太った中年

日本男児たるもの

カレーの美学

2008-05-02 | weblog

先週、風邪をひいた直後、滋養強壮のため太陽カレーのスパイシーチキンを食べた。そのとき、まったく新しいカレーの食べ方を試みた。

今年3月、フィリピン滞在中に邂逅した夢見る老人のKさん。太陽カレーの奥さんの証言によれば、Kさんはやはり尋常でなかった。ドアに頭をぶつけてお店に入り、「ハーイ」と挨拶する。オーダーしたカレーが運ばれると「ワーオ」と感嘆する。喋り始めると、シツコクて止まらない。

そんなKさんはカレーの食べ方も常軌を逸していた。付け合わせの野菜、ご飯、具、カレーソースをそれぞれ別に食べるそうだ。決してカレーソースをご飯や具に掛けたり、混ぜたりしない。粛々と食べ続ける。従って、食べ終わった後の食器は汚れることがない。

この逸話を聞いた時、Kさんの計り知れない芸術的センスを感じ取った。ちょうど風邪をひいて味覚が麻痺していたので、千載一遇のチャンス到来だ。Kさんの奥深いカレー美学を実践して堪能してみよう。では、付け合わせの野菜から、ひとつひとつ粛々と食べるぞ。

厳粛な気持ちで野菜が終わった。続いて五穀米へ食指が伸びる。

五穀米も終了。この勢いでスパイシーチキンへGO。

見事に食べ尽した。1、2、3、4 やったぜ、カトちゃん。

いよいよ最後の難関、カレーソースだ。気合いを入れろ。

おお、ついにKさんの美学を完遂した、素晴らしい(涙)。

食後のアイスコーヒー。至福の時を過ごして胸いっぱいになる。

ただ、もしまた風邪をひいても二度とこんな事はしないだろう。

神様に誓ってもいい、最初で最後だ。

この食事法は危険だからよいこは絶対にマネしちゃダメだぞ。