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直貴と由美子の出会いのシーン。
先週『バッテリー』を観にいったときに、待ち時間が2時間もあったので、リバイバル上映の『手紙』を観ました。
泣くのが必然、という気がして敬遠していた作品だったけど、予想を裏切り、心に残る作品でした。
弟の学費を手に入れるために、強盗に入り、殺人まで犯してしまった兄・武島剛志。
その兄の罪を背負い、生きる道を模索する弟・武島直貴。
彼は、お笑い芸人になる夢をあきらめ、愛する人とも引き離されてしまう。
しかし、由美子だけは、そんな直貴を、懸命に支えようとする。
やがて、二人は結婚し、娘を授かり、幸せな日々を過ごしていくのだが、そこにも、兄の犯罪の影が忍び寄る。
そのとき、直貴は決断する。
「兄貴ごめん。俺、兄貴を捨てる」と。
兄と弟をつなぐ手紙は、弟を苦しめる存在になっていく。
このせつなさ、やるせなさ。
そのせつなさを打ち破るのは、由美子。
彼女は、逃げることばかり考える直貴に「逃げたらあかん。うちら親子3人、道の真ん中を歩いていくんや」と語りかける。
~罪を犯すこと、償うことについても考えさせられるけど、それ以上に、いま生きていくことを考えさせられる映画でした。
沢尻エリカさんの役が、とても良かったです。
映画の公式ホームページは、こちら→『手紙』