ごめん、俺寝ぼけてた…と諒は言葉を濁してくれたが、麻也はすまなくなって、どうにか冗談ぽく、
「諒に無断で外に出たりなんかしないよー。俺、今はいちばん諒とデートがしたいんだから…」
それを聞いて諒はよろよろとソファに倒れ込んだが、
「ごめんね、俺また早とちりしちゃった…」
麻也も胸が痛くなった。諒だって、ここで起きたことが忘れられているわけではないのだ。
麻也も慌てて、
「いや、俺の方こそごめんね。声かけてからこっち来ればよかった。でもすごく疲れてそうだった起こすの悪くって」
お詫びに麻也がアイスコーヒーを入れてやると、諒は、
「麻也さん、何かあったの?」
意外だった。
「どうして?」
「いや、何か悩み多き顔をしているよ」
「うーん、バレたか」
麻也はあっさり話した。
「うーん、今後のスケジュール」
諒とこの部屋でうだうだしてたいし、デートにも行きたい。帰省もしたいし、この部屋でメンバーだけで宴会したい、恭一と食事に行きたい…
「ごめんね、俺のせいでオフがなくなったようなもんなのに…」