初回記載:2017年9月21日
追記:2017年11月8日
追記:2018年2月14日
民間療法に関する主張は、新たに民間療法反対論(https://blogs.yahoo.co.jp/gcpmamoru)というブログに記載していくことにしました。
整体・カイロ等民間療法者への呼びかけ
これは私見であり、反対意見があることも知った上でここに記載するものです。
根本原則として、病気の治療は医療機関で行われるべきものと考えます。医師、看護師、検査技師(検査部門)、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、医療コーディネーター等々が医療設備を用いて、責任の明確な立場の方々が患者を検査し、治療し、看護するもの、と考えます。まして、子どもの病気に対してはそれが否定される理由がどこにあるのでしょう。 特発性側弯症は子どもの病気です。自分の症状や治療内容を理解できる大人ではありません。 子どもなのです。
民間療法者は、大人を対象としてビジネスをすることで何が不満なのでしょう? 自分達が子ども達を救っていると本当に信じているのであれば、その医学的証拠を、医学データととして認められるレベルのものを提示すべきです。施術前後の写真は証拠ではありません。患者さんからの感謝の手紙は証拠ではありません。医者を巻き込んで「これは凄い」とと語ってもらうことは証拠ではありません(そもそも医者であるならば、医学データの何たるかは知っているはず。医者の自分が凄いと言うのだから、これは事実だ。というのは権威を利用した「まやかし」「印象操作」です)。政治家を連れてきて、「これは凄い」と語らせることは証拠ではありません。〇〇協会や△△団体から表彰されることは証拠ではありません。 医学データを示すことなく、事情を理解しえない子どもを治療しようとすることは、もちろん医療ではなく、道義にも倫理にも反する行為です。
昨日の「側弯症にまつわる都市伝説の害」の中で、市場があれば、そこに群がって参入してくる、と記載しましたが、その市場 つまり患者数についてのデータをご紹介したいと思います。
過去にも何度か同様のトピックスがありますので、そちらも参考にしていただければと思います。
[側弯症の発症は無くなることはありません]2008年2月11日
ここでは、下出先生の書籍から引用させていただきました。
(page71-72:原因不明の特発性側弯症)
.....発生頻度は、全国の小学校で行われている学校検診の結果からわかっていますが、統計のとりかたにより少し違います (中略) 側弯の角度が15度という背骨の変形は裸になってもよくわからず、レントゲン写真を撮ってはじめてわかるという程度のものです。体の変形が「みてわかる」くらいの側彎の角度30度以上の側弯症となると 0.2%、500人にひとりの頻度になります。......
☞(コメントby august03)
日本における毎年の出生数を約100万人としますと、各学年にはそれぞれ100万人x0.002=2千人の子供たちが30度以上の「見てわかる」側弯症を有していると思われます。発症率には変わりはない、という前提にたっているのですが、発症率は年によって大きな変動はありませんので、大枠としてはこの計算で大きな誤差はないと考えられます。ただし、2千人全てが装具療法をしているわけではありません。これらの患者さんは「経過観察期間」として、定期的検査をするように指導を受けていると思います。その定期検査によって、「進行している側弯症」を発見し、その場合は「装具療法」が指導されると思います。
ただし、ここでのaugust03のポイントは、側弯整体がターゲットにしている市場ですので、「見てわかる」程度のカーブを有する側弯症患者、つまり思春期が終える前までの各年代(小学生、中学生、高校生)の2000人として試算してみます。 2000人 x (6+3+3)= 2万4千人 問題なのは、.....側弯整体から見て「ビジネスとしておいしい」のは、この市場は大きく増えることはないが、減ることもない。という点です。一定のビジネスを維持していくことができる市場だということです。もちろん、2万4千人が側弯整体にいくわけではありません。でも、仮にその1パーセント 240人がひとつの側弯整体に月2回1年通ったとしたら、1回の施術料金を5000円と仮定すると、240人x5000円x2回x12月=2880万円/年 ということになります。投下する資本は、土地施設料・光熱費・スタッフ人件費等ですが、十分な利益が得られることはおわかりいただけると思います。側弯整体はひとつだけではありませんから、240人を奪い合っているのかもしれませんが、仮説を1パーセントにしただけですので、もしかすると2パーセントかもしれません。3パーセントかもしれません。民間療法が儲ける手立ては、いかに患者(思春期特発性側弯症の場合は、お母さん)に不安を覚えさせるか、というテクニックにかかっています。不安を煽れば煽るほど、そして期待を煽れば煽るほど、儲けるチャンスつまり市場が広がる。ということです。宣伝費はほぼタダです。なぜならインターネットが最も効果的宣伝方法だからです。10年前は、ネット掲示板を見ると患者のフリをした投稿者が「xxxxx整体に行くと治るよ」という投稿が横行していました。今はどうなのでしょう?
他の記事でも記載しましたように、私は「整体」を悪い仕事だと言ってるのではありません。それを必要とし、その施術によってconfortableになる人たちがおられるわけですから、社会的役割を担っておられると思います。良心的な、そしてしっかりと勉強されている整体の方々は決して思春期特発性側弯症の患者に「治る」等という宣伝はしていないと思います。そういう整体の方々とは異なる側弯ビジネスをしている人をaugust03は「側弯整体」とここでは呼称しています。
日本のサラリーマンの平均給与が約400万円/年、母子家庭ですと約200万円/年。これが今の日本の現実です。側弯整体は「特殊」であり、「患者を救っている」のだから、年収1千万や2千万円あるのは当たり前?
august03
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
追記:2017年11月8日
追記:2018年2月14日
民間療法に関する主張は、新たに民間療法反対論(https://blogs.yahoo.co.jp/gcpmamoru)というブログに記載していくことにしました。
整体・カイロ等民間療法者への呼びかけ
これは私見であり、反対意見があることも知った上でここに記載するものです。
根本原則として、病気の治療は医療機関で行われるべきものと考えます。医師、看護師、検査技師(検査部門)、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、医療コーディネーター等々が医療設備を用いて、責任の明確な立場の方々が患者を検査し、治療し、看護するもの、と考えます。まして、子どもの病気に対してはそれが否定される理由がどこにあるのでしょう。 特発性側弯症は子どもの病気です。自分の症状や治療内容を理解できる大人ではありません。 子どもなのです。
民間療法者は、大人を対象としてビジネスをすることで何が不満なのでしょう? 自分達が子ども達を救っていると本当に信じているのであれば、その医学的証拠を、医学データととして認められるレベルのものを提示すべきです。施術前後の写真は証拠ではありません。患者さんからの感謝の手紙は証拠ではありません。医者を巻き込んで「これは凄い」とと語ってもらうことは証拠ではありません(そもそも医者であるならば、医学データの何たるかは知っているはず。医者の自分が凄いと言うのだから、これは事実だ。というのは権威を利用した「まやかし」「印象操作」です)。政治家を連れてきて、「これは凄い」と語らせることは証拠ではありません。〇〇協会や△△団体から表彰されることは証拠ではありません。 医学データを示すことなく、事情を理解しえない子どもを治療しようとすることは、もちろん医療ではなく、道義にも倫理にも反する行為です。
昨日の「側弯症にまつわる都市伝説の害」の中で、市場があれば、そこに群がって参入してくる、と記載しましたが、その市場 つまり患者数についてのデータをご紹介したいと思います。
過去にも何度か同様のトピックスがありますので、そちらも参考にしていただければと思います。
[側弯症の発症は無くなることはありません]2008年2月11日
ここでは、下出先生の書籍から引用させていただきました。
(page71-72:原因不明の特発性側弯症)
.....発生頻度は、全国の小学校で行われている学校検診の結果からわかっていますが、統計のとりかたにより少し違います (中略) 側弯の角度が15度という背骨の変形は裸になってもよくわからず、レントゲン写真を撮ってはじめてわかるという程度のものです。体の変形が「みてわかる」くらいの側彎の角度30度以上の側弯症となると 0.2%、500人にひとりの頻度になります。......
☞(コメントby august03)
日本における毎年の出生数を約100万人としますと、各学年にはそれぞれ100万人x0.002=2千人の子供たちが30度以上の「見てわかる」側弯症を有していると思われます。発症率には変わりはない、という前提にたっているのですが、発症率は年によって大きな変動はありませんので、大枠としてはこの計算で大きな誤差はないと考えられます。ただし、2千人全てが装具療法をしているわけではありません。これらの患者さんは「経過観察期間」として、定期的検査をするように指導を受けていると思います。その定期検査によって、「進行している側弯症」を発見し、その場合は「装具療法」が指導されると思います。
ただし、ここでのaugust03のポイントは、側弯整体がターゲットにしている市場ですので、「見てわかる」程度のカーブを有する側弯症患者、つまり思春期が終える前までの各年代(小学生、中学生、高校生)の2000人として試算してみます。 2000人 x (6+3+3)= 2万4千人 問題なのは、.....側弯整体から見て「ビジネスとしておいしい」のは、この市場は大きく増えることはないが、減ることもない。という点です。一定のビジネスを維持していくことができる市場だということです。もちろん、2万4千人が側弯整体にいくわけではありません。でも、仮にその1パーセント 240人がひとつの側弯整体に月2回1年通ったとしたら、1回の施術料金を5000円と仮定すると、240人x5000円x2回x12月=2880万円/年 ということになります。投下する資本は、土地施設料・光熱費・スタッフ人件費等ですが、十分な利益が得られることはおわかりいただけると思います。側弯整体はひとつだけではありませんから、240人を奪い合っているのかもしれませんが、仮説を1パーセントにしただけですので、もしかすると2パーセントかもしれません。3パーセントかもしれません。民間療法が儲ける手立ては、いかに患者(思春期特発性側弯症の場合は、お母さん)に不安を覚えさせるか、というテクニックにかかっています。不安を煽れば煽るほど、そして期待を煽れば煽るほど、儲けるチャンスつまり市場が広がる。ということです。宣伝費はほぼタダです。なぜならインターネットが最も効果的宣伝方法だからです。10年前は、ネット掲示板を見ると患者のフリをした投稿者が「xxxxx整体に行くと治るよ」という投稿が横行していました。今はどうなのでしょう?
他の記事でも記載しましたように、私は「整体」を悪い仕事だと言ってるのではありません。それを必要とし、その施術によってconfortableになる人たちがおられるわけですから、社会的役割を担っておられると思います。良心的な、そしてしっかりと勉強されている整体の方々は決して思春期特発性側弯症の患者に「治る」等という宣伝はしていないと思います。そういう整体の方々とは異なる側弯ビジネスをしている人をaugust03は「側弯整体」とここでは呼称しています。
日本のサラリーマンの平均給与が約400万円/年、母子家庭ですと約200万円/年。これが今の日本の現実です。側弯整体は「特殊」であり、「患者を救っている」のだから、年収1千万や2千万円あるのは当たり前?
august03
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?