筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ

ロッテ戦を中心に、野球を好き勝手な視点から見るブログ

豊田泰光の「チェンジアップ」

2008-09-17 17:30:13 | 野球

日本経済新聞の木曜日に、このようなコーナーがあって毎週愛読している。

豊田さんの書かれることは、いつも野球で起こることや問題点などを、社会や人生に重ね合わせているところが面白いと思う。私もこういう風に、野球で起こることをシナリオの中で社会や人生に重ね合わせたドラマを書きたいな、と常々思っている。(トライしてるシナリオはこちら。(注)携帯からでは重すぎるので出来ればパソコンでどうぞ)

少し前になるが、「チェンジアップ」でロースコアの試合について書かれていた。

長打があまり期待できなかった昔の時代は、選手はこつこつ転がしたりデッドボールに当たる確率を高くする工夫をしたりして率を稼いだとのこと。けれど下位打線でも長打を望まれる現代では、そういったタイプの選手の出番は少なくなっていると。

地味より派手、見る人が見ればというより誰にでもアピール、のような時代になってると言うことなのかな。でも、満塁ホームランを打つ人は派手だけど、その前に塁を埋めた人達がいるからこそで、その役割はやっぱり大きい。そしてそういうことを知っている選手達のプレイは見ていて面白いと思う。

ただ、最近思うのは、カリスマと言われる方々がやると、人気がなかったことでも流行になっていくのだなということだ。スマップが料理をすれば、男の料理はカッコイイと見られる。イチローが守備と足で魅せる野球をすれば、それを目指す少年が増える。昔は男の料理も、守備と足が売りの選手もあまり評価は高くなかったように思う。

10年後くらいに、「カッコイイ」基準は、どうなっているのか楽しみでも怖くもある。


「ロージンバッグを置いて」

2008-09-12 16:43:25 | 野球

ピッチャーがボールを投げる前、滑りどめの為に手に粉をはたく。あの袋がロージンバッグ。

あれを見ていると、一度にできない二つのことってあるよなあと思ったりするのだ。

ロージンバッグは投球するときはマウンドに置く。手に粉をはたくときにはボールはグラブの中。同じ手に、ロージンバッグとボールの両方は持てないなあ、と。

だからロージンバッグを握ったままじゃ、試合はできない。

何かを踏み出すときに、他の何か別のことで手を塞いじゃって進めなかったこと、よくあった気がする。例えば新しい人間関係に入っていくのが怖くて、何か仕事を入れては先延ばしにしてしまったとか。テストがもうすぐなのに、普段はしない部屋の掃除を始めてしまったとか。

そんな風に感じたことをシナリオにした「ロージンバッグを置いて」はこちら。(注:ケータイでは重たいと思うので、できればパソコンでどうぞ)


はまりきれなかった「ラストゲーム 最後の早慶戦」

2008-09-10 17:59:55 | 映画マ~ワ行

学生も戦争に動員されることになり、その前に何とか早慶戦を実現させようとする人々の物語。(以下、少々ネタバレしています)

価値観の狂った軍人が主人公達にとっては悪人でしかないということや、人の戦死の知らせなど、戦争の悲惨さの描写に既視感があったこと。またどうしても早慶戦をやりたいというのが、学生当人達より指導者の柄本明や石坂浩二の方に見えてしまったのが期待と違ったせいもあって、何だかあまり引き込まれずに中盤へ。

そのせいか、途中悪い癖が。うとうとと居眠りしているうちに、いつのまにか全ての障害が取り除かれ、早慶戦が実現してしまった……。ああ、そこが見所だったろうし、見たかったのに……私のバカ

ただ、最後の応援団達のお互いへのリスペクトは、とても胸を打つものがあった。子供の頃、東大VS早大の六大学を見に行ったことがあるが、応援団同士のやり合いというのはプロ野球にはないものなので、面白かった覚えがある。

