5/30、初日公演を鑑賞。
この作品は好きな作品ですが、観に行きたいランキングではそんなに上ではないこともあり、実はそんなには生で観た回数は多くないのです。
ですがこのプロダクションは、以前BSで放映されたのを観て気に入ったので、生で是非観たいと思っていました。
2020年の公演のチケットを買っていたのですが、中止になってしまい、ようやく観られました。
このダミアーノ・ミキエレット演出のキャンピング・コジ、何がいいかって、とにかく「ヴィジュアル」にうるさい私も大満足!
とにかく見た目を重視したキャストが組まれています。
まずフェランド(ホエル・プリエトさん)が長身! スマート! 脱いでもすごい!
(長身でスマートなテノールって貴重!!)
また、タンクトップにショートパンツの衣装を着こなすドラベッラのダニエラ・ピーニさん。2011年にも同役を演じていたとか。13年体型を維持されているのはすごい!
最初は全体的に声の出方が今一つに思え、「ああ、ヴィジュアル重視のキャスティングなのね。でも私はオッケー」などと思っていましたが、徐々に本領発揮、歌も大満足でした。
フェランドも、フィオルディリージのセレーナ・ガンベローニさんも特に第2幕で聴かせてくれました。
グリエルモの大西宇宙さんは期待を裏切らない色男っぷり、デスピーナの九嶋香奈枝さんも、ただチャーミングなだけじゃないデスピーナを好演。
フィリッポ・モラーチェさんのドン・アルフォンゾが、あまりバスっぽくない声(バスバリトンとのことだけど、割と軽い声)で、実は最初は違和感あったのたけど、風貌・キャラとも味わいがあって、変な言い方かもしれないけれど、等身大のアルフォンゾといった感じ。
ドン・アルフォンゾのほうが、他の二人よりカッコいいじゃない! ってこともありがちですがそんなこともなく、ちょうどいいアルフォンゾ、でした。
デスピーナとの絡みもドキッ。
演出は本当に細部まで凝っていて、このオペラの「無理があるだろ」というようなところも、さらっと解決させるもので、ラストも大いに納得。
このプロダクションでまた公演があったら、次も絶対観たいです。
先日の二期会「デイダミーア」も楽しませていただきましたが、どちらも1700年代に作られた作品。歌詞を見ても、200~300年前も、男女に関してのアレコレについてはいつの世も変わらないのね、と思ったり。
ただ、ジェンダー平等とか多様性というところで、どうかと思う部分はありましたが。
それにしてもこのめちゃくちゃな話に素晴らしい音楽をつけちゃうモーツァルトって、やっぱり天才だ-。
「女はみんなこうしたもの」
女はみんな浮気者、貞節を守らないっていうことではなく、「女はみんな押しに弱い」ってことなのよね。
あれだけぐいぐい来られたら、そりゃあ落ちちゃうよねえ。
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