伊坂幸太郎作品、四作め。★★★☆☆<★★★★☆
考察好きの安藤は27歳。交通事故で両親を亡くした後は、弟の潤也と二人で暮らしている。
ある日、安藤は、大学時代の友人・島と電車の中で再会をする。
その日から、安藤に小さな異変が起き始める。
不思議な力が宿っていることに気づいた安藤は、その力を試さずにはいられなくなる。
同じ頃、日本は、一人の政治家・犬養の出現で、政治が変わろうとしていた。
39歳の彼は、「五年で景気が良くならなかったら、私の首をはねろ」と分かりやすい言葉で話し、人々を魅了していく。
そんな犬養と、世の中の流れに、不安を抱く安藤が唱える言葉。
「考えろ考えろマクガイバー」
そして、考えて考えて、彼が辿りつく場所とは・・。
安藤が主人公の「魔王」と、その五年後を描く「呼吸」の二作が収められています~
ビックリしました。「魔王」の終わりかたに。
「え~っ、そこでおわっちゃうの~!?」でした。
「なんで~」と叫びたくなりました。
これから読む人のため、詳しくは書けないけど。
「呼吸」を読むと、「魔王」につながるので、あの突然の終わりかたに、少し納得はできます。でも、やはり、疑問は残ります。
『考えろ考えろマクガイバー』って、ことでしょうか?伊坂さん。
心に残る台詞がたくさん出てきます。宮沢賢治の詩の一説とか。
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。
~伊坂さんの作品、次は何を読もうかな