BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説24-14「ディスティニーアン ダーグラウンド」

2021-04-03 23:12:00 | ★ディスティニー24章
 諒は麻也を優しく見つめると、
「まあ俺も焦ってるけど、麻也さん、この期間を楽しむことにしない?」
「えっ?」
「いやあ、この先ドームに何度立てるかわかんないけど、って、立つつもりだけど」
と、諒のいつもの生意気っぽい口調で、 
「初ドームまでの日々なんて、人生で一度しかないじゃん」
「確かにそうだね」
「俺、楽しみだよ。ステージで、笑顔でギター弾きながら麻也さんが俺の方に歩いてくるのが…」
 無邪気な諒の笑顔に麻也も引き込まれて思う。
 諒が日本一のキャパのステージで、高々と手をあげ、キラキラと輝きながら歌い、客席が熱狂するさまを…
 
 そんないいムードの時に、今度は真樹からメール…
 
ー兄貴、その後どう?
 
ーおかげさまでいい感じだよ。

ーじゃあ、諒を電話でからかってもいい?
 
ーふふ、やってみて。
 
 するとすぐに諒の携帯が鳴った。
「ああ、真樹? うん、今は麻也さんといちゃいちゃしてたよ♪」