家を建てたいと思った時にまずすることは何でしょうか?
・土地探し?
・銀行にローンの相談?
・設計事務所、工務店に相談?
・住宅展示場に行く?
なんとはなしの情報収集としてはどれもありうるとは思いますが、一番大切にしてほしいのはこれからの人生をどう送り、その家にいつまで住むかのライフプランを考えることです。

子育て中の方であれば、子供の進学、就職、独立など、仕事をしている方であれば、いつまで仕事をして第2の人生はどうなるかなど、現在の年齢によって30年から60年程度に人生で起こりうることをまず考えましょう。
その上で、現在の収入からある程度将来の収入を予測し、支出、貯金などを把握します。そうするといくらまでなら住宅ローンが払っていけるかが出てきます。
頭金にできる現在の預貯金と支払い可能なローン額とを合わせた金額が住宅に掛けられる予算となります。
これからの人生のライフプランを考えることで、住宅の予算と住宅にどれくらいの期間住みたいかがはっきりしました。
次にすることは住宅のイニシャルコストとランニングコストを合わせた、住み続ける期間に住宅に対して支払う総コストを確認する事です。
ランニングコストのうち大きなものは、電気・ガスなどの光熱費、外壁・内壁の改装費用、給湯器・エアコン・照明器具などの取替、建物の耐震基準が今後上がった場合はそれに対応するための耐震改修、断熱基準が上がった場合や建物が寒く快適でない場合はそれに対応するための断熱改修などです。
例えば建てるときに、安くつくるため断熱・気密の性能を低くしてしまうと、光熱費がかかったり、エアコンの必要台数が多くなるので取替費用がかかったり、断熱改修を将来的にしなくてはいけなくなります。
反対に断熱・気密、耐震性能を確保して間取りの変更などもしやすいつくりにしておくと、光熱費が安くすんだり、エアコンの必要台数も減って取替費用がへったりします。何より、暖かく快適で安心して過ごせる住宅は住む方の健康にも貢献します。
「日本の住宅は20年で価値がゼロになる」
「日本では住宅建設≠投資ではなく、必ずゴミになるものをつくっているだけ、欧米では住宅建設=投資となりリターンもありうる」
http://www.replan.ne.jp/blog2/?p=13924
と言われていますが、その理由は中古住宅の価値が評価されないこととされています。一方、光熱費が安く済む、暖かく快適で耐震的にも安心な住まいを中古市場で評価する制度づくりも進んでいます。
プランも費用も土地も大事ですが、ライフプランのことと住む期間の総コストについて話をしてくれる住まいの作り手と住まいづくりをすると、快適な住まいが幸せな人生をしっかりと支えてくれると思います。
是非そんな住まいづくりをしていただけたらと思います。