側彎症とは直接関係ありません。
今回のVEPTR署名嘆願運動から始まり、PMDAに関する様々なことを調べ、考えている
中で、これは何かへんだろう、という思いにかられる事が、後から後から頭に浮かんできてしまいます。
カテゴリー医療へのひとりごとの中にさらにサブカテゴリーとして「医療行政シリーズ」
という名前で区分した形で、august03の意見を述べさせていただきます。
側彎症に関する新しい知識、情報をお待ちの皆様には期待に添えない内容のことばかり
このところ続いていますが、来週19日月曜にVEPTRの会の皆さんが舛添大臣との面会が
決まり、6万を超える署名を提出できる機会を得たことを目前として、もう少し、
バックアップできる情報等を掲載したいと思います。
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霞ヶ関の行政官僚の方々が、そのキャリア形成 (というのでしょうか? )の流れ
として、およそ二年間ほどで次の部署に移る。というのがキャリアの方々のルール?
しきたり? 慣行 ? .... どう表現するのが適切かわかりませんが、課長、局長
という立場の方々は二年間が在籍の目安になっているようです。
そのこと自体を良いとかいけないとか、言えるだけの知識も情報もありませんので
それはそれで触れずにおきたいと思います。
ここで述べたいのは、......ちょっと言い方が大袈裟すぎるかもしれませんが、
日本に長期スパンでの「戦略」ができないのは、短期間で交代してしまい、長い目
でその分野の仕事を見る人間が不在になっている為ではないか、と思ってしまいます。
戦略は政治家が作るものなのかもしれません。とはいえ、その戦略の骨子や、基礎事実
関係とか、データ類は、やはり霞ヶ関で蓄積されていくものだと思います。政党が
いくら情報能力があるとは言っても、行政機関とは比べる事もできないと思うから
です。
側わん症という病気を理解するのに、この病気をとりまく環境を理解するのに、ほぼ
一年という月日がかかりました。もちろん、それでもまだ底の浅いものだと思います。
この経験をとおして感じるのは、病気(治療)を理解し、そこから医療行政のあるべき姿を
構築するには、二年間という短期間では難しいだろう、と思うのです。局長/課長の
下には、大勢の部下がいて、そのひとたちが行政としての作業を作りだしているから
問題ないのかもしれませんが、しかし、人間が営む組織において、ヘッドが代わる
というのはかなり大きなインパクトを持つものです。それは行政においても、同じ
ことが言えるのではないでしょうか。
側彎症という病気それ自体を減らすことには、行政は何もできません。誰にもそれは
できることではありません。
しかし、行政は、その患者さんたちに「より良い医療が提供される」ことに対しては
責任もありますし、また、それを行えるだけの権限をもっています。
先の「側わん症治療と医療費削減への提言」にも書きましたように、....私の調査不足
勉強不足かもしれませんが、国内にある医療関連データベースがうまく構築できて
いないように感じます。このようなデータベースを構築するのも行政の仕事の一部
なはずです。現に、厚労省統計、文科省統計が存在しているわけですから。
それらが病気の治療にうまく役立っているのでしょうか? 医療行政を推進するのに
本当に役立っているのでしょうか? 真の答えは持っていませんが、側彎症に関して
だけ言えば、治療を進める為にはあまり役立つデータ(資料)を見つけることができ
ませんでした。
側彎症は、いつ発見されるかでその患者(こども)のその後の人生が大きく変わって
きます。できれば、手術をせずに一生を過ごすことができれば、それに越した事は
ありません。そして、早期発見の為には、脊柱検診がいかに有効に (かつ費用対効果をもち)
機能するかが大きなポイントになります。
