こんにちは!あるくべきのふみです!
寒くなってきましたね。歩くには少し厳しい季節ですが、寒い時にしっかり歩くというのは、とても大事です。無理せずしっかり歩き氷冷しましょう♪
冬になると多くなる相談で、「足がつる」というのがあります。今回は、意識していない強い筋肉収縮が突然発生し、つって痛みを伴う症状『手足がつる』についてです。医学用語では「有痛性筋痙攣」や「筋クランプ」とも表現されます。
「つる」とは、足や手などの筋肉が伸縮バランスを崩してしまうことで、異常な収縮を起こし、元に戻らない状態をいいます。
筋肉は、常に「どのくらい伸びているか」を脳や脊髄といった中枢神経に発信しています。それに応じて、中枢神経の出す「縮めろor緩めろ」という信号を受け取ることで、筋肉はバランスよく動かされています。
何らかの原因で、筋肉が「どれくらい伸びているか」伝える仕組みが不具合を起こすと、必要以上に脳から「収縮して」という信号が出てしまうことがあります。これが、筋肉が過度に収縮して、手足のつりが起こってしまう原因だと考えられています。
例えば、横になって寝ているときに『こむら返り』が起きやすいのは、つま先が伸びてふくらはぎの筋肉が縮んだ状態で、運動神経が刺激を受けると筋肉を収縮させやすい状態にあるからです。さらに、足裏に圧がかかっていないために筋肉の緊張を調整する機能が働きにくく、ふくらはぎの筋肉の収縮を強めてしまうからです。
つまり、治すには、足裏に圧がかかっている状態にすれば良いというわけです。足首を地面に立った時に曲がる方向へ屈曲するか、足を地面つけて、しゃがむか、立つかして、じっとしていると痛みは引いていきます。
また、手足がつる原因のひとつと考えられているのが「電解質異常」です。電解質とは、主にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液中にあるミネラルイオンのことで、これらのミネラルは、筋肉や神経の動きを調整しています。このミネラルバランスが、何らかの原因で乱れると、筋肉の異常興奮(痙攣)、つまり『手足のつり』が起こる原因になっているのではないかと言われています。
睡眠時は汗を多くかいており脱水傾向にあります。さらに全身をほとんど動かさないため、心拍数も減り、血行は低下しています。冬場の寒さや、夏場の過冷房の中で寝ると、手足の筋肉が冷え血管も収縮し、血行はさらに悪くなります。こういった状況で、ミネラルイオンのバランスが崩れていると、たまたま寝返りをうって筋肉に刺激が加わるだけで、筋肉の細胞が暴走して過剰な収縮が発生しやすくなってしまい、足がつるというわけです。
「水分を採ってるのに足がつるんです」という人がいますが、重要なのは、水分だけではなく“ミネラル分”なのです。汗の成分であるスポーツドリンクなどを飲むと良いでしょう。
ちなみに、中高年者の手足がつりやすいのは、若いときより運動量が減っているため、筋肉量が減少しており、そのため筋肉内の血行が低下し、乳酸などの疲労物質が排出しづらく、末梢神経の興奮を抑えにくくなり、筋肉の細胞が暴走しやすいため…などが考えられます。
また、妊婦さんは、子宮が下大静脈を圧迫して循環が悪くなっていたり、足が常に疲労していることから、足がつりやすいと知られています。
なお、糖尿病、肝臓障害、腎臓障害などの病気の場合も、手足がつりやすいので、起こる回数が多くて生活に支障が出てしまうことがあれば、病院に行く必要があるかもしれません。
「歩きすぎが原因で足をつった」と言う人もいますが、日々きちんと正しく歩いて、その後氷冷している場合、足がつることはほぼありません。
そもそも、足の筋肉量が減少すると、下半身の血液の流れが低下し、ミネラルやビタミンなどの栄養分の補給もうまくいかなくなります。そのため、動いていなくても、軽い日常生活でも筋肉疲労が蓄積しやすくなり、足はつりやすくなります。
歩くだけで、筋肉量の減少をくい止め、血流はよくなり、ミネラルバランスも良くなるのです。結果、手足がつりにくくなるというわけなのです。