新築の設計中で予算検討のため樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシの比較をしています。
樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシ共にU値2.33以下に分類されるもので、ガラスは共にLow-eペアA16mmのもの、アルゴンガスなしの断熱性能と費用を比較します。
【1】価格の差
当方は設計事務所なので仕切り値はわからず定価での差です。
アルミ樹脂複合サッシと樹脂サッシを比べるとスライド系(引き違い、上げ下げ)はアルミ樹脂複合が安く、開き系(縦すべり、すべり出し)は樹脂サッシの方が安くなります。
そのため、
1) 開き系は樹脂、スライド系はアルミ樹脂複合
2) 開き系、スライド系とも樹脂
とで比較しました。
結果建物全体で定価で8万円の差、当然割引がありますので、差はもっと縮まります。
【2】熱損失の差(ウインドアイの値で比較)
樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシ共にU値2.33以下に分類されるものですが
実際はアルミ樹脂複合のU値はほとんど2.33を下回りません。
16522の引き違いテラス戸は2.37、16507の引き違い窓は2.57となり、さらに小さい窓は3を超えるものも出てきます。
樹脂サッシの場合はアルゴンガスが入っていなくてもU値が2を下回り、1.7程度のものもあります。
全体の熱損失を比較すると、樹脂サッシの場合の熱損失は68.36W/Kとなりました。
また、樹脂複合サッシの場合の熱損失は75.98W/Kとなりました。
その差は7.62W/Kです。
建物面積は120㎡程度ですので、旧Q値にすれば違いはわずかです。
また、年間の冷暖房費も2000円程度の差がつくかどうかです。
ただ、快適性や省エネ、結露の心配の有無による汚れ等のストレスを考慮すると樹脂で揃える事を薦めたいですし、アルゴンガス入りや開き系をトリプルにすることも薦めたいですが、大前提として予算があるため悩ましいところです。