現在の方法がベストではありません。脊柱検診が実施されていない地域も存在します。
実施されても啓蒙不足から、二次検査を受けるこどもが少ないという現実があったり
、整体等による間違った誘導が行われていることによる「実害」もあります。
装具療法を有効ならしめるために、米国ではNIHが主導して大規模臨床試験が実施
されていますが、それは長い目でみれば、国民が安心して健康的生活を送り、適切
な治療が行われる。というまさに国としての役割を果たすものであり、翻ってその
結果からは、こどもにできるだけ負担の少ない装具療法が提供できるようになると
ともに、国の医療費自体に対しても削減効果を持つものになります。なぜならば
手術件数が減少するであろうからです。
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00448448?recr=open&cond=%22Scoliosis%22&rank=6
あるいは、日本にはまだ導入されていない側彎症装具があります。
それを輸入するのは民間企業なのでしょうが、それを推進する旗ふりが行政であっても良いはず。
いまの装具よりも、格段の進歩があるものが....少なくとも、暑さに悩まされる
ことは少なくなる.....どうして日本では使用できないのでしょう。それがあれば
こどもたちの装具装着率(時間)も増加して、矯正効果も高まることが期待できます。
つまり、そこからも、手術件数の減少を期待できるわけです。
厚労省は国民の為にそういうことをしてくれる役所ではないのか? 素朴な疑問です。
そして、そのような行政を行っていくには、二年毎にヘッド(局長、課長、室長)が
交代するというのは短すぎるのではないでしょうか? あるいは、それらヘッドの下で
少なくとも数年はひとつの仕事をやり遂げるまで在籍して業務にあたられる副長クラス
の人が必要なのでは?
今回のデバイスラグの問題にしても、問題の本質がどこにあり、どういう解決策が
あるかを分析して、そしてその解決にむかって具体的に仕事をしていくのには、
数年単位で責任をもって係る担当者が必要なのではないでしょうか?
......担当者が代わるたびに、白紙にもどって、最初からやりなおし。
それが、行政の最大の欠陥のはず
行政組織の欠点が、つまるところ、国民に犠牲を強いている。という図式
になるのではないでしょうか....
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ブログ内の関連記事
「新しい法律を求めて 人道的必要性を有する希少疾病用医療機器」
医療行政シリーズ No.1
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/b99a086d250884721f9ad030101adf6d
今回のVEPTR署名嘆願運動から始まり、PMDAに関する様々なことを調べ、考えている
中で、これは何かへんだろう、という思いにかられる事が、後から後から頭に浮かんできてしまいます。
カテゴリー医療へのひとりごとの中にさらにサブカテゴリーとして「医療行政シリーズ」
という名前で区分した形で、august03の意見を述べさせていただきます。
側彎症に関する新しい知識、情報をお待ちの皆様には期待に添えない内容のことばかり
このところ続いていますが、来週19日月曜にVEPTRの会の皆さんが舛添大臣との面会が
決まり、6万を超える署名を提出できる機会を得たことを目前として、もう少し、
バックアップできる情報等を掲載したいと思います。
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霞ヶ関の行政官僚の方々が、そのキャリア形成 (というのでしょうか? )の流れ
として、およそ二年間ほどで次の部署に移る。というのがキャリアの方々のルール?
