昨年3月末に英国王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃が、アメリカで強い影響力を持つオプラ・ウィンフリーから「ぶっちゃけ」トークインタビューを受けることが発表されたが、エリザベス女王は、このことについて事前に知らされておらず、両者の間にある溝がますます深まるのではないかと、心配する声が上がっている。
2018年にウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂で結婚式を挙げたヘンリー王子とメーガン妃。この式に出席し、昨年、2人が高級住宅地サンタバーバラのモンテシートに引っ越してからはご近所さんとして友情を深め、さらに王子とはApple TV+で配信される予定のメンタルヘルスに関するドキュメンタリーシリーズを共同制作するなど、2人にとって”第二の母”のような存在のオプラによる独占インタビューが行われることが発表されたのは現地時間2月15日のこと。
インタビューを放送する米CBS局が、「結婚や王室離脱、母親であること、さらに人道活動や慈善活動、世間から厳しいプレッシャーを受けながらどう生きているのか」について聞き出す、90分の番組になるという声明を出したのだが、実はこれ、英ITV局にスクープされ、慌てて発表したものだった。
英大手タブロイド紙「デイリー・メール」は21日、通常、英国王室のメンバーがテレビインタビューを受ける際には、エリザベス女王の許可を得ることになっているが、ヘンリー王子は今回のオプラのインタビューについて女王に報告していなかったという情報筋の話を紹介。
女王は、ヘンリー王子とメーガン妃が「司会者としてピカイチで、本音を引き出すことがうまく、視聴者の知りたいことをぐいぐい聞いてくる」オプラのテレビインタビューを受ける件を、ITVの報道で初めて知ったのだと、2人の非常識ぶりを伝えた。
バッキンガム宮殿は、19日、ヘンリー王子が女王に「二度と王室には戻らない」と通告したため、「公人としての責任を全うできないと判断する」ことを決断。ヘンリー王子が一番こだわっていたとされる軍の名誉階級や称号、夫婦で行っていた慈善団体の地位などを女王に返上させるという声明を発表した。
「デイリー・メール」は、この決断は女王がオプラのインタビューを知る前に下したものだとしているが、「慈善活動は王族でなくても、誰でもできる」と言い放ったり、ウィリアム王子一家の愛犬が死亡したのと同じタイミングでメーガン妃が流産したことを告白したり、ユージェニー王女の出産にかぶせるように第2子妊娠を発表するなど、離脱後の2人の言動に、女王は怒りを通り越して、激しく落胆していることだろうと心労を心配する声が上がっている。
99歳のフィリップ殿下が入院中というセンシティブな状況の中、大々的に発表された現地時間3月7日放送予定のヘンリー王子とメーガン妃の「英国王室離脱後初のテレビインタビュー」。「公務はしないが、ロイヤルというブランドを利用して目立ちたい」ヘンリー王子とメーガン妃が、どのようなぶっちゃけトークを展開するのか? 女優だったメーガン妃が、涙ながらにつらい日々を語るシーンはあるのか? 妻子を守るヒーローになりたいヘンリー王子が王室を敵視するような衝撃的発言はあるのか?
このインタビューで、英国王室と、ヘンリー王子とメーガン妃の間の溝がこれまでにないほど深まることは間違いなさそうである。