ただ、リスペクトと言っても、柄本明の「控えを出すのは相手に失礼だ」というのには、「ひゃくはち」の補欠達の切なさを見ているせいか(参:胸が詰まった「ひゃくはち」)、共感できなかった。だって控えの人達だって死んでしまうかも知れない出征の前に試合に出たい気持ちは痛い程あったはずだと思うから。

劇場は空いていたが、年齢70~80と見られる方が多かった。その方々は、終盤から鼻をすすり、涙を拭いていた様子。その重さを、あの時代を知らない私にもズッシリ実感できる作りだったらな、と、少し残念に思った。


ロッテ橋本 起死回生の満塁ホームラン

2008-09-08 14:15:08 | 野球

あり得ない。いや、野球にはあるのだ。こういう、大どんでん返しが。

昨日のソフトバンク戦。9回表裏を残してロッテは6-2と負けていた。もしかしたら、はあるかもしれないが、それほど確率は高くない。もうほとんど終わった、と思って見ていた。

それが、代打橋本が、同点満塁ホームラン。

野球は本来、こういう一発逆転があるから面白いとわかっていたはず。なのに、最近あきらめが早くて、もうダメだろうとテレビを消してしまうことも多い。期待しても反撃及ばずで終わってしまうということもざらだからだ。

胸がスッとした。途中で消してしまわなくてよかった

思えば野球に本当にはまったのも、大昔、ジャイアンツの原監督がまだ現役だった頃に、こんな起死回生のホームランを打ったのを見てからだった。

純粋だったその頃。それを見てびっくりするやら嬉しいやらで、思わず涙がぽろりとこぼれた。これが嬉し涙か~、と驚いたものだったが。

期待してダメだとガッカリするけど、でもダメばっかりじゃないってこと、野球でなくてもあるよなぁ。ダメの確率が高ければ高いほど喜びもひとしお…そんな感覚を思い起こさせてくれた一打だった。


西武片岡の、コンコン

2008-09-03 11:45:57 | 野球

昨日はロッテ-西武戦をテレビ観戦。結果はロッテが何とか逃げ切り、ファンとしては取り敢えずホッ。

で、今日のお気に入りプレイ

7回にロッテ西岡が盗塁、西武片岡がタッチするが間一髪セーフ。が、勢い余って西岡は二塁の向こうへ倒れ込む。ベースから離れないよう必死に足をピ~ンと伸ばしてうつ伏せになっていた。片岡はセーフの判定にちょっと残念そうだったが、そのあとボールを素手に持ち替えて、塁に何とか足をくっつけて倒れたままの西岡の靴裏に、コンコンコン。

これが「カワイー」というヤツなんでしょうか。

片岡選手については、去年盗塁王を獲った急成長株、というくらいの認識しかなかったが、こんな仕草を見ると、ちょっとお茶目、なんだろうかと興味が涌いた。

調べたら、片岡易之(本名片岡保幸)選手、かなりひょうきん(この言葉はまだ死語ではない?)で、かぶり物をしてお立ち台に立ったりする方なのだとか。でもそれはファンサービスに徹しているからであって、実はシャイだという意見もあるらしい。 

以前、シナリオの書き方教室に通っていたとき、こんな話を聞いた覚えがある。

例えばある男を好きな女がいたとする。その女が「彼のことが好き」とナレーションすれば観客にわからせるのは簡単。でも、セリフなんか一言も言わずに、彼にもらった一輪の花を枯れないように大事に冷蔵庫に入れて毎日見つめる、というシーンにする。見ている側に「この女はあの男が好きなのだ」と強く印象づけるのは、後者。

……というような話だったと思う。

野球の試合では選手にセリフはない。それでも私達は一喜一憂する。そこにある選手の思いが、一つ一つのプレイからちゃんと伝わってくるから(時にこちらの妄想も含まれているかも知れないが)。

片岡の、コンコンコン。=「西岡くんも足速いなァ、チクショウ」って感じでしょうか。