宇宙マイクロ波背景放射はビッグバンの根拠になっている。宇宙開闢時に高密度、高温状態があり、陽子と電子が電離することでプラズマ化した空間に光が封じ込まれていた。そして、この高温状態の黒体が冷えた状態が宇宙マイクロ波背景放射として観測されていると考えられている。
ハイパー リバーサル宇宙は、このような高密度で高温状態の宇宙開闢にはならないので、宇宙マイクロ波背景放射の解釈も変わってくる。
ハイパー リバーサル宇宙は、ホログラフィック原理によって成り立っており、ハドロンはホログラフィックエリアで構成されている。そして、ホログラフィックエリアは、oldヒッグス粒子で説明される。
oldヒッグスエリアは、宇宙地平面にあるブラックホールの情報の射影であり、実体は宇宙地平面の膜ブレーンにある。膜宇宙は、事象の地平面に全ての情報が収納されており、その写像が宇宙の中心に映し出されていると考える。
ハイパー リバーサル宇宙は、事象の地平面に実体があり、宇宙内部の物は幻なのだ。(但し、この幻には実体が伴っている)
すると、この宇宙 其の物が、黒体になっている事に気付く筈なのだ。
黒体とは、空洞放射のことであり、周りからの影響を遮断した空洞の温度が黒体温度なので、必ずしも、高温高圧のプラズマの状態に拘る必要はない。
裏付けは、宇宙の暗黒時代にあるのだが、文字通り暗黒なので情報も限られている。そこで、初期銀河のスペクトル線分析を参考にする。
誕生初期の銀河のスペクトルには中性水素原子による吸収線がほとんど見られない事が分かっており、これは、宇宙がプラズマ状態になっていた事を意味する。
ビッグバンモデルでは、宇宙のプラズマ状態が解消された時点で宇宙は晴れ上がり中性水素原子が作られた筈なので、「宇宙の再電離」の時代があったと考える必要がある。しかし、「宇宙の再電離」の仕組みは研究中のようだ。
ハイパー リバーサル宇宙は、プラズマ状態の輻射を黒体であるとは考えないので、宇宙マイクロ波背景放射が宇宙のプラズマ状態と関連する必要はない。
「宇宙の再電離」の時代と「宇宙の暗黒時代」は、繋がっているのではあるまいか?
そもそも、宇宙の晴れ上がりなど無かったと考える方が辻褄が合っている。
宇宙に晴れ上がりがなければ、「宇宙の再電離」も必要ない。宇宙開闢時に宇宙は電離状態であって晴れ上がり無しの状態で暗黒時代になっていたと考えれば、再電離などは必要ない。そのまま継続してプラズマ状態になっていればよい。
CMBが放射された後、最初の恒星が観測されるまでの間、観測可能な天体が存在しないことから、宇宙論研究者はこの時代をユーモア混じりに暗黒時代(dark age)と呼ぶ。この時代については多くの天文学者によって精力的に研究されている。
CMBが生まれた後、いくつかの重要な事件が起こった。CMBが放射された時期に中性水素原子が作られたが、銀河の観測から、銀河間物質の大部分は電離していることが明らかになっている(すなわち、遠くの銀河のスペクトルに中性水素原子による吸収線がほとんど見られない)。このことは、宇宙の物質が再び水素イオンに電離した「宇宙の再電離」の時代があったことを示唆している。これについてよくなされる説明は、初期宇宙で生まれた大量の大質量星からの光によって再電離が起こった、とするものだが、再電離自体は宇宙に恒星が大量に存在する時代より昔に始まったという証拠もある。
赤方偏移 10 以下の宇宙では恒星などのフィードバックにより銀河間物質は電離状態にあることが知られている。宇宙の晴れ上がりの段階で一旦再結合した物質が再び電離するこの過程は宇宙の再電離と呼ばれる[12]。宇宙の再電離による光学的厚みは 0.1 を超えないが、それでもCMB温度異方性の解析といった精密宇宙論の研究には無視し得ない影響を与える[13]。
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