今年の2月、私がケアマネになって初めて担当させていただいた利用者さんが、実家に帰られる事が決まりました。
サービス付き高齢者向け住宅で暮らされた半年間。
初めてお会いした時は、要介護5でした。
くも膜下出血の後遺症で、半身麻痺、視力も弱く、認知症の症状もありました。
今は・・・・・・
手すりにつかまって歩く事ができる。
誰しも家より良いところはありません。
帰りたい・・・・でも。。。。
在宅復帰が叶う利用者さんは、少ないのです。
この方は、とてもとても意欲的で
寝ている暇があったらリハビリがしたい。
夜中に目が覚めてしまったら、お父さん(ご主人)に手紙が書きたい。
自分の事はなんでも自分でやりたい。
という強い思いを貫き通されました。
私は何度、居室に足を運んだでしょう。
『転倒したら、また1からやり直しです、お願いだからコールを押してください。
一人で立たないでください。』と言い続けました。
違うのです。
私の支援は間違っていた。
『歩きたいのなら、安全に歩ける道を作ってあげればいいのよ。』
上司にそう言われてハッとしました。
転倒が怖い。これはもしかすると介護者目線だったかもしれません。
部屋をソファで仕切って小さく使う。
そしてそこに可動式の手すりを設置する。
もし、それで上手く歩けなかったらその時考えればいい。
続く