有川 浩著 / 徒花 スクモイラストメディアワークス (2006.3)通常2-3日以内に発送します。
はじめての有川浩。★★★☆☆
前略 お父さん、お母さん、お元気ですか。
私は元気です。(中略)念願の図書館に採用されて、私は今~
毎日軍事訓練に励んでいます。
冒頭の文がこれ。わくわくしました。
これから何が始まるんだろう?
30年前、公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として施行された『メディア良化法』と、それに対抗するように成立された『図書館の自由法』
図書館の自由
一、図書館は資料収集の自由を有する。
二、図書館は資料提供の自由を有する。
三、図書館は利用者の自由を守る。
四、図書館はすべての不当な検閲に反対する。
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。
この作品は、二つの法律の下で、繰り広げられる戦争の話である。
主人公は、笠原郁。22歳女子。武蔵野第一図書館防衛隊員(新米)。
体力に自信はあるが、知力は少々心許ない感じである。
美人で頭脳明晰の友人・柴崎に助けられながら、同期で優等生の手塚、鬼教官の堂上、温和な教官・小牧と共に、訓練に励む郁。
そして、女子として初の図書特殊部隊へ抜擢される。
郁の戦いの日々は、ここから始まった~
すらすら読めて、楽しい作品でした。
迫力ある戦闘シーンもあるけど、メインは堂上と郁の恋物語でしょうか。
作者が、月9ドラマを意識して書いたというだけあって、二人の恋に手塚と柴崎がからんできます。でも、ほほえましい感じです。
連ドラで続けてみたい、と作者も言ってるので、続編も期待できそうです。
作品の中で、図書の自由を守るために戦うのは、大人だけではなく、中学生も頑張ります。
現役中学生、高校生たちにも、おすすめの一冊です
おまけ:有川浩さんのインタビュー