あおこのぶろぐ

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新国立劇場 フォークト様の「ローエングリン」

2016-06-09 23:37:34 | 日記
前にも書いたように、オペラ鑑賞にあたり、ヴィジュアルを重視する私。
テノールはヒーロー役が多いけれども、ローエングリンはその中でも特に見栄えが良くなければいけません。「白鳥の騎士」なのですから。

以前バイエルン国立歌劇場の来日公演で、予定されていたローエングリン役がヨナス・カウフマンからヨハン・ボータに変わったことがあったらしいですが・・・・・・。
METライヴビューイングで観た「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、すごく良かったのだけど、ヴァルターのボータ・・・・・・歌は素晴らしい! でも・・・・・・巨大過ぎる・・・・・・。ザックスのミヒャエル・フォレのほうが断然素敵・・・。と思ってしまった私。
もし観に行っていたら「カウフマンだったらカウフマンだったら」と思い続けていただろうなあ。

先日の新国立劇場の「ローエングリン」。これは良かった。エルザ(マヌエラ・ウール)もきれいだったし。
なんと言っても主役が当代きってのローエングリン歌いのクラウス・フロリアン・フォークト様でしたから。
正直なところ声も顔も好みのタイプではないのですが(私はどちらかと言うとカウフマン派)、しかし姿、声、歌唱すべて文句なし!
「フォークト様」と呼ばずにいられない、まさにスターです。
(少々お太りになられているのが心配ではありますが)

他のキャストも総じて良かった(個人的にはハインリヒ国王は2012年の公演でのギュンター・グロイスベックのほうが好きでしたが)。

演出は賛否あるかと思いますが、作品や歌手の演唱が台無しと思わせるものではなかったし、まあ「有り」かなと。

プログラムによると、ローエングリンのカヴァーは望月哲也さんとのこと。この公演で貴族を歌われていましたが・・・・・・、
ええ、望月さんも素晴らしい歌い手さんです。リリックなイメージでしたが、ジークムントはなかなか良かったです。ええ。
・・・・・とは言えIL DEVUのメンバーですから・・・・・・。

もしフォークト様にアクシデントがあって出演出来なかった場合、上から吊られて舞い降りたローエングリンが望月さんだったら・・・・・・・・・。

無事フォークト様が全日出演なさいましたが、ご当人、観客、関係者の皆さんの幸せのためにも本当に良かった、としみじみ思ってしまったのでした。