麻也が目覚めると、もう朝だった。
久しぶりにすごく気分よく起きられて、麻也は驚き、嬉しくなった。
隣では諒がまだ眠っている。
それで、麻也は気づいた。
(あれ、俺、パジャマ着たままだ…)
さすがの諒もそこまでの元気はなかったのだろう。
(でも、これで俺、充分幸せだな…)
起こすのはかわいそうだと思ったので、麻也は少し寂しかったが、一人でリビングに行き、パジャマのままアイスコーヒーを飲み、ぼーっと考えごとをしていた。
(帰省したいしな…でも…)
諒と二人でこの部屋にこもっているのが心地いいので、外には連絡すら取りたくないくらいなのだ。
(まあでもせっかくの休みだから、諒にも帰省とか外出とかさせてあげたいけど、日数は少ないし、どうしたもんかな…)
するといきなりドアが勢いよく開き、諒が飛び込んできたのだ。
顔は真っ青だった。
麻也もびっくりだった。
「どうしたの?」
「いや、麻也さんいなかったから…」