クリーム Cream
【活動期間】
1966~1968年
1993年
2005年
【メンバー】
エリック・クラプトン/Eric Clapton (1945.3.30~ )
vocals, guitar, 12strings-guitar 在籍=1966~1968
ジャック・ブルース/Jack Bruce (1943.5.14~2014.10.25)
vocals, bass, piano, organ, cello, a-guitar, harmonica, recorder 在籍=1966~1968
ジンジャー・ベイカー/Ginger Baker (1939.8.19~2019.10.16)
drums, percussions, vocals, spoken-word 在籍=1966~1968
ブルースをベースにアドリブ主体の演奏を繰り広げ、ポップスやサイケデリック・ミュージックなどの要素も取り入れながら、新たなロックのスタイルを提示した、革新的かつ伝説のロック・トリオである。
1962年、ジャック・ブルースはアレクシス・コーナーが主宰する「ブルース・インコーポレイテッド」に参加した。のち、このバンドにはジンジャー・ベイカーが加入し、ふたりはバンド・メイトとなる。しかしベイカーとブルースはこの当時からそりが合わず、たびたび衝突していたという。
1963年、ブルースとベイカーは「グラハム・ボンド・トリオ」(のち「グラハム・ボンド・オーガニゼイション」)の結成に参加。
間もなくブルースは脱退し、「マンフレッド・マン」を経て「ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズ」に加入、ここでエリック・クラプトンと短期間ではあるがバンド・メイトになる。
1966年、グラハム・ボンド・オーガニゼイションでの活動に行き詰まりを感じていたベイカーは、クラプトンにバンドの結成を持ちかけた。クラプトンもブルースブレイカーズでの活動を窮屈に感じていたため、「ベースをジャック・ブルースにするなら」という条件でその提案を受けた。ベイカーはブルースと非常に仲が悪かった(この事実をクラプトンは知らなかったという)ためこの提案に驚いたが、結局ベイカーはこの条件を受け入れた。
クラプトンはブルースブレイカーズを脱退し、3人は同年6月に「クリーム」を結成した。
1966年7月31日、クリームは雨中の第6回ナショナル・ジャズ & ブルース・フェスティヴァルで衝撃のデビューを飾る。
セカンド・アルバム「カラフル・クリーム」からはプロデューサーにアメリカ人ベーシストのフェリックス・パパラルディを起用、また詩人のピート・ブラウンとの共作曲が増えた。
サード・アルバム「クリームの素晴らしき世界」は、2枚組であるにもかかわらず全米アルバム・チャートで1位となり、プラチナ・アルバムを獲得した。2枚組アルバムがプラチナ・アルバムとなったのは世界で初めてだった。
「クリームの素晴らしき世界」はスタジオ録音とライヴ録音を1枚ずつ分けて収録しているが、ライヴ録音で聴くことのできる白熱の演奏はクリームの本質を表しているとして、いまなお絶賛されている。
しかしベイカーとブルースの軋轢がもたらす緊張は解消不能なところまで大きくなり、1968年5月には解散することが決断された。同年11月26日にロイヤル・アルバート・ホールで行われたフェアウェル・コンサートが最後の公演である。
解散後は、クラプトンとベイカーは「ブラインド・フェイス」を結成、ブルースはソロ・アルバムを発表する一方でトニー・ウィリアムスのユニット「ライフタイム」に参加した。
1993年1月、クリームは「ロックンロール・ホール・オブ・フェイム」(ロックの殿堂)入りを果たし、その式典でクリームとして3曲演奏した。
2005年には、5月にロイヤル・アルバート・ホールで、10月にはマディソン・スクエア・ガーデンで、再結成コンサートが行われ、世界中から注目された。
音楽的に対等な位置関係にある3人が、ライヴで大音量でスリリングな即興演奏を展開する彼らのスタイルは、ロック・ミュージックや後続のミュージシャンに多大な影響を与えた。
反面レコーディングではポピュラーな音作りを意識しており、これがより多くの音楽ファンに受け入れられた原因のひとつである。
また彼らの音楽は、ハード・ロックのルーツのひとつであるとされる。
クリームは、スーパー・グループのはしりであるとともに、彼らの登場によってロック・ミュージックはひとつのターニング・ポイントを迎えた。
なおバンド名の「クリーム」は、当時のイギリスのミュージック・シーンでメンバーが3人とも「選りすぐりの者(cream of the crop)」と言われていたところから付けられたものである。
【ディスコグラフィ】
◆アルバム(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーション・アルバム)
1966年 フレッシュ・クリーム/Fresh Cream(全米39位、全英6位)
1967年 カラフル・クリーム/Disraeli Gears(全米4位、全英5位)
1968年 クリームの素晴らしき世界/Wheels of Fire(全米1位、全英3位)
1969年 グッバイ・クリーム/Goodbye(全米2位、全英1位)
☆1970年 ライヴ・クリーム/Live Cream(全米15位、全英4位)
☆1972年 ライヴ・クリームVol.2/Live Cream Volume 2(全米27位、全英15位)
☆2003年 BBCライヴ/Cream BBC(全英100位)
☆2005年 リユニオン・ライヴ 05/Royal Albert Hall London May 2-3-5-6 2005(全米59位、全英61位)
◆シングル
1966年 包装紙/Wrapping Paper(全英34位)
1966年 アイ・フィール・フリー/I Feel Free(全米116位、全英11位)
1967年 ストレンジ・ブリュー/Strange Brew(全英17位)
1967年 スプーンフル/Spoonful
1968年 サンシャイン・ラヴ/Sunshine of Your Love(全米5位、全英25位)
1968年 エニイワン・フォー・テニス/Anyone for Tennis(全米64位、全英40位)
1968年 ホワイト・ルーム/White Room(全米6位、全英28位)
1969年 クロスロード/Crossroads(全米28位)
1969年 バッジ/Badge(全米60位、全英18位)
1970年 ロウディ・ママ/Lawdy Mama(カナダ79位)
2006年 サンシャイン・ラヴ/Sunshine of Your Love(オーストラリア31位)
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