北の窓から(芦田っち)

PC関連と私的雑感のブログ。
2015年7月10日、カッコ内に名前を加えました。昔の友だちに気付いてほしくて・・・

点の記 -剣岳-

2009-07-30 16:00:00 | 書評・映画評など
女房殿のおごりで観てきました(7月25日)

新田次郎原作の「点の記 -剱岳-」

これは新潮文庫で読んだことがありました.
写真では何度も,いろんな角度・方向から見たことがある剱岳.

自分の足では2回だけ登頂したことがあります.
最初は先輩たちと3人で,2回目は写真撮りが目的だったので単独行.
いずれも富山側から室堂まで交通機関を利用.
最初は雄山に登り,別山 -- 剱岳 -- 剱沢を下り -- 内蔵助平 -- 黒部湖,
2回目は室堂から雷鳥平 -- 別山乗越 -- 剱岳 -- 行きと同じルートで下山.

岩の塊のように見える剱岳.
初回では,一服剱を越えたところで思わず腰が引けてしまいました.
中腰になってコルを渡りました.相当に怖い思いでした.

さて,映画「点の記 -剱岳-」は,
100年以上前の明治 39,40年(1906, 1907年)の話.
今から見れば装備も貧弱で,よくもまぁ登れたものです.

多少キツイ山にせよ,今では道が付けられ,鎖もあり,
夏の縦走は一般人でも頑張ればできる.
ただし,山が初めてとか,2,000 メートル級は未経験とかいう場合は
無理でしょうね.

# 仲間たちとの飲み会で,先日の北海道・トムラウシ山での遭難事故の
  話題になりました.
  旅行会社に問題あり,ガイドに問題あり,装備に問題あり・・・
  などと意見が出ました.
  いずれにせよ,多くの方々が亡くなられたことは事実.
  ご遺族の方々にはお悔やみ申し上げます.

映画の出来は・・・いまひとつといった感じです.
たまたまプレミアシートだったので,腰は痛くならず,
画面に集中できたのですが,どことなく物足りない印象.

陸軍測量部の威信をかけた日本山岳会との登頂争い,
雪,雨など厳しい状況下でのルート探しと登頂,
ガイド・人足との確執,修験者との出会い,
測量部を退職した先輩,功を急ぐ後輩,留守を守る妻・・・
沢山のミニテーマを盛り込みすぎたのかな,とも思います.
小説と映画の違いが出てしまったようにも思います.

大量の雪が残る季節での撮影は,演技する人にもスタッフにも
相当厳しいものだったことでしょう.
滑落シーンや雪崩に飲みこまれるシーンもありました.
30年以上も前の山歩きを思い出させる景色は,
山の冷酷さ・厳しさを見せながらも美しく,
剱岳っていいなぁと再確認しました.

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2 コメント

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八月のごあいさつです (sohya)
2009-08-01 05:52:05
■芦田っち様。
八月になりました。
こちら京都では、まだ梅雨があけません。
一体どうなっているのでしょうか。
お元気のご様子何よりです。
あなたのサイトは、コメントを置かなくでも
ほぼ毎日拝見していますので。。。。
八月のごあいさつでした。
では、また。
返信する
当地でも梅雨は明けていない (芦田っち)
2009-08-02 17:42:48
■ sohya 様
月初めのコメントを頂き,どうもありがとうございました.
京都同様,当地でも梅雨が明けたとは思えず,鬱陶しいお天気が続いています.九州,中国,近畿では相当量の雨になっているかと思います.
天候は不順ですが,気持ちは順風でいきたいものですね.
返信する

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