BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説24-19「ディスティニーアン ダーグラウンド」

2021-04-08 20:14:00 | ★ディスティニー24章
 ごめん、俺寝ぼけてた…と諒は言葉を濁してくれたが、麻也はすまなくなって、どうにか冗談ぽく、
「諒に無断で外に出たりなんかしないよー。俺、今はいちばん諒とデートがしたいんだから…」
 それを聞いて諒はよろよろとソファに倒れ込んだが、
「ごめんね、俺また早とちりしちゃった…」
 麻也も胸が痛くなった。諒だって、ここで起きたことが忘れられているわけではないのだ。
 麻也も慌てて、
「いや、俺の方こそごめんね。声かけてからこっち来ればよかった。でもすごく疲れてそうだった起こすの悪くって」
 お詫びに麻也がアイスコーヒーを入れてやると、諒は、
「麻也さん、何かあったの?」
 意外だった。
「どうして?」
「いや、何か悩み多き顔をしているよ」
「うーん、バレたか」
 麻也はあっさり話した。
「うーん、今後のスケジュール」
 諒とこの部屋でうだうだしてたいし、デートにも行きたい。帰省もしたいし、この部屋でメンバーだけで宴会したい、恭一と食事に行きたい…
「ごめんね、俺のせいでオフがなくなったようなもんなのに…」