(H19年7月4日追記 : この項は、august03の意見を書かせていただきました。
しかし私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性は
ありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います。)
................................................................
(側わん症治療掲示板は過去ログが残らない仕組みになっているようです。
同じような質問が繰り返されていますので、こちらのブログにも保管させて
いただきました)
Q:中2女子 こんどの夏休みに手術
医師から、運動は半年間全く出来なくなると言われました。
(テニス部に入ってます)
手術をすることより、テニスが当分の間できなくなるのがとても辛いです。
どの程度、運動が出来なくなるのでしょうか?
A:側弯症手術では、ご存じのようにインスツルメンテーションと呼ばれる金属
(チタン)のロッドをペディクルスクリューとコネクトさせて脊柱に挿入すること
になります。このとき、曲がっている脊柱をまさに力わざで戻すような操作をする
わけですが、それら一連の作業において、戻りをよくするために.....曲がっている
骨をできるだけまっすぐにしようという手術なわけですから、患者さんにとって
も、術後にできるだけまっすぐになっていることが期待に添うわけですよね.....
堅くなってくっついている部分を削り取って、いったんゆるゆるにするような技術
を用います。ゆるゆるになればなるほど、戻りもよくなる、というわけです。
そこにロッドを添えてその「まっすぐ」な位置を保たせる。というのが側弯手術と
いうわけです。ここで、とても重要なのが、まっすぐに保つためには、脊柱に
骨癒合(骨がくっつくこと。例えば、骨折した骨がくっつくをことをイメージして
下さい)が得られる必要がある、ということです。金属ロッドだけでは、荷重を支
え、つねに動きを発生させている脊柱を支えるための「支柱」には弱すぎるので
す。そこで、先生は、いったんゆるゆるにした脊柱にロッドを添えたら、骨移植と
いう方法をとります。このとき、使う骨は、ゆるゆるにするために削り取った骨を
使用するのですがそれでも不足するときは、腸骨(骨盤の一部)からも骨を削り取っ
て使用します。
これらの「骨移植」により、術後、時間の経過とともに、骨癒合が進み、そして
完全に骨が固定される。という状態になります。
この骨癒合が得られるには、一般的に半年から一年は必要です。
先生が半年程度は過激な運動はしないでと言うのは、骨癒合が得られていないうち
に、過激な運動をすることで、癒合自体が得られない。という最悪の事態を避ける
ためなのです。例えは悪いかもしれませんが、サイコロとサイコロをボンドで接着
しようとするときに、ふたつのサイコロをくっつけたまましばらく「保持」します
よね。理屈は同じです。
いくら手術をして、金属ロッドを入れたとしても、骨癒合自体が得られなかった
場合その手術は失敗の範疇となり、最悪は、再手術ということになります。
絶対安静にしている必要がある、と述べているのではありませんので、ご注意下さ
い。手術二日後からは歩行可能ですし、歩行はどんどんしなければいけません。
日常生活をおくることに不安を持つ必要もありません。逆に動かないことは、
骨癒合を阻害することになります。血行が良い状態が大切なのです。健康状態であ
ることを保つことが大切です。
(写真は骨癒合をイメージしてもらうために、「骨折」の写真を利用しました。
こういう隙間が埋まっていくことを「骨癒合する」とイメージして下さい)
しかし私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性は
ありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います。)
................................................................
(側わん症治療掲示板は過去ログが残らない仕組みになっているようです。
同じような質問が繰り返されていますので、こちらのブログにも保管させて
いただきました)
Q:中2女子 こんどの夏休みに手術
医師から、運動は半年間全く出来なくなると言われました。
(テニス部に入ってます)
手術をすることより、テニスが当分の間できなくなるのがとても辛いです。
どの程度、運動が出来なくなるのでしょうか?
A:側弯症手術では、ご存じのようにインスツルメンテーションと呼ばれる金属
(チタン)のロッドをペディクルスクリューとコネクトさせて脊柱に挿入すること
になります。このとき、曲がっている脊柱をまさに力わざで戻すような操作をする
わけですが、それら一連の作業において、戻りをよくするために.....曲がっている
骨をできるだけまっすぐにしようという手術なわけですから、患者さんにとって
も、術後にできるだけまっすぐになっていることが期待に添うわけですよね.....
堅くなってくっついている部分を削り取って、いったんゆるゆるにするような技術
を用います。ゆるゆるになればなるほど、戻りもよくなる、というわけです。
そこにロッドを添えてその「まっすぐ」な位置を保たせる。というのが側弯手術と
いうわけです。ここで、とても重要なのが、まっすぐに保つためには、脊柱に
骨癒合(骨がくっつくこと。例えば、骨折した骨がくっつくをことをイメージして
下さい)が得られる必要がある、ということです。金属ロッドだけでは、荷重を支
え、つねに動きを発生させている脊柱を支えるための「支柱」には弱すぎるので
す。そこで、先生は、いったんゆるゆるにした脊柱にロッドを添えたら、骨移植と
いう方法をとります。このとき、使う骨は、ゆるゆるにするために削り取った骨を
使用するのですがそれでも不足するときは、腸骨(骨盤の一部)からも骨を削り取っ
て使用します。
これらの「骨移植」により、術後、時間の経過とともに、骨癒合が進み、そして
完全に骨が固定される。という状態になります。
この骨癒合が得られるには、一般的に半年から一年は必要です。
先生が半年程度は過激な運動はしないでと言うのは、骨癒合が得られていないうち
に、過激な運動をすることで、癒合自体が得られない。という最悪の事態を避ける
ためなのです。例えは悪いかもしれませんが、サイコロとサイコロをボンドで接着
しようとするときに、ふたつのサイコロをくっつけたまましばらく「保持」します
よね。理屈は同じです。
いくら手術をして、金属ロッドを入れたとしても、骨癒合自体が得られなかった
場合その手術は失敗の範疇となり、最悪は、再手術ということになります。
絶対安静にしている必要がある、と述べているのではありませんので、ご注意下さ
い。手術二日後からは歩行可能ですし、歩行はどんどんしなければいけません。
日常生活をおくることに不安を持つ必要もありません。逆に動かないことは、
骨癒合を阻害することになります。血行が良い状態が大切なのです。健康状態であ
ることを保つことが大切です。
(写真は骨癒合をイメージしてもらうために、「骨折」の写真を利用しました。
こういう隙間が埋まっていくことを「骨癒合する」とイメージして下さい)