心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

令和元年五月の槍ヶ岳へ。(三日目)

2019-05-12 17:00:05 | 登山
一晩中テントはバタバタと風に叩かれ、よく眠れなかった。
朝はゆっくりしようと思ったが、寒いので早めに出発する事にした。風に煽られる中で、テントを片付けるのに苦労する。


 
先ずは、この傾斜を降る。サクサクの雪なため恐怖心は感じない。人は慣れるものだなと思える。




ようやく太陽が顔を覗かせる。弱々しい光が雪面を照らす。




降りてきた急斜面を見返す。昨日の登りとは打って変わってあっという間に終わってしまった。




槍の穂先ともこれでお別れ。




緩やかな傾斜の先は見えない。谷底に吸い寄せられるかの様。




ここからまた傾斜がキツくなって来る。吹き下ろしの冷たい風がここまで来ず、寒さが緩む。




後は谷底に向かって降りていくのみ。
ひたすら登った昨日の苦労が嘘の様。




次第に正面の山壁が近づいて来る。




降りてきた槍沢を振り返る。言葉に出来ない思いが込み上げてくる。まさに感無量。




両脇の山が迫って来る。この辺りが大曲りだろうか。





狭い谷間を下る。もう緊張感は無い。




ここを過ぎればババ平が見えて来る。




ババ平から歩いて来た方面を見返す。
いつかここでテント泊をして星空を見上げたい。そのためだけにここに来るのもいいな、と思う。




ババ平西側の壁面。圧倒される迫力。





東側の壁面。これでこの景色ともお別れ。




初日に歩けなかったコース途中からの景色。この辺りは二輪草の群生地だが、花はまだ見られなかった。




悠々たる流れ。これぞ上高地の魅力。




明神分岐の森。



こうして三日間が過ぎて行った。
緊張感に満ちた時間、でも充実感に満ちた時間だったと振り返る。
槍ヶ岳は心躍る山。訪れる機会は残り多くないゆえ、次に来る時を心待ちしようと思う。
      (2019年5月7〜9日)

(終わり)


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