あおこのぶろぐ

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昭和と令和の二期会「天国と地獄」

2023-01-11 23:55:14 | 日記
先日、NHKの「クラシック音楽館」で、東京二期会の11月公演、「天国と地獄」のダイジェストが放送され、15日深夜からの「プレミアムシアター」では全曲放送されるそうです。
 
 
昨年後半は、親が骨折するなどバタバタして、全く余裕がなくオペラもなかなか観に行けませんでした。
気になる公演もいくつかありましたが。
 
そんな中唯一観に行ったのが、実はこの「天国と地獄」でした。ちょうどテレビ放送のキャスト。
どうせなら別の組が観られれば良かったのだけど。
 
 
また昔話になってしまいますが、1981年の二期会公演の「天国と地獄」もテレビで放送されました。
欽ちゃんこと萩本欽一さんとなかにし礼さんの共同演出、衣裳はコシノジュンコさん等々で話題性もありました。
やはりダイジェストだったと記憶しています。
 
シングルキャストで、立川清登さん、島田祐子さん、中村健さん、丹羽勝海さん、斎藤昌子さん、佐藤征一郎さんといった当時のベテラン・精鋭の方々が出演されていました。
 
当時まだ家にビデオデッキがなかったので、演出については何となくしか覚えていませんが、録音して何度も聴いていました。
 
前から書いているようにオペレッタは訳詞上演して欲しいという思う私。
今回は言語がフランス語ということもあってか訳詞上演。
待ってました!
という感じでした。
 
 
が、正直、ちょっと歌詞が聞き取りにくかった。
劇場では歌詞部分に字幕がついたのでわかりましたが。
テレビで聴いても、特に女声陣の歌詞はちょっと聞き取りにくかった。
テレビでは字幕がないので、戸惑いました。
 
1981年の公演の放送の時は、私が歌詞を覚えるくらい、聞き取れていたのです。
 
私の耳が衰えたのかもしれませんが、ひとつには1981年の時の歌詞の記憶が邪魔をしたこともあったかもしれません。その時の歌詞と違うので。
また、なかにし礼さんの訳詞のほうがわかりやすかったのではないかという気がします。
 
また、特に島田祐子さんなどは、オペレッタを得意とされテレビでも活躍されていた方ですから、歌い方がより明瞭だったのかも?
 
 
立川さんと島田さんは私が子供の頃から、つまりオペラを観るようになる前からテレビで観て知っていた方。
オペラを親しみやすくした功労者だと思います。
 
 
ということで、今回の公演、個人的には歌詞にちょっと不満はありましたが、字幕があればその不満も解消されるし、「楽しませよう」という二期会のスピリッツは変わっていないと感じます。
 
 
そして40年前の公演と比べ、たぶん、芸術性としてのレベルは上がっていると思います。
皆さん歌もうまいし、ヴィジュアルもよく、演技も達者。
 
皆さん役のイメージにあったキャストで良かったのだけど、ジュピターの又吉秀樹さんは演技も自然で(オペラオペラしていない、というか)歌もよくて本当にエンターテイナーだなと思います。
 
また、マーキュリーの中島康晴さんがああいうキャラになるとは思わなかったなあ。
 

このプロダクションは、2019年以来の公演でしたが、こういった公演はレパートリー化して欲しいです。
そして訳詞上演ももっと増やして欲しいなあと思います。