新井律子建築設計事務所のブログ

住宅の設計を中心に仕事をしています

「龍馬伝」で見た『酢屋』

2010年11月26日 | 日記

この前の、NHK大河ドラマ「龍馬伝」で龍馬が格子のまえで文を書いているシーンを見ました。ここだ!
11月13日、暮らし方研究会第123回セミナーで行った『酢屋』でした。

セミナーでは「錦秋の都路・・・幕末に想いをはせる・・・」というテーマで、龍馬の足跡を追って史跡・名所を巡りました。

その一つが゜、『酢屋』で、龍馬の命日が11月15日と言うことで、運良く『龍馬追悼展』が行われていました。建物の前では追悼の準備のため、たくさんのお酒が捧げられていました。

 
2階のギャラリーでは、海援隊日誌「涙痕帖」・龍馬遺品などの歴史的資料を見ながら、酢屋の末裔の方でしょうか、大変熱のこもった説明をいただきました。
『酢屋』は初代の酢屋嘉兵衛(すやかへえ)さんから、現在、十代目の酢屋嘉兵衛さんまで280年以上も続いている材木商です。幕末には、大阪から伏見~京都へと通ずる高瀬川の木材の輸送権を独占し非常に繁盛していました。高瀬川沿いには各藩の藩邸が建ち並び、伏見~大阪との連絡にも格好の地であったため、龍馬はここを海援隊京都本部にしていたようです。主人の酢屋嘉兵衛は龍馬の活動をよく理解し、相当の支援を惜しまなかったようです。
  当時、龍馬は『酢屋』の二階の部屋に住んでおり、人々から「才谷さん」と呼ばれ、2階の出格子より向かいの船入に向けてピストルの試し撃ちをした事もあったようです。現存している龍馬ゆかりの建物は少なくなり、今この場所に居ることに熱い感動を覚えました。

日本の開国と夜明けを願った幕末の若者達、その大きな志と力強い行動力に圧倒され続けた一日でした。

http://www.kurashikata.gr.jp/


船場博覧会2010~せんばのまちからこんにちは~

2010年11月24日 | 日記

11月22日(月)・23日(祝・火)、道修町の神農祭にあわせて、「船場博覧会2010~せんばのまちからこんにちは~」という船場のまちを愉むイベントが開催されました。

両日「堺筋街角コンサート」も行われ、22日、新井ビルの「五感」でも、「イーゼル芸術工房」によるシャンソンを聴く事ができました。

 

クリスマスの飾り付けをした2階の厨房前の通路スペースで「枯葉」などおなじみの曲が流れます。40分間の演奏でしたが、最後にはクリスマスソング、ボーカルの女性の素敵な歌声でした。


さらに22日、知り合いのYさんから「23日のツワーに参加予定しているんだけど、次の予定があり食事する時間がとれない。食事だけ変わってくれません?」との電話がありました。ラッキー!
翌日、ピンチヒッターで、最後のポンテベッキオの食事をすることになりました。フルコースのイタリアン。

 

この写真は「熊本産赤牛のロトリーニの炭火焼き・いろいろなキノコのエチュベ添え」と「温かいチョコレートのスフレとマスカルポーネのムース・森の実ソース」です。
しっかりした味付けで実においしい。最後の飲み物についたマカロンとチョコレート菓子は食べきれなくておみやげに。

帰りに神農さんに行こうと歩いていくと、長い行列が・・・。係員の方が「お参りの方はこちらにお並びください。只今、40分待ちです」とのこと。

 

あきらめて神農さんの前を通過して「ひらのまちギャラリー」に向かいました。
ここでは、「ザ・船場な戦後ビル展」が開催されていました。船場の戦後ビルの写真が数多く展示されていました。

「これは知ってる、このビルはどこかな?」と時間を忘れ、楽しみながら見ていました。

今回のイベントは初めてとのこと、今後とも、こんな楽しい企画・大阪が元気になるイベントを、是非、続けていっていただきたいと強く思いました。


外付けブラインドを見に・・・

2010年11月17日 | 設計の仕事が好き

11月15日(月)オスモ「ドイツの家」のモデルハウスを訪れました。


今年の夏は大変な暑さで、六年前設計を依頼され完成した建物の施主「J さん」から、暑さ対策の相談がありました。
「南東に面した窓に外付けブラインドがどうか?」と、ブラインドを見に一緒に行きました。オスモの山崎さんが待っていてくれて、屋外設置型可変ブラインド「ヴァレーマ」の商品説明を受け、見積もりを依頼しました。
ヴァレーマは外壁に取付るので、現状の窓のまま、 遮熱性能を大幅に増加させ、また、ブラインドの昇降やスラット(羽部分)の角度調整は室内から行え、スイッチまたは室内のクランクを操作するだけで、夏には日差しを遮り、 冬には日差しを取り入れるなど、日差しを自由にコントロール可能な商品です。
http://www.edel-warema.jp/index.html

帰りには、今回で5回目になりますが、近くにある「箱木千年家」に行きました。

何度行っても、ほっこりした良い建物です。一緒に縁側で記念撮影。

その後、時間があったので、丹波篠山方面まで車で走り、「立杭(たちくい)陶(すえ)の郷」を訪れました。


伝産会館(丹波立杭焼伝統産業会館)では、壷・鉢・徳利など鎌倉時代から江戸時代までに生み出された「古丹波」の名品の数々と、現代作家50余人による、伝統技法にさらに製法に改良が加えられた力作が展示されていました。緑青色の自然釉の美しさや赤土部釉・白釉壷など他に類を見ない独特の魅力、又特色ある徳利の数々をゆっくり鑑賞する事ができました。
丹波焼は、瀬戸、常滑(とこなめ)、信楽(しがらき)、備前、越前とともに日本六古窯の一つに数えられ、その発祥は平安時代末期から鎌倉時代のはじめといわれています。桃山時代までは「穴窯」が使用されていましたが、慶長16年(1611)ごろ朝鮮式半地上の「登り窯」が導入され、同時期に取り入れられた蹴りロクロ(日本では珍しい立杭独特の左回転ロクロ)とともに、伝統技術を今日に受け継いでいます。

「ドイツの家」も良かったですが、秋の紅葉した山々を見ながら古き日本の文化に触れる事ができ最高の一日でした。

どちらがメインかな?

良い機会を与えていただいた「J さん」ご夫妻に感謝です。ありがとうございました。

J 邸についてはこちら http://www.arai-ksj.info/j%20tei.htm


「船場博覧会2010~せんばのまちからこんにちは~」

2010年11月11日 | お知らせ

船場地区HOPEゾーン協議会イベント開催!! 「船場博覧会2010~せんばのまちからこんにちは~」
大阪市では、中央区の船場地区において、市民・企業・各種まちづくり団体等のみなさんからなる「船場地区HOPEゾーン協議会(平成20年8月設立)」と連携・協働で、船場らしいまちなみづくりを進める「HOPEゾーン事業」に取組んでいます。

この取組みの一環として、11月22日(月)・23日(祝・火)の道修町の神農祭にあわせて、協議会により、船場のまちを愉しんでいただくイベントが開催されます。

今年で3年目となるイベントのタイトルは『船場博覧会2010~船場のまちからこんにちは~』。大阪万博に沸いた、熱い時代の船場を主役に、まち全体が舞台となって盛り上げます。

船場のまちからいろんな「こんにちは」を受け取っていただける2日間。ぜひ、船場のまちへお越しください。

私の事務所のある「新井ビル」も参加しています。

主なイベント内容はこちら http://semba-hope.main.jp/expo2010.html


當麻曼荼羅絵解き

2010年11月08日 | 日記

11月6日、當麻寺を訪れました。當麻寺奥院で「當麻曼荼羅(たいままんだら)絵解き」を聞く機会に恵まれました。

當麻寺には古来より、「當麻曼陀羅」に描かれた内容を解説する「絵解き」が伝わっています。

奥からお坊さんが現れ、阿弥陀様の左にある絹で復元されたつづれ織の當麻曼荼羅を示しながら、楽しくわかり易く絵解きをしていきます。
まずはつづれ織の説明から
つづれ織とは、手の爪をギザギザにカットして横糸をジグザクに爪で織りこんでいく大変手間のかかる技法です。鏡が後ろに置いてあり、裏面を見ると横糸は見えず、同じ絵になっていました。

国宝・當麻曼荼羅は、天平時代、中将姫(ちゅうじょうひめ)が極楽浄土の光景を、五色の蓮の糸によって織り表した縦・横約四メートル四方の大画幅です。織り上げるのにどのくらい掛かったことか・・・。
図相は西方極楽浄土の壮麗さを表わしたもので、浄土三部経の一つに観無量寿経に説かれた韋提希(いだいけ)夫人の物語に阿弥陀十六想観と九品往生(くほんおうじょう)の姿を周縁三方に、中央にその時感得した極楽浄土の有様を現わしたものです。

また、中将姫のお話もお聞きすることができました。

今は昔、藤原鎌足の子孫である藤原豊成には美しい姫があり、後に中将姫と呼ばれるようになりました。この美しく聡明な姫は、幼い時に実の母を亡くし、意地悪な継母に育てられました。
中将姫はこの継母から執拗ないじめを受け、ついには無実の罪で殺されかけます。
ところが、姫の殺害を命じられていた藤原豊成家の従者は、極楽往生を願い一心に読経する姫の姿を見て、どうしても刀を振り下ろすことができず、姫を山に置き去りにしてきます。
その後、當麻寺で出家し、ひたすら極楽往生を願い、五色の蓮糸を用い、一夜にして織り上げます。これが「当麻曼荼羅」です。
29歳の時、生身の阿弥陀仏と二十五菩薩が現れ、姫は西方極楽浄土へと旅立ちました。中将姫は多くの人々に浄土信仰への道を開きました。

お坊さんの話は三十分つづきましたが、「救われない人に極楽浄土を!」という中将姫の思いを、現在まで語り継ぐ熱のこもったお話でした。

お昼は東大門を入ってすこし行った右側にある宗胤院の奥座敷で、庭を楽しみながらゆっくりと「茶がゆ点心」をいただきました。

大根でできたむくげの花、ひょうたん形の長芋、田楽、さくらんぼの形の小梅など、丹精こめた料理でした。おいしかった!

帰りに、駅前の中将堂本舗で中将餅(よもぎ餅)をおみやげに買いました。これもおいしかったです。