく可愛いおしりなのにねえ…」
予想通り、諒はそっと大きな手を離したが、麻也が選んだブレスレットが諒を表す太陽のモチーフなのを見て、気を良くしてプレゼントしてくれた。
…その30分後には麻也は「お礼のキス」と言って、麻也の方からリビングで諒の唇をむさぼっていたのだが…
次の日の移動は随分と麻也を気遣ったものだったが、麻也はずっと乗り物のシートに深く体を沈めてだるそうにしていた。
麻也は、目はサングラスで隠しているので、すごく生意気に見えると隣に控える諒がそれをからかって笑いに変える。
「ええ~、何だよ~、も~」
麻也もやっと笑顔を見せた。
遠距離の移動だったが、空港に着くとすぐにリハーサルのために会場入りだった。
この公演地は、客席の盛り上がりが比較的おとなしめな土地で、万全の体調でも本当は難しいと麻也は思っていた。
何度も来たことはあるけれど、遠い街だから他の街と同じようにいや、こっそり他の街以上に心を込めて演奏したい気持ちもメンバーにはある。
案の定、表面は堅実だが中は熱すぎるぐらいといわれる県民性のせいなのか、その日も客席のエネルギーは遠慮がちにゆっくりと立ち上がり、途切れることはなかったが、その頃には麻也はどうにかピンクのレスポールから攻撃的な音を出し、合間に腕を伸ばして客席を煽るのがやっとだった。
表情が硬いのは自分でもわかる。
(困ったな…だるい…マイク前からもう動けない…)
その時、
「夜はかるかんより甘いです!俺の恋人、ギターの麻也~!」
気づいた諒が抱きとめてくれて、少し体が楽になった。舌をちろ、っと見せられるくらいに。
「はーい…せっかく可愛いおしりなのにねえ…」
予想通り、諒はそっと大きな手を離したが、麻也が選んだブレスレットが諒を表す太陽のモチーフなのを見て、気を良くしてプレゼントしてくれた。
…その30分後には麻也は「お礼のキス」と言って、麻也の方からリビングで諒の唇をむさぼっていたのだが…
次の日の移動は随分と麻也を気遣ったものだったが、麻也はずっと乗り物のシートに深く体を沈めてだるそうにしていた。
麻也は、目はサングラスで隠しているので、すごく生意気に見えると隣に控える諒がそれをからかって笑いに変える。
「ええ~、何だよ~、も~」
麻也もやっと笑顔を見せた。
遠距離の移動だったが、空港に着くとすぐにリハーサルのために会場入りだった。
この公演地は、客席の盛り上がりが比較的おとなしめな土地で、万全の体調でも本当は難しいと麻也は思っていた。
何度も来たことはあるけれど、遠い街だから他の街と同じようにいや、こっそり他の街以上に心を込めて演奏したい気持ちもメンバーにはある。
案の定、表面は堅実だが中は熱すぎるぐらいといわれる県民性のせいなのか、その日も客席のエネルギーは遠慮がちにゆっくりと立ち上がり、途切れることはなかったが、その頃には麻也はどうにかピンクのレスポールから攻撃的な音を出し、合間に腕を伸ばして客席を煽るのがやっとだった。
表情が硬いのは自分でもわかる。
(困ったな…だるい…マイク前からもう動けない…)
その時、
「夜はかるかんより甘いです!俺の恋人、ギターの麻也~!」
気づいた諒が抱きとめてくれて、少し体が楽になった。舌をちろ、っと見せられるくらいに。