あおこのぶろぐ

オペラ、テレビ、日常など、気が向いたときに書いていきます!

東京春祭 「騎士感たっぷり」 フォークト様の「ローエングリン」4/5

2018-04-06 22:34:24 | 日記
演奏会形式、映像付きのこのシリーズ。
好みでない演出だったら不快になる場合もあるでしょうし、鑑賞の邪魔をせず、自分でイメージを膨らませられるのは良いですね。

さすがフォークト様、ローエングリンの扮装をしていなくても「騎士感たっぷり」でした。
前も書いたように、声はそんなに好きでもないのですが、第一声は本当に「神に遣わされた者の声」のように感じました。
最初からフォークト様のところだけ譜面台はなし。
そりゃああれだけローエングリン役を歌っていれば要らないでしょうね(私も5回目の鑑賞)。
いえ、5年前の「マイスタージンガー」のヴァルターの時も見ないで演技して歌っていた(ザックス役の人はずっと楽譜見ながら歌っていた)ので、彼のプロ意識の高さの現れかもしれません。
心配していた体型も保ってらして、良かった良かった。

そしてオルトルートのペトラ・ラング。
立ってるだけで圧がスゴい!
第一幕では前に譜面台がありましたが、楽譜はなし。
第二幕では、「邪魔よ!」とばかりに譜面台を脇にどかしてました。
今風に言えば「ラング姐さんカッケー!」という感じでした。
歌、演技両面でフォークト様とラング姐さんの対決が肝でしたね。

エルザ(レジーネ・ハングラー)は、歌ってる瞬間しか演技してなくてうーん……。ま、エルザの「天然ちゃん」の雰囲気は出ていました。

テルラムントのシリンスも良かったです。満足!

私が「ローエングリン」で音楽的に一番好きな役はハインリヒ王。それだけに私の満足点に達するハインリヒうたいは古今東西そんなにいないのですが、アイン・アンガーは声、歌、演技、見た目、全部OK! 素敵でした。
ややお腹が出てる感じですが、長身だし、バス歌手はあれくらいはOK♪

王の伝令の甲斐栄次郎さんを始め、日本人歌手も健闘。
びわ湖の“ヴォータン”青山貴さんがブラバントの貴族ですから、豪華キャストです。
が、ヴィジュアル的に日本人は上背がなく見劣りしちゃいますね……。


と、演奏会形式でも視覚面重視のワタクシですが、ウルフ・シルマー指揮のN響も本当に素晴らしく、堪能いたしました♪