「諒くん気にしないで。悪いけど全部フェイクだから。なくしても大丈夫だから。」
と、三田は言う。
(いや、そういう問題じゃないんだけどな…)
「前からやってみたかったの。酔って寝てる人の顔に落書きするみたいに、麻也ちゃん完全王子化計画よ!」
いやこれが事前に聞いていたことだったら、そしてこんな遅い時間じゃなかったら諒も大賛成だったが 。
「何で事前に言ってくれないの!」
思わず諒が叫ぶと
「えー、だってー、疲れてる~」
と麻也は訳のわからないことを言い、ノリノリの三田の方はこう叫ぶ。
「誰かカメラ持ってない?」
諒は知らないふりをしたが、麻也はウキウキと、
「諒が持ってきてるよ。ポラロイド2台も。」
「えー、諒くんお願いー!」
「嫌です! こんな遅くに! それに写真撮っても見せたくないよ!」
諒がそう言うと、
マネージャーの鈴木がいないせいなのか、酔っていないケンが、ローディーだからと責任を感じたらしく、
「いややっぱりそんな写真が流出したりしても困るでしょう」
と諒の肩を持ってくれた。
しかし三田やアシスタントたちや麻也本人が聞く耳を持たない。
「大丈夫。絶対に他の人になんか見せないし、大事にしまっておくから」
酒に慣れない三田とその若いスタッフに写真を渡すなんてとんでもない、と諒が怒りを隠せなくなった時、またケンが助け舟を出してくれた。
「もう遅いから、写真は明日2人に選んでからにしてもらいましょう」
それは酔っ払いたちにはいい提案だった。その一方で、三田の新人の女性アシスタントは時間が気になりだしたらしくほっとした表情を浮かべた。それが目に入り、諒も少しほっとした。しかし麻也たちが納得したので仕方なく、諒はクロゼットからモノクロ用のポラロイドカメラを取り出した。
と、三田は言う。
(いや、そういう問題じゃないんだけどな…)
「前からやってみたかったの。酔って寝てる人の顔に落書きするみたいに、麻也ちゃん完全王子化計画よ!」
いやこれが事前に聞いていたことだったら、そしてこんな遅い時間じゃなかったら諒も大賛成だったが 。
「何で事前に言ってくれないの!」
思わず諒が叫ぶと
「えー、だってー、疲れてる~」
と麻也は訳のわからないことを言い、ノリノリの三田の方はこう叫ぶ。
「誰かカメラ持ってない?」
諒は知らないふりをしたが、麻也はウキウキと、
「諒が持ってきてるよ。ポラロイド2台も。」
「えー、諒くんお願いー!」
「嫌です! こんな遅くに! それに写真撮っても見せたくないよ!」
諒がそう言うと、
マネージャーの鈴木がいないせいなのか、酔っていないケンが、ローディーだからと責任を感じたらしく、
「いややっぱりそんな写真が流出したりしても困るでしょう」
と諒の肩を持ってくれた。
しかし三田やアシスタントたちや麻也本人が聞く耳を持たない。
「大丈夫。絶対に他の人になんか見せないし、大事にしまっておくから」
酒に慣れない三田とその若いスタッフに写真を渡すなんてとんでもない、と諒が怒りを隠せなくなった時、またケンが助け舟を出してくれた。
「もう遅いから、写真は明日2人に選んでからにしてもらいましょう」
それは酔っ払いたちにはいい提案だった。その一方で、三田の新人の女性アシスタントは時間が気になりだしたらしくほっとした表情を浮かべた。それが目に入り、諒も少しほっとした。しかし麻也たちが納得したので仕方なく、諒はクロゼットからモノクロ用のポラロイドカメラを取り出した。