「こうしたい」と「つくる」の間に 一級建築士事務所アーク・ライフのブログ

東京都町田市の一級建築士事務所アーク・ライフです。住まい手の「こうしたい」と「つくる」の間で要望を共有し一緒に考えます。

住宅改修の現場ですごいものを発見しました。

2010-12-18 09:28:59 | 住宅改修アドバイザー

長年、高齢者・障がい者の住宅改修アドバイザーをしていますが、
この間個人が作った自動販売機というものを見ました。初めてでとても驚きましたし、感心しました。
自分が作った野菜をボックスにいれておいて、100円を硬貨投入口に入れるとランプがついている間、一つのボックスの扉を開けることが出来、中の野菜を取り出すことが出来るという自動販売機です。どのボックスも100円です。
自分で、秋葉原に行って、スイッチや配線器具を購入し、自分で鉄を溶接して、箱や扉を作り、全体を自分で組み立てたそうです。

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あんまり珍しいので、試しに100円入れてみると、ちゃんとランプがつき、一つのボックスの扉を開け、中の野菜を取り出すことが出来ました。
取り出した後しっかり扉を閉めることが大事なことだそうでした。
一番右の列の下から二番目の葉モノを頂きました。あとでゆでるととても美味しく、新鮮で丁寧に作られた野菜たちなのだとうれしい気持ちになりました。
それにしても、大正生まれのこの男性の独創性と探究心とやり遂げる力はすごいと思いました。

ちなみに住宅改修のアドバイスの対象は奥さんで、最近良く聞くようになった腰部脊柱管狭窄症のために身体が震え歩行が困難となり、段差のある玄関からの外出が難しくてなんとかバリアフリーにしたいという要請があって訪問したのです。






 


住宅改修アドバイザーが「住宅改修が必要な理由書」を書くことについて

2007-03-08 16:41:14 | 住宅改修アドバイザー

東京都の市部で住宅改修アドバイザーを12年位前から行っています。

東京都の、住宅改修の質の向上には、関心もあり、同じ都内で活動していますので責任も感じています。

東京都の高齢者、障害者への支援を行っている、財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団が行っている、「東京都で活動する住宅改修アドバイザー養成講習会」にも積極的に関わってきました。

もっと設計者が、いわば住宅内弱者とも言える、高齢者や障がい者の暮らしの基盤である住宅に目を向けて欲しいと思っている一人でもあります。

私たち、住宅改修アドバイザーは、市内では10名以上います。

私を含めて建築士のアドバイザーが9名、リハビリを行う理学療法士・作業療法士のアドバイザーが4名+αです。

利用者が、在宅で暮らしやすく、或いは、介護しやすくするには、どうすればよいかを考えて提案するのが役割です。

介護保険での住宅改修では、ケアマネジャーさんと一緒に現地を訪問して、利用者さんの身体状況と住まいの状況を拝見して、どんな住宅改修が必要か、施工者さんも交えて、ケアマネさん、御家族と相談しながら、提案内容を押さえていきます。

費用は、どのくらいを、御家族が考えているのかをお聞きしながら、改修案に反映させます。

ケアマネさんに送る提案図、提案書にも、身体状況と住まいの状況の二つの視点から把握したものを記入するようにしています。

アドバイザーとしては、あくまでもそこまでで、後は、工事完了後、確認に現地を又訪問します。(時々、提案と異なる状況になっていて、場合によっては改善をお願いする事もあります。)

ですから、住宅改修が必要な理由書を、住宅改修アドバイザーが書く必要はないかなと思っています。(特に、活動している市内では。)

住宅改修が必要な理由書は、利用者の生活をずっと見続ける人が書き、又、住宅改修の効果の評価も、そういう役割の人が行うのが良いと思っています。