しきたり? 慣行 ? .... どう表現するのが適切かわかりませんが、課長、局長
という立場の方々は二年間が在籍の目安になっているようです。
そのこと自体を良いとかいけないとか、言えるだけの知識も情報もありませんので
それはそれで触れずにおきたいと思います。
ここで述べたいのは、......ちょっと言い方が大袈裟すぎるかもしれませんが、
日本に長期スパンでの「戦略」ができないのは、短期間で交代してしまい、長い目
でその分野の仕事を見る人間が不在になっている為ではないか、と思ってしまいます。
戦略は政治家が作るものなのかもしれません。とはいえ、その戦略の骨子や、基礎事実
関係とか、データ類は、やはり霞ヶ関で蓄積されていくものだと思います。政党が
いくら情報能力があるとは言っても、行政機関とは比べる事もできないと思うから
です。
側わん症という病気を理解するのに、この病気をとりまく環境を理解するのに、ほぼ
一年という月日がかかりました。もちろん、それでもまだ底の浅いものだと思います。
この経験をとおして感じるのは、病気(治療)を理解し、そこから医療行政のあるべき姿を
構築するには、二年間という短期間では難しいだろう、と思うのです。局長/課長の
下には、大勢の部下がいて、そのひとたちが行政としての作業を作りだしているから
問題ないのかもしれませんが、しかし、人間が営む組織において、ヘッドが代わる
というのはかなり大きなインパクトを持つものです。それは行政においても、同じ
ことが言えるのではないでしょうか。
側彎症という病気それ自体を減らすことには、行政は何もできません。誰にもそれは
できることではありません。
しかし、行政は、その患者さんたちに「より良い医療が提供される」ことに対しては
責任もありますし、また、それを行えるだけの権限をもっています。
先の「側わん症治療と医療費削減への提言」にも書きましたように、....私の調査不足
勉強不足かもしれませんが、国内にある医療関連データベースがうまく構築できて
いないように感じます。このようなデータベースを構築するのも行政の仕事の一部
なはずです。現に、厚労省統計、文科省統計が存在しているわけですから。
それらが病気の治療にうまく役立っているのでしょうか? 医療行政を推進するのに
本当に役立っているのでしょうか? 真の答えは持っていませんが、側彎症に関して
だけ言えば、治療を進める為にはあまり役立つデータ(資料)を見つけることができ
ませんでした。
側彎症は、いつ発見されるかでその患者(こども)のその後の人生が大きく変わって
きます。できれば、手術をせずに一生を過ごすことができれば、それに越した事は
ありません。そして、早期発見の為には、脊柱検診がいかに有効に (かつ費用対効果をもち)
機能するかが大きなポイントになります。
現在の方法がベストではありません。脊柱検診が実施されていない地域も存在します。
実施されても啓蒙不足から、二次検査を受けるこどもが少ないという現実があったり
、整体等による間違った誘導が行われていることによる「実害」もあります。
装具療法を有効ならしめるために、米国ではNIHが主導して大規模臨床試験が実施
されていますが、それは長い目でみれば、国民が安心して健康的生活を送り、適切
な治療が行われる。というまさに国としての役割を果たすものであり、翻ってその
結果からは、こどもにできるだけ負担の少ない装具療法が提供できるようになると
ともに、国の医療費自体に対しても削減効果を持つものになります。なぜならば
手術件数が減少するであろうからです。
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00448448?recr=open&cond=%22Scoliosis%22&rank=6
あるいは、日本にはまだ導入されていない側彎症装具があります。
それを輸入するのは民間企業なのでしょうが、それを推進する旗ふりが行政であっても良いはず。
いまの装具よりも、格段の進歩があるものが....少なくとも、暑さに悩まされる
ことは少なくなる.....どうして日本では使用できないのでしょう。それがあれば
こどもたちの装具装着率(時間)も増加して、矯正効果も高まることが期待できます。
つまり、そこからも、手術件数の減少を期待できるわけです。
厚労省は国民の為にそういうことをしてくれる役所ではないのか? 素朴な疑問です。
そして、そのような行政を行っていくには、二年毎にヘッド(局長、課長、室長)が
交代するというのは短すぎるのではないでしょうか? あるいは、それらヘッドの下で
少なくとも数年はひとつの仕事をやり遂げるまで在籍して業務にあたられる副長クラス
の人が必要なのでは?
今回のデバイスラグの問題にしても、問題の本質がどこにあり、どういう解決策が
あるかを分析して、そしてその解決にむかって具体的に仕事をしていくのには、
数年単位で責任をもって係る担当者が必要なのではないでしょうか?
......担当者が代わるたびに、白紙にもどって、最初からやりなおし。
それが、行政の最大の欠陥のはず
行政組織の欠点が、つまるところ、国民に犠牲を強いている。という図式
になるのではないでしょうか....
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ブログ内の関連記事
「新しい法律を求めて 人道的必要性を有する希少疾病用医療機器」
医療行政シリーズ No.1
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/b99a086d250884721f9ad030101adf6d