太った中年

日本男児たるもの

そうめんつゆ

2008-03-16 | weblog

丸元淑生さん74歳(まるもと・よしお=作家、栄養学ジャーナリスト)6日、食道がんのため死去。葬儀は9日午後0時半、神奈川県平塚市明石町25の1のサン・ライフ サカエヤ・ホール。喪主は妻早苗(さなえ)さん。 著書に芥川賞候補となった「秋月へ」、「たたかわないダイエット」など。

(毎日新聞)

改めて丸元氏の訃報に接し、食道がんとは言葉を失う。20年まえ、銀座ナイル・レストランの2Fに置かれてあった氏の著書を目にして、今、再び氏の料理の本を開いて、健康的な食事の実践をしているのだから感慨深い。

丸元氏のレシピで一番最初に作ったのが「そうめんつゆ」。市販のそれとはまったく違い、感動的な味だった。何事も最初が肝心、丸元氏のレシピを再現してみよう。

【材料】  

1.昆布 30g

2.鰹の削り節 80g

3.水 8カップ

4.椎茸だし 4カップ (どんこ50gを1晩つける)

5.酒 2カップ

6.醤油 1カップ

【作り方】 (命の出し汁 参照)

*1を3に入れ、沸騰したら1を引き上げ、弱火の加熱

*続いて2をダシダシパックに入れて5分弱火の加熱 

*ダシダシパックを引き上げ4と合わせる 

*最後に5,6の順で味をみながら入れて弱火の加熱 

*ゴクゴクゴク、と飲める濃さまで煮詰めて完成

丸元氏は梅干の酸味で完璧になる、としているが、管理人は強い酸味と甘味が苦手。それより薬味は生姜おろし、そして茗荷の細切りがベスト。このそうめんつゆに茗荷は驚くべきほど合う、眩暈がするほど合う、失神するくらい合う。失禁はしない。

おお、できた

管理人は貧乏学生で、社会人になってからも暫く貧乏が続いた。その時代、そうめんは危機管理対策、緊急避難措置の食料だった。保存料と甘味の強烈な市販のつゆに薬味なしの素そうめん、思い出しても身震いがする貧困料理だった。

ところが、そうめんつゆを作ってそうめんを食べてみると過去のすべての恩讐が拭い去った。それほどこのそうめんつゆは豊かな味わいで素晴らしい。