~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

側弯症 独りで悩まないでください (米国における取り組み)

2009-09-21 00:20:10 | 側弯症患者さんの経験
(皆さん、長いあいだご無沙汰しております。体調不良も軽快して米国での研究生活
にもようやく慣れてきたと思いましたら、今度は本当に病気を発症してしまい手術
治療のために急遽日本に戻り、ようやく落ち着きを取り戻してきたところです。
しばらくは養生もかねて日本にいる予定です。その間にまた少しづつ資料を公開
していきたいと思います)


http://sites.google.com/site/wwwscoliosisorgawareness/scoliosis-media-community-guide
June is National Scoliosis Awareness Month!
六月は米国における「側弯症を知らしめる月間」として昨年に続いて二回目となる
取り組みが行われました。
添付記事より幾つかの章を引用してみます。

側弯症を治療せずに放置した場合、進行が進み、慢性的な背痛や心臓や肺に対する
障害、そして自尊心を損なう原因になりえます。
側弯症のスクリーニングには身体に負担をかけることもなく30秒ほどで完了します
早期診断により、適切な治療を行うことで、側弯症と診断された人々も健康で
活動的な生活を送ることが可能となります。

側弯症は脊柱の異常カーブであり、米国ではおよそ人口の2~3%が側弯症を有する
と考えられ、その数は約700万人に相当します。側弯症と診断されるのは多くの場合
10歳~15歳のこどもたちですが、幼児や大人でもそれはみられます。
全ての人種で発症する病気であり、男でも女でも発症します。女子の場合は、男子
よりも八倍の発症率があり、治療を必要とするカーブに進行しやすい傾向があります。

多くの場合は、カーブは小さなものであり経過観察のみで済む場合が大半です。
米国整形外科学会の調査によれば、カーブを有する1/4の子供たちは経過観察のみ
でした。米国の半分ほどの州では学校において側弯症スクリーニングが実施されて
います。これにより、親/教師/保健師そしてこども達は側弯症の初期においてその
兆候を知ることができます。
また、診断と治療技術は毎年向上しており、医師やメディカルスタッフは側弯症に
対する取り組みを地元の様々なイベントで喚起しています。

大切な情報は、側弯症と診断された子供たちやその両親に提供され、どこで治療が
受けられるかも知ることができます。地元ではセミナーやサポートグループが、
彼らの経験をシェアし、患者さん同士を結びつけることで、子供たちやその両親が
情報不足や阻害感から孤独に陥る事を防いでいます。

(このページ下部からPDF資料をダウンロードできるのですが、その中から幾つかの
興味深い資料を紹介します)

 • Each year, an estimated 30,000 children are fitted for a brace and
  more than 100,000 children and adults diagnosed with scoliosis undergo
  surgery

 毎年、米国ではおよそ3万人のこどもたちがブレース療法に取り組み
 側弯症のこどもと大人の双方を合わせて約10万症例の手術が実施されている

 Fewer than half of U.S. states currently legislate school screening;
 medical societies recommend that females are screened at least twice at
  age 10 and 12 and males once at age 13 or 14

 米国の約半分の州で、学校での側弯症スクリーニングが実施されている。
 医学会は次のようにスクリーニングすることを推奨している。
 女子では10歳と12歳のときに年二回、男子は13歳と14歳のときに年一回
 スクリーニングすること。

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(august03より)

ほぼ三ヶ月ぶりの新規記事の投稿となりました。この不在で、ブログを読まれる人
もいなくなるかという不安もあったのですが、アクセス解析を見ますとそのような
こともなくコンスタントにログされていることがわかりました。
でもそれは逆を言えば、つねに側弯症に関する情報を求める人たちがいる。という
ことの裏返しにもなります。
いつかこの側弯症ブログの役割が終える日が来ることを願っているのですが、
それには、やはりこの病気に対する正しい知識と情報が広くいきわたり、ある意味
では医学常識として、小さな子供たちを持つお母さんがたに定着することが必要
なのだと思います。

今回上記でお知らせした資料のなかで、「女子では10歳と12歳のときに年二回」の
スクリーニング実施が米国医学会から推奨されている。というのは側弯症の早期
発見による早期治療開始の効果を得るためには、この間隔でのスクリーニングが
有効である(必要である)ということの表明と受け止めることができます。
これは当然、日本のこども達にも当てはまることです。
このような提言を、現実のものにしていくためには、やはり米国で実施されている
ような「側弯症を広く知らしめる月間」のような活動を行ったり、そしてあるいは
このブログや掲示板をご覧になっている皆さんからの情報の発信が大切なのだと
思います。

皆さんが掲示板を通じて、全国の同じような境遇の方々の存在を知ることで、
自分だけではない、みんなもがんばっている、私もがんばろう。という気持ちを
抱いて、前向きに治療に取組まれることと、そして同時に、気持ちが落ち着かれて
周囲にも目を向ける余裕ができたきたなら、どうか今度は、皆さんが情報の発信元
として、まだこの病気の存在を知らない方々に「知らしめる役割」を担って欲しい
と思います。
スクリーニングは、家庭でもできます。お子さんと一緒にお風呂に入ったときに
ちょっと背中を注意深く見ることで発見するきっかけになることもあります。
でもその為には、「側弯症」という病気の存在とその観察の仕方があることを知識
として得ていることが大前提です。

早期発見により、手遅れにならずに治療を開始することができます。
みなさんの経験を次の世代の方々に、つなげていくこと、そのような社会が広がって
いくことを期待してやみません

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2 コメント

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復活され、よかったです! (ランママ)
2009-09-24 10:48:55
しばらく更新がなされてなかったので、心配しておりました。手術なさったとの事、全然知らずにすみません。
私も娘の手術が終わってからはこちらをお邪魔する回数は減っていましたが、でもこちらで助けていただいたご恩返しを(患者さんに対する精神的支援等)いつかなんらかの形で出来るまでは、
拝見していくつもりです。どうぞお体大事になさって下さい。まだまだaugust03さんの助けが必要な方がたくさんいらっしゃいますので。
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大事になさってください。 (さくら)
2009-09-23 20:10:14
お久しぶりです。
私も娘が留学してからは、ここにお邪魔する回数もめっきりと減ってしまいましたが、それでも時々のぞいていました。体調不良との事でしたので、心配していましたが、手術までされたとは驚きました。
一日も早く回復されるのを心より祈っております。
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