山歩きを始めた頃、山といえば八ヶ岳というくらいよく通っていた。しかしながら、ここのところ随分ご無沙汰している。
昔を思い出しながら、八ヶ岳の南に位置する西岳、編笠山に行こうと考えた。
富士見高原を基点に、林道を歩く。
不動清水からが本格的な登山道となる。
この辺りは整備されて公園の様。
薄暗い森にはシダが茂っている。この辺りの森らしい景色に懐かしさがこみ上げてくる。
登りの傾斜は緩やかだが、ペースは変わらない。木々が疎らになると笹が下草に変わる。
この辺りはカラマツが多い。秋の黄葉はさぞかし見事だろうなと想像する。
大木が目立たない森。この先は密に生えている。
サルオガセが見られるが、この付近だけ。幽閉な雰囲気も味わいたいのに少しばかりではつまらない。
今日は標高2,000mを越える山歩きのおかげでヒンヤリとした空気がとても心地良い。
やがて針葉樹の森へと移ってくる。岩には厚く苔がむしている。これぞ八ヶ岳の風景。
段々と木の丈が低くなってきた。
そろそろ2,000mを越える。
登りが緩やかになると、小広場に出る。山頂まであと30分ぐらいか。
太陽が高くなり、陽射しが差し込む。
登山道がゴツゴツとした岩になってきた。地表が薄いのに木々は逞しく成長している。
薄暗い森からいきなり崩壊地にでる。
右側に編笠山が見える。
この木々を抜ければもう少しで頂きに着く。
西岳の山頂。ここに立つのは四半世紀振りだろうか。
南アルプスの山々がくっきりと見える。
これから向かう方面にはギボシ、権現岳が見える。
(